越中ルッキング&灯火採集の風景
(北陸東北ツアー初日)


採集地:富山県

2006.8.12

シルバーカーの先導で・・ 8月11日(金)
いよいよ私のなかで例年のお盆の里帰りならぬ、東北遠征の時がやってきた。今回は前哨戦に越中、越後の中越。その後会津から出羽へ回る長駆のツアー計画となった。

金曜晩に帰宅後慌ただしく準備をして、22:40頃いざ出発。明日の富山ラウンドはイカ氏も参加の為、私より先に現地へ向かって車を走らせていた。遅れて向かう私の方はあちこち渋滞にはまったりしつつ、なんとか待ち合わせのPAに到着。I氏はとっくに寝ている様子なので朝まで私も眠る事にした。



8月12日(土)
やがて明るくなり目を覚ました。天気も良さそうで暑くなりそうな予感。トイレから戻るとI氏も起きていた。I氏が準備を終えると2台列なって山を目指した。

まずはヒメオオルッキングの出来るポイントへ向かった。やがて徐々に標高を上げてゆくが、なかなか虫がみられない。先週の実績の場所まで来て木を見上げると・・・1頭、2頭、3頭と確認できた。その頃I氏はアブとなにやら格闘しておりなかなかこちらへ来ない。私が網を取りに車へ戻り、「いますよ」と言うとようやく車から降りてきた。協力して首尾よくネットイン。続いて、少し林道を歩いて探すがこちらはなかなか見つけられない。また、始めの場所へ戻ると近くの木にいるのをI氏が発見。富山のルッキングはいつも苦戦するのだが、この日は朝から調子がいいのだった。

この後はエリアを変えて新たな林道散策に向かう事にした。車も私のは止め置き、I氏のシルバーカーにお邪魔する事に。

ヒメオオ発見!
ヒメオオダブルネットイン 富山産ヒメオオクワガタ♀

一旦山を下り再度標高を上げてゆく。山の上の植生や柳などを軽くチェックしながら走っていると、頭上で雷鳴が響き、途端に大粒の雨が落ちてきた。雷はだんだん近付き、というより雷にこちらから近付いて行ってるのかもしれないが、雷が苦手なI氏はこの状況に耐えきれなく、来た道を猛スピードで駆け降りていった。私には雷よりもI氏がパニックにならないかの方が心配だった。

山から降りて町に近いところでしばらく休む事になった。いつしか雨もあがり、再度朝の林道をあがりヒメをチェックするが、さすがに先ほどの雨の後では虫も上がってはいなかった。

私も自分の車へ戻り、また休憩をとり、灯火に備えた。やがて、いい時間になったので、灯火予定場所へと移動を開始。今夜はセットを二つに分けて二ヶ所で挑んでみることにした。私の方は先週から投入の新兵器。I氏の方は以前からの旧式兵器だった。

私の方はセットを終えて、点灯までの間に食事を掻き込んだ。そのうち、夜の帳もおりて暗くなった19:15にエンジンを始動した。だが、I氏の方の灯りはいつまでたっても見えない。あのせっかちな仁が真っ暗闇になるまで点灯を粘っているとも思えない。

不意に携帯をみると着信が入っていた。圏外だとばかり思っていたので、ノーマークだったが、I氏からのSOSだったのである。急いで車でI氏の元へ行くとエンジンがかからず苦戦していた。かぶってしまっていたがなんとか始動してくれた。私も自陣へ戻りさあ来いと待ち構えるが、先週とは(別な山)うってかわってかなり寂しい状況が続いていた。I氏に電話しても向こうはもっと寂しい状況の様子。ただ、彼は星の写真も撮るとか言ってたから真剣に灯火採集をしていない可能性もあるのだが・・(汗

時間ばかりが過ぎ行くなか、I氏からの電話が入った。「黒い曇に覆われたのでもうすぐ雷雨やで〜」私は目の前に飛んで来る小さな虫に集中していたので、曇の事などわかりもしない。見上げてもただ真っ暗なだけでどれが曇かもわからない。だが、ほどなく雨と雷がやってきた。さすが星の王子さまは観察しているところが違う様だ。

雷雨が激しさをました頃、先に撤収を済ませたI氏がこちらにやってきた。成果はなんとも2頭という貧打だったが、こちらも似た様なものである。

雨も小雨となりもう少し粘ってはみたが、その後飛来は全くなくなってしまった。なんとも不甲斐ない結果となってしまったが、改めて灯火採集の脆さを思い知らされた感じだった。撤収を済ませて高速道路へ向かった。

これでI氏とは暫しお別れ。私は北へI氏は南へと車を走らせたのだった。

◆本日の採集成果:ルッキング採集 ヒメオオクワガタ成虫♂4♀1
灯火採集 (ALF)ミヤマクワガタ♂1♀3、アカアシクワガタ♂1、コクワガタ♀2
灯火採集 (イカ氏)ミヤマクワガタ♂1、コカブトムシ♂1
合計14頭