越前灯火採集の風景

採集地:福井県北西部

2005.7.8

今回もまた単独で灯火採集へ出かけてきました。場所は灯火採集で昨年そこそこの実績があった福井県嶺北地方。本来は翌日に石川へ入り、その晩に福井で灯火と考えていたのだが、天候の関係で先に福井の灯火を行う事にした。

この日はもちろん仕事であり、帰宅後慌ただしく荷を積み込み、19:30自宅を出発。いつもなら湖西から下道で敦賀まで抜けるのだが、この晩は急いでいたので高速道で米原経由のルートを選択。

目的地のインターを降りたのは21:00を少しまわった位だった。思ったよりも早い。やはり、福井は京都から近いものである。しかし、ここから山間部のポイントまではまだ遠い。1時間くらい費やしようやく到着。荷を車から降ろし、セットを組んで点灯できたのは22:30頃になっていた。

時間的には、飛ぶギリギリのタイミングかもしれない。本当は日没直後からこの時間くらいまでが一番楽しめる時間帯なので、果たして集まるのか一抹の不安はあった。しかし、点灯直後からミヤマクワガタが飛来してきた。まるで、私の到着を待っていてくれたかのように、次々と飛来する。圧倒的に♀が多いが、時折♂も飛んでくる。東北と違ってオオクワガタの飛来は殆ど望めないが、これが灯火採集の醍醐味だろう。

この日は殆どの個体がシートの上に落ちてきてくれる。照射角度や風の問題もあるのかもしれない。ライトの後ろで観察していると、クワガタが飛んできた時はライトの上で旋回して降下してくる。なので、ライトの傍で撮影したりしていると、服に止まってくるのである。
ミヤマクワガタ♂大型
ミヤマクワガタ♀ミヤマクワガタ♂小型ミヤマクワガタ♀
ミヤマクワガタ♂中型400w×2灯、250w×1灯アオシャクとスズメガ
ぶら下がり体操?またまたミヤマ
クワガタのブローチではない

この日飛来するのは、ミヤマクワガタばかりである。しかも♀ばかりで、80%程が♀だった。こんなに♀ばかりは必要ないので、大半リリースすることにした。♂♀の比率が逆だったら嬉しいところなのであるが・・

昨年このポイントでは、コクワガタ、アカアシクワガタも多数飛来した。中でもアカアシはミヤマ以上に集まった場所なのに、1頭も来ないというのは新成虫の発生は未だ時期尚早なのかもしれない。それとも、単に時間帯の問題かもしれない。

深夜になって、通過する車があった。ゆっくり走りながら、もの珍しそうにこちらを眺めている。私が挨拶すると、向こうも車を止めて挨拶してくれた。街灯も何もない山間で煌々とした灯りに驚いていたようだ。私が昆虫採集している旨を説明すると打ち解けて話をしてくれた。登山者の方達で明日はこの福井の山に入るという。私は明日は石川ですとお互いの健闘をたたえ別れた。

この晩は結構冷えていた。長袖でも肌寒いくらいである。気温は19℃まで下がっている。その後、1:30まで粘ったが、数頭の♀が追加で獲られただけであった。そろそろ潮時と思い、セットを片づけて車に積み込み、移動を開始した。

途中数カ所の街灯でエゾカタビロオサムシやミヤマを追加して石川方面へ車を走らせた。仮眠ポイントまで到着したときは3:30。少しでも寝ておかないといけない。なぜなら明日は楽しみな今期初の高山ルッキングだからである。

街灯でもミヤマこんな深夜でも飛来エゾカタビロオサムシ
◆本日の採集成果:ミヤマクワガタ♂5♀18