全てのノートPCユーザーの憧れがMacBook
      Airだとするならば、全てのデスクトップPCユーザーの憧れは何でしょうか。iMac?いえいえ、もちろんMac
      Proです。10万円以下で最新スペックのPCが手に入るこのご時世に最低価格22.8万円、だがそれに見合う高級筐体、正にPC界のベンツです。私も
      PowerMacの時代からこのアルミ筐体に憧れていましたが、とても手が出せずにいました。
    
そんな時、世間に「ケースMOD」という遊び(?)がある事を知りました。これはPC組み立ての更に上を行く趣味(?)で、既存のケースで
      はなくケース自体を他の何かから自作してしまう、というものです。有名なものでは昔のゲーム機をPCにするというのがあります。そしてその中
      で昔のMacからPCを作るというのがあり、例えばClassic PCや、iMac
      PCなど、様々なMODが行われており、その中にもちろん PowerMac G5 PCというのもあったのです。
    
これだ!!
    
私は早速ヤフオクにアクセスし、古いPowerMac G5を探しました。
    
3000円、、、!!
    
ジャンクのPowerMac G5が衝撃のお値段、早速入札し、あっさりケースを入手しました。
    
届いたPowerMacを早速分解、中身を全て捨ててケースのみにしました。
    

    
ただここで一つ問題が、それは、、、
    
ケースが当然PCの規格と違いますな、、、
    
今のPCの規格はいわゆるATX系と呼ばれるもので、その系列のマザーボードとケースならどれを選んでもだいたい組み立てられる様になって
      いますが、PowerMac
      G5はマザーボードの形から電源の形まで完全に独自の仕様です。気合いの入ったMOD作者なら、ケースを工作してATXのマザーボードを固定できる様にす
      るところですが、私はそこまでの気合いも技術もないので別の方法を考えました。それは、、、
    
全部中に詰め込んでしまおう。
    
マザーボードを中に何とかして固定してしまえば、外部I/Fだけはケーブルを伸ばしてつないでしまえば問題ない、という発想です。ただ電源
      ボタンだけはケースに付いているものを使いたかったので電気工作だけはやる事にしました。マザーボードを固定するための材料はケース自作のた
      めの材料を売っている「LUBIC」というサイトで購入しました。
      これはアクリル製のケースを自作するための部品を売っているサイトなのですが、ここで売っているアルミの骨組みをPowerMac
      G5のケース内に固定し、マザーボードや電源を固定するという方針です。
    
というわけで作成開始、まずスイッチとケーブルのハンダ付け。真ん中がGNDで左右がスイッチとLEDだったと思います。この後ケーブルが
      切れない様に、ホットグルーで固定しました。
    

    
次に内部に組み付けるフレームの組み立て。
    

    
フレームにはレールが付いていて、マザーボードを取り付けるアクリル板やネジ止め用のパーツをはめこめるようになっています。2本の足と
      ケース底面のネジ穴の位置を合わせてネジで固定します。この形をベースに後で拡張ボードと電源を固定するためのフレームも追加しました。
    
できたらケースに組み付けます。フルATXのマザーボードを入れるともうギリギリです、でかいCPUファンとかは付けられないですね。
    

    
グラフィックケーブルは延長ケーブルを購入して背面パネルにコネクタを出しています。USBは内部ポートを背面に出す既成のパーツを使って
      います。サウンドも延長ケーブルで前後のパネルに出しています。
    

    
あとBlu-RayドライブとHDDドライブは元々のマウント部分にほぼそのまま固定できました(滑り止めにシリコン製のスペーサを幾つか
      使いました)。ケースファンは元々ファンの付いていた部分に新しく買ったPC用のファンを取り付けました。電源は内部に固定して、ケーブルだ
      け元々の電源コネクタの穴から出しています。後からHDMIのケーブルも必要になったのですが、それも中から直接出しています。サウンドケー
      ブルだけはケース内の電磁波(ファン?)でノイズが酷かったので、フェライト・コアを買って巻きました。
    
これで完成、Windows7をインストールして普通に使っています。流石アップル製、満足感が半端ないです。
    
いかがでしたか?この程度のケースMODならほとんど工作も必要なく誰にでもできてしまいます。普通にケースを買う以上に費用はかかりまし
      たが、もちろんそんな事は気にしてはいけません。