下越ルッキング&灯火採集の風景
(北陸東北ツアー7日目)

採集地:新潟県下越地方

2006.8.18

■8月18日(金) 昼の部

この日は朝8:30には目が覚めてしまった。ほんとはもう少し寝ていようと思っていたのだが・・。とりあえず、部屋でパンと缶コーヒーを飲み昨夜の虫を眺めていると清水氏親子も起きてきた様子だった。
10:00には宿をあとにした。ここで清水氏親子とはお別れである。彼らは仙台へ、私は更に山奥へと進んで新潟県境を目指すのである。この4日間はほんといろいろお世話になり、オオクワの飛来まで何度も拝ませて頂いて感謝である。
別れたあとは一旦町の方へ向かった。昨夜の成果の携帯メールを済ませ、方向を反転し山間部を目指して走ることにした。目的の場所まではブナも豊富にあり、柳なども道沿いに多くみられる。地図で目星つけていた沢沿いなどを車で入ってみたり、時には歩いてルッキングを行うが全然虫がみられない。でも、不思議と夜の採集で当たっているので気持に余裕があるのか焦る事もなく淡々と柳などを眺めながら先へ進んでゆくのだった。
いつしか目的地まで到着してしまっていた。時間も既に14:00頃になっていた。パンなどを軽く食べ腹ごしらえをすませると更に奥へ行ってみることにした。やや標高も上がってきている為、灯火場所としてはあまりよくなさそうである。ブナにも近づいてはいるが、あまり近くにブナ林があっても効果的でない場合も多々ある。ある程度の所で折り返し、再度目的の場所へ戻って吟味する事にした。3方向山に囲まれて展開環境としては申し分ないが、今の私の目で見ると植生がどうもという点が気になる。ここより下がった所に2カ所ほど展開可能な場所はあったが、展開環境としてはここよりは劣る。でも、植生はここより良かった筈である。来た道を戻り、再度確認。やはりこちらの方が山の感じはいいのだが、ここの場合はやや狭い環境でやらざるをえない。時間もあることなので、もう一度戻って確認してみよう。都合2往復して環境を見比べてようやく結論が出た。狭いがやはり植生優先の下でやる事に決めた。車を止めて、あとは日が傾くのを待つのみだった。

エンジン始動 ■夜の部

1800だんだん辺りが薄暗くなってきていたので、車から灯火機材を降ろして準備を始めることにする。この時間でもまだ虻も寄ってきたので多少鬱陶しいが、15分ほどで準備を終え、蚊取り線香を焚いて車で待機することとなった。灯火環境としてはブナの純林で、ミズナラ混成林ではない。果たしてこの環境で飛んでくるのか一抹の不安はあるのだが、まあ来ないなら仕方ないと割り切るしかなかった。
19:10だいぶ暗くなってきたのでエンジンを始動することにした。開始時の気温は昨夜同様高く27℃ある。気温的にも昨夜同様厳しい夜となりそうだった。飛来の方はやはり予想通り、アカアシクワガタが圧倒的に多く、時々ミヤマクワガタやノコギリクワガタが混じる程度で、お目当ての黒い虫の飛来は今のところ無しだった。

アカアシクワガタ♀アカアシクワガタ♂カブトムシ♂
ノコギリクワガタミヤマクワガタゴホンダイコクコガネ

21:30頃から山に霧がかかるようになってきた。近くの灯りが届きやすいところへ照射角度を調整したりと対応を迫られる。
そんな中、22:10に黒い甲虫が舞い降りた。
今夜の飛来は♂のオオクワガタだった。オオクワガタの訪れは他のクワガタの飛来と違い嬉しさを通り越して驚きに近い妙な感覚で、写真を撮るのも緊張するほどである。昨夜に続いて3年前のリベンジを果たすことができて感無量だったのはいうまでもない。

その後、立て続けにマムシがこちらへやって来た。ネズミがチョロチョロしていたのでどうやらそれを目当てのようだった。
私は撤収の際に踏みつけたりしてこんな山中でマムシに噛まれるのはゴメンと思い、可哀想だが踏み殺してしまった。しかも現れた2匹とも。今にして思えばそのままにして捨て置くべきだった。

23:15片方の発電機のエンジンが停止した。それを機に撤収に入ることにした。15分ほどで撤収を終えると夜道の林道を下って行った。町までの間、所々ある街灯をチェックしていったが、カブトムシばかりでクワガタはほとんど見ることが出来なかった。

町まで下りて来た時は25:30になっていた。携帯も繋がるので採集仲間にメールを送るとI氏から素早い返事が戻ってきた。明日富山行くかもと前にいっていたが・・とりあえず電話してみた。そしてこのまま私は帰宅の予定を延長して明日も富山でトライする決意をしたのであった。そして、取り急ぎ移動の前にコンビニで腹ごしらえをしたのであった。

下越産オオクワガタ♂
片顎無しのノコギリクワガタマムシが2匹も・・上翅が無くても飛べる様です。

◆本日の採集成果:ALF
灯火/街灯採集
オオクワガタ成虫♂1
アカアシクワガタ♂8♀7
コクワガタ♀2
ミヤマクワガタ♂1♀2
ノコギリクワガタ♂4♀3
カブトムシ♂3♀6
ゴホンダイコクコガネ♂1
合計38頭