A.L.Fのひとりごと

Vol.2 「クワガタマニア」 
Kuwagatamania


クワガタを通じて知り合った人達は何名もおられますが、その実は千差万別です。
大別すると採集派="Catcher"、飼育派="breeder"、標本家="Collector"に分かれるかと思います。また、好みの具合も様々で国産種、外産種、小型種、中・大型種、カブトが好きな人、ハナムグリが好きな人など。更に細部においても好みや趣向は分かれるところです。

採集派の方で特に採集に熱心な方の多くは、オオクワガタを追いかける通称「オオクワハンター」が主流。
オオクワハンターの方の多くはオオクワガタが唯一採集対象の虫であり、その採集という一点に絞り執拗なまでの執念で追いかける様は、まさに何かに取り憑かれたかのような方がおられます。軽く採集を楽しむといった感覚ではなく、まさに全身全霊で山へアタックしていきます。逆をかえせば、そうでもしないと定期的にオオクワガタ採集することなど出来ようはずもありません。これと対照的な離島種や小型種、高山種など幅広い種へ情熱をかけ採集される方も存在します。こういった方は場所を選ばず至る所へ出没し、高い山から海岸線まで広大なフィールドをカバーする胆力があります。

次に飼育派の方達の多くはフィールドでの採集への確執よりも、ブリードで大型化を狙ったり、外産種などの希少種を増やしたりすることに楽しみを感じている方が多いでしょう。これは熱帯魚や爬虫類などの飼育繁殖と同じ感覚で行えるので一般的な接し方なのかもしれません。昨今のクワガタ愛好家の構成では一番多いのがこの手の方たちではないでしょうか。かく言う私も数年前まではどちらかというと飼育派だったのですが、徐々にフィールドへでる時間の方が優先されてきました。

最後に標本家の方というのは価値のある虫が取引されている本来の姿を知る方達で、クワガタという狭義な世界よりも昆虫全般に詳しく、知識も経験も豊富な方が多いでしょう。ですからオオクワガタとか限定した種のみへの興味は薄く、属や種を問わずにラベルや希少性を重視されています。海外のクワガタマニアというのはこのケースが普通なのでしょう。

これらの要素を全て満たす様な人はなかなかおらず、大抵はある種の方向に注力しておられる方が多いと思います。本当のマニアというのはWEBなどの世界とは無縁な所で日々精進しており、私などは到底真似の出来るものではありません。