山城北部採集の風景

採集地:京都府北部

2004.6.19

この日はダブルヘッダーとなる午後からの京都府北部ライトトラップ遠征。

大型の台風が沖縄方面に近づき心配な天気だが、予報では今夜は持つとのこと。

3時間程度の睡眠をとり14:00に自宅を出てSO氏を迎えに行きました。京都市内の渋滞を抜けるとしばらくは杉の完全な植林地帯。市内でコンビニに寄るのを忘れ食糧の調達に苦労しながらいよいよ目的の山間部へ到着したのだった。

ライトトラップは様々な条件が揃わないと成果は期待できない。植生・山容・月齢・天候・風向きなど・・

そして灯火をやる場合に一番気にしなくてはいけないのは地元民家などの迷惑にならない場所で尚かつセットを展開できる場所を選ばなければいけない。
モリアオガエルの卵塊 地形図で予め大まかな場所を決めてもなかなか現実に良い場所を探すのは難しい。

我々はひたすら林道を走り、適地を探すのだった。
そして、植生・山容ともライトトラップに良さそうな場所を見つけることが出来た。(↑上写真)

場所探しをしていた際に、モリアオガエルの卵塊が沢山付いた木を見つけた。
下は水たまりとなっており、イモリがいました。岐阜県の灯火で良いポイントもモリアオの繁殖地のごく近くだった。

こういった自然環境の場所ではクワガタも期待出来るはず。
アカハライモリ しかしここでアクシデントが・・
迂闊にも不意に近くに岩があったのを忘れ乗り上げてしまい車が亀状態・・(暴氏にはよく黄亀とか言われていたが・・)

こんな時のSO氏は頼もしい。私がジャッキUPすると大きな岩を車の下から引き抜いてくれた。さすがは現役軍曹(^^

ちょっとしたトラブルもあったが、更にいい場所は無いかと車を走らせる。
しかし、他はいまいちなので以前に見つけていた立ち枯れと倒木を少し叩くことにした。夏の材割りは汗だくで思ったより辛い。ドルクス系幼虫が3頭出て早々に終了。

同じ材からオオキノコムシの亡骸も出てきました。

日没前に一旦町まで出て腹ごしらえをした。
私はかき揚げうどんを食べたのだが、京都でも北部へ来るとさすがに田舎のだしだった。真っ黒な汁は信州や飛騨地方の味付けに近い感じの物に感じた。

戦の前の腹ごしらえも完了し、いよいよこれからが本番の始まり。期待を胸に山へ戻った頃は丁度日没の時刻だった。
ドルクス系幼虫 オオキノコムシ
車で待機するが雨風止まず・・ しかし、到着と同時に雨が落ちてきた。シートを広げて準備しようとしたが、風も出てきた。少し様子をみることにして車で待機していると無情にも雨風は強まっていくばかりで降り止む気配は無い。

ここまで来てさあ、今からという時だっただけに実に悔しい。AMラジオでは近畿地方今夜は100ミリの大雨と言っている。暫く待ったが、もはやこれまでと見切りを付け、台風により遠い滋賀県へと向かった。しかし、そちらでも同じ様な状況。今夜はこのまま引き上げるしか為す術が無く、天候に敗北した我々はおとなしく帰宅せざるを得なくなった。

過去にも灯火では雨に悩まされているだけに、こういった事は宿命ではあるのは解っているので笑うしかなかった。今度はあの場所での成功を期待したい・・というか成功させなくてはいけない。