山城北部灯火採集の風景

採集地:京都府北部

2005.7.2

6月に入ってから街灯は何回か回っていたが、本年初の灯火採集へ単独で出かけてきました。梅雨前線の影響で京都は降ったり止んだりのぐずついた空模様だったが、南からの湿った雨雲によるものなら北部は少しはましかもしれない。とりあえず行ってみることにした。目的地に着いてみるとガスはかかっていて、僅かに降ったりはしているが、これなら十分出来る天候だ。あとは運を天に任せるしかない。

19:00に準備を終えるとまだ辺りは明るかったが、エンジン始動し点灯した。19:40位になると空も闇に包まれ、宴もいよいよとなってきた。無数の蛾がいつもの如く先ず集まる。宴の華ともいうべきオオミズアオもやってっきた。1羽、2羽・・数えると10羽以上のオオミズアオが乱舞している。一際大きく優雅なシンジュサンも来てくれた。この様な大型の蛾が集まる夜は甲虫もよく集まるのでこれからに期待したい。

そんな中、小さな黒い甲虫がやって来た。ゴホンダイコクだった。その後、20:40にようやくノコギリクワガタ♀が来てくれた。その後も来るのは同じくノコ♀ばかり。少し大きな甲虫が来たなと思ったらクロシデムシだ。背に山盛りマダニを付けている様はいつみてもグロテスクで嫌な虫である。

あっという間に時間は22:00を回っていたが、蛾は山盛りになっているのにクワガタの♂が一向に現れない。どうしたことか・・。
23:00でお開きと思っていたら時間ギリギリにようやく1頭来てくれました。しかも今期初のミヤマクワガタ。贅沢を言えば、ちょっと可愛いサイズなのだが、♂が来てくれたので感謝しなければならない。
オオミズアオゴホンダイコクコガネ美しいシンジュサン
ノコギリクワガタ♀ノコギリクワガタ♀埋葬虫
ゴホンダイコク2号蛾ばかりミヤマクワガタ♂
深夜の舞

予定通り、灯火採集を23:00で終え、残った蛾の大群と格闘しながら車にセットを仕舞い込んだ。この辺りが一人だと面倒な作業であるが、致し方ない。

その後は来たルートとは反対回りで街灯をチェックして行った。モリアオガエルとマムシには出会ったが、クワガタの姿は見られなかった。

やはり、あまり良くない天候を察知して土に潜ってしまっているのだろうか?地元の街灯回りでも、6月頭の気温が上がった頃にノコギリクワガタやカブトは確認したが、その後はあまり出なくなってしまった。今年は虫の出が少しいつもと違うようである。

綺麗なモリアオガエルマムシもこうして見ると美しい
今回、帰宅後に気がついたが、左足かかとが血で真っ赤になっていた。最初はなんでなのか戸惑ったが、すぐに解った。マムシではなく、ヤマビルにをやられたのである。この日は警戒して長靴を履いていたし、全く痛みも感じずに気がつきませんでした。灯火をやっていた4時間程の間にやられたのでしょう。昨年は首を吸われるし・・全く嫌な奴らです。みなさんも、雨上がりの山にはくれぐれも注意をしてください。特に鹿の分布とヤマビルの分布は一致している様なので、鹿の棲息密度が警戒の目安になると思います。


←赤丸部分が噛まれた痕。(血痕は洗った後です。)
靴下はグレーなので見にくいが、黒く見えるのが血です。
しかし、私の血を吸ったヤマビルはどこへ行ったのでしょう?長靴にも靴下にも衣服にも車にもいない。誠に油断のできぬ厄介な奴らである。
◆本日の採集成果:ノコギリクワガタ♀4、ミヤマクワガタ♂1、ゴホンダイコク♂2