北陸ルッキング採集の風景

採集地:北陸地方某所

2006.10.4

本来ならヒメオオルッキングの最盛期からクライマックスを迎える9月も中盤〜末にかけては、二週連続で週末に仕事が入ったため採集へは行けなかった。しかも先週末は徹夜+休日出勤というハードさに私の体も疲れがピークに達していたので、一段落ついたこの日は代休をとる事にしたのだった。

今期最後のルッキングに出かけたい気はしていたが、さすがに朝起きられる自信もない。かといって、帰宅後出かける体力さえない。とりあえず眠る事にした。起きたところで考える事として眠りについたのであった。

目覚ましは一応4:00にセットしたが、3:30に目が覚めた。早速シャワーを浴びて車を走らせる。湖西ルートで北陸を目指すが、こんな深夜でも案外車も多く思ったより時間がかかる。
6:30頃に目的の北陸某ポイントへ到着した。今期は入れなかった崩落ポイントである。だが、今回私には秘策があった。先週届いた珍兵器「ミニバギー」である。

予備の混合ガソリンを調合し出発の準備が整ったのは7:00頃だった。網とタッパー、予備ガソリンなどは背負い、バギーは担いで崩落箇所を越えた。エンジンがなかなかかからず苦労したがようやくかかり、いよいよ出発したのだが、なんと坂が上がれないではないか。がたいは小さいが、エンジンは49ccの2サイクルでなかなかパワフルである。平地ではなんの問題もなく走ったので安心していたが・・・。
これには正直参った。標高にしてまだ30m程ではやくもリタイアだった。ここからは到底歩いて上がれる距離ではない。無念ながらもまた来た道を戻り、また担いで崩落箇所を越え車へ戻ったのであるが、かなり体力を消耗してしまった。

林道での活躍を期待したが・・
第2ポイント さて、どうしたものか?仕事中のI氏にもその旨連絡入れると早速返事がきた。「某へ」とだけだったが、私もこうなってしまってはそれ以外の選択枝は無かった。

やがて次なる某ポイントへ到着し、性懲りもなく車からバギーを降ろしてまた再度エンジンを始動した。今回の場所はさっきよりは道もいいからと期待したが、甘かった。出足こそ順調かと思われたが、やはり坂がきつくなるとエンジン空回りな状態でそのうち煙が吹き出した。フューエルホースが外れてガソリンがエンジン外側めがけてだた漏れになっていた。発火したら火の車になるのは間違いない状況だ。取り急ぎ外れたホースを繋いだが、このままあがるのは断念してバギーと背負っていた荷物は置き去りにして身軽となり上を目指す事にしたのだった。

7mの網も空振りばかり・・

暫く歩いて柳が現れてきた。過去実績の木をチェックするがなにもいない。続いて有力な柳の群落へやって来たがやはりなにもみられない。天気もよく柳もまだ元気にみえるのだが、やはり10月は時期的に厳しいのだろうか。更にあがり、最後のポイントもやはりなにもみられない。今回もまた敗色濃厚で折り返す事になったのである。

結局クワガタはなにも確認できないまま歩き続け、気がつくと乗り捨てたバギーのところまで下ってしまった。リュックを背負い網を背に指しバギーにまたがった。あっという間に車まで戻った。車には足長蜂が止まっていた。黄色だから仲間とでも思っているのか花かなにかにでも思っているのだろうか。

ヤマカガシのベビー
この日の道具一式

不本意ながら今期のルッキング採集はこれで終了の時を迎えた。ヒメオオクワガタに関しては8月に富山県、福島県で少しは採集できたのだが、9月に入ってからは私はさっぱり駄目である。灯火には飛来したもののルッキングがこうも完敗するとは予想だにしなかった。

遅れた雪解けの為出足が遅いのは予想していたが、林道も春から始まる工事が遅れていたり、なかには土石流などに道が流されて入れなかったりと各地で至るところにその爪痕が窺えた。

私は私で思慮の上の回避や出来る対策を行い毎回トライをかけたが、見事に空振りばかりでなにも結果が残せないままピリオドというのは残念でしかたない。

今期ルッキング用に新たに投入したアイテムはミズノの登山靴、7mの捕虫網、登山用のレインウェア、そして今回ミニバギーまで。

とどのつまり、この事からしていくら道具に頼ったところで採れないものは採れないという事なのかもしれない。この様な現実をかんがみて来期は挑むとしよう。はやくも来期のルッキングシーズンが待ち遠しいものだ。


◆本日の採集成果:無し

足長蜂