但馬高山採集の風景

採集地:兵庫県北部

2005.8.6

◆2005.8.6◆昼の部
この週末は仕事で忙しいが、土曜だけなんとか休めることになったので、近場で軽く日帰り範囲で行ける但馬へ向かうことにした。

5:00起床で5:30に出発。9:00頃には現地に到着。昨年春に訪れた際は、通行止めでポイントまで辿り着けなかったが、今回も何本かのルートは遮断されていた。林道を流してのルッキングを開始したが、案外ヤナギやカンバも豊富で感じは良さそうなのだが、虫がいない。

蝉や蝶はわりといるのに甲虫が全くみられない。
ツヤハダがいるかも・・?アカエゾゼミ
林道を何回も行き来していると採集者が入っていた。どうも蝶の様子だった。

結局、甲虫は何もみられない。気温は高く、こちらの体力ばかりが消耗してゆく。まあ、今回もルッキングは厳しいことは予想していた。数年前に標本商のかたから昔は採集できたが、今では一日で1ペア程度と聞いていたのもある。だから、期待はしていなかった。

灯火も場所も決めたので、日が傾くまで車で休む事にした。そんなとき、頭上から急に大粒の雨が落ちてきた。夕立だった。まあ、今のうちに降ってくれれば丁度良いと考え、構わず仮眠していた。雨も上がり、ふと気が付くと夕日が沈みかけていた。

慌てて灯火の設置を行い、日没に備えることにした。

◆2005.8.6◆夜の部
19:20にエンジンを始動。夕立で湿度も上がっている。気温はやや下がった感じだった。灯火には丁度良い。

点灯後も雨の影響か蛾の集まりもあまり良くない。そんな中、1頭目のクワガタが19:49に飛来した。今夜もまたミヤマクワガタの♀だった。

続いて20:00に飛来したのはアカアシクワガタ♀、続いてミヤマ♀♀、アカアシ♀と毎度の様な顔ぶれだった。

♂はやはり来ないものかと思っていたらいつの間にかやってきていた。この時気温は17.5℃。昼間の暑さはすっかり何処かへいっってしまっていた。その後はミヤマの♀ばかりの飛来が続いた。
この日の初物アカアシクワガタ♀ミヤマクワガタ♀
ミヤマクワガタ♂

21:10に設置場所を少し前に移動した。するとまた立て続けに飛来が始まった。21:45前後には♂ばかりが飛来してきたが、22:00になるとすっかり落ち着いてしまった。

そんなとき1台の車がやって来た。夫婦と若者数名が乗車していた。登山者でもなく、山の下の方の別荘でキャンプをしているという。どうも私の灯りが気になり10km程下の山麓からこんな時間にやってきたのだった。話すと狐の仕業ではないかと確かめたくて来たらしい。驚かして申し訳ない旨謝ると、話しも打ち解けて、終わったらログハウスに来てくれと仰ってくれた。ご馳走するし、なんなら泊まっていってくれと。

実にありがたい申し出だが、私は翌日が仕事なのでのんびりもしていられない。ログハウスには子供達がも30人ほど集まっているというので、必要ない虫は差し上げることにし、握手で別れることになった。

ウスバカミキリミヤマクワガタ♂ミヤマクワガタ♀
ミヤマクワガタ♀ミヤマクワガタ♂アカエゾゼミ
ミヤマクワガタ♂ 予期せぬお客も引き上げたところで、22:40まで粘ったが、追加は無く撤収を行った。この時点でキープしていた♀をおおかたリリースして撤収に入った。今回は5分程で片づけを終え、遠くで雷光もみえていたので足早に立ち去る。

林道を走っていると、尻尾の長い狐が前を横切った。本当に狐がいるものなのだと感心しながら先を急いだ。

山麓まで下りた所のめぼしい街灯をみて行く中でノコギリの♀を見つけた。昨年、一昨年と街灯採集したエリアは素通りして帰り道を急いだ。

明けて1:45には帰宅出来た。まあ、軽く日帰りのつもりだったが、案外疲れたこの日の採集であった。


今回もまた、昼間のルッキングは惨敗である。やはり近畿でのルッキングは簡単ではない。
一方夜の灯火はそこそこの成果が獲られたが、本命の黒い艶消しの虫はみられなかった。

◆本日の採集成果:アカアシクワガタ♀2、ミヤマクワガタ♂6♀19、ノコギリクワガタ♀1