Prosopocoilus属の飼育方法

ノコギリクワガタ属の基本的な飼育方法を紹介させてもらいます。

◆成虫飼育◆

長大な顎とスマートな体を持つノコギリクワガタ。アジア圏一帯に広く分布し小型のものからギラファのような大型のものまで存在。成虫の活動期間は短命で3ヶ月ほどだが、ギラファなどの大型種は1年位生きる。

国産種は6〜9月に産卵。外産種は温度管理により年中産卵可能です。

用意するもの

  • 飼育ケース :プラスチックケース(中〜大)orコンテナケース
  • 産卵木    :クヌギ、ナラ(材質はやや柔らかめ、細〜太)
  • 埋め込みマット:中目のマット(茶色)
  • 餌       :昆虫ゼリー、バナナ等

ペアリング

  • 国産種は羽化後、翌年春まで越冬させる必要があります。(クーリング期間:半年〜1年)
  • 外産は♂♀共に羽化後最低2〜4ヶ月以上経つとペアリング可能です。
  • 小ケースでペアリングを行うか、直接産卵セットに♂♀を入れます。
  • 野外物は♀のみ投入して産卵しない場合はハンドペアリングなどをされるのが良いでしょう。

産卵セット 飼育温度は30℃以下。

  • 飼育ケースに産卵木(水分は普通)をマットで90%程埋め込みます。(マットはやや硬く詰める)
  • ペアリング後の♀のみ、もしくは♂♀を投入します。
  • ♀が材をかじり出したら(産卵痕)♂は取り出します。
  • 産卵形態は材と材の周り、ケース底に産みます。
  • 回収はセット開始から2ヶ月後位から可能ですが親♀が死亡してから回収してもよいでしょう。
  • 生涯で1〜2回程回収できます。(計10〜40頭位)

◆幼虫飼育◆

この種の幼虫は非常に強く、菌糸、マット共に安全に飼育できます。
マットの場合はやや湿度高めの方が良い。100mmを越す大型のギラファなどを羽化させるには3.5L菌糸ブロックを小プラケなどに移して飼育すると良い。

飼育期間(温度管理下、菌糸瓶、マット飼育)

  • 国産種:♂8〜10ヶ月、♀6〜8ヶ月
  • Pr.savage:♂5〜7ヶ月、♀4〜5ヶ月

飼育適正 飼育温度は16〜25℃位がベスト。

  • 菌糸瓶飼育:○
  • マット飼育 :◎
  • 材飼育   :○
  • 耐乾性   :△
  • 耐湿性   :◎
  • 耐寒性   :○
  • 耐暑性   :○

A.L.Fからのお願い

  • 外国産種や離島種の野外への放虫は生態系を壊す恐れがあります。増えすぎたからといって無責任な行動はみなさんなさらないでください。
  • ここに掲載している内容についてはあくまでも目安とお考えください。飼育状態、環境、個体差により一概言えない点もございます。