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南紀採集の風景
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約一年ぶりの南紀だった。 前日の晩22:00に自宅を出発。今回は単独の採集である。 丁度この晩、サッカーのワールドカップ予選があり、AMラジオで聴きながら車を走らせた。しかし、日本代表は負けてしまった。勝敗は時の運ともいうが、採集も時の運的な事もままある。果たして今回はどうなることか・・ 約4時間の道のりで目的地の三重県東紀州地方へ到着した。車を止めて朝まで寝ることにした。 日の出と共に目を覚ましたが、車中泊というのはやはりしんどいものである。しかし、そうも言ってられないので早々に支度をしていよいよ採集のスタートである。 ここは、以前にも訪れた事のある所だが、今回は別のルートから侵入した。尾根沿いを進むと倒木があったので早速叩いてみた。すると大きめの食痕が現れる。それはコクワガタのものだった。幼虫、成虫が現れる。更に腐朽した所からはコガネムシ系の幼虫が出てきた。南紀のコガネムシは何に化けるかわからない面白みもあるので一応回収して持ち帰ることにする。 |
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その後は山上まで登ってみた。手頃な倒木があったのでこれはと思い叩いてみる。表面に小さな食痕があり辿ると小さな幼虫が出てきた。やった、マメが出たと喜びカメラを取りだし撮影する。アップで撮ろうとしたときに、なんか顔つきがいかついなと気がつく。そう、私のはやとちりで、コクワの2齢幼虫だった。 確かに考えてみれば標高もそこそこあがってきていた(150M程)のでおかしいはずである。 暫く山上を散策したが、いまいちだったので海岸線近くまで降りることにした。 降りきって再度散策を開始した。なかなか良い倒木がない。ウバメガシかスダジイの倒木を探すが、なかなか虫を見つけられずにいた。そんなとき1本のウバメガシの倒木を見つけ叩いてみる。するとその材はマメクワガタの幼虫がコロコロ入った材でやっと出ました。成虫も2頭出すことが出来ました。 本当はルイスをと思っていたが、まあマメが出れば上出来。意気揚々と車へ引き上げ、場所の移動をすることにします。 |
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次に向かうのは和歌山県のエリアです。 だが、昼間なので道が混んでいる。南紀の海岸線はほとんど一本の国道を頼りにするほか無いので致し方ない。 途中、海岸線で弁当を食べて昼食に。潮が引いているようで、岩場では海藻などを採っている人も多くいました。 午後からは初めて入るポイントへ。ここはそんなに太い木は少ないが、マメクワガタなら出るかもしれない。ひょっとしたらルイスもと期待したが、コクワガタ位しか出なかった。そんなとき、大きめの食痕があったが、またコクワと思い辿るとヒラタクワガタの幼虫が出てきた。 あと、腐朽した材にはカニが入っている。それと同じようにムカデも多く入っている。 結局、マメとルイスは出せないまま次の場所へ移動することにした。 |
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時間はもう15:30頃になっていた。最後のポイントとなる場所は昨年も来ている所である。 |
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今回は約一年ぶりとなる南紀採集でしたが、やはりこの時期でも日中はかなり暖かく感じました。そして、二週連続で潮の匂いを味わいながらの採集。 勝敗は時の運。今回は首尾よく目的種のマメ、ルイス、ネブトと更にヒラタまで採集でき満足の行くものでしたが、決して楽に採集できた訳ではないし、各場所でその1本を見落としていたなら初めてこの地を訪れた時のようにコクワガタしか出せなかったのかもしれない。 こればかりは努力とは別な運というものが、あるのかもしれない。 |
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◆本日の採集成果:ルイスツノ成虫15+幼虫15、マメ成虫2+幼虫14、ネブト幼虫10、ヒラタ幼虫2、コクワ成虫1+幼虫20、カブト幼虫1、コガネ幼虫6 |