介護保険制度についてへ戻る

事務連絡
平成12年3月27日

各都道府県介護保険担当課(室)長 殿

厚生省老人保健福祉局
介護保険制度施行準備室長

指定居宅サービス事業者の指定に係る
介護保険法第71条第1項ただし書の適用について

 健康保険法第43条ノ3第1項による保険医療機関等に係る指定を受けた病院、診療所等は介護保険法第41条第1項本文の規定による指定居宅サービス事業者(居宅療養管理指導、訪問看護及び訪問リハビリテーションを行う事業者に限る。)の指定を受けたものとみなされる(介護保険法第71条第1項本文)が、当該病院、診療所等の開設者が別段の申出を行った場合は、当該本文の規定を適用しないこととされている(同条第1項ただし書)。
 当該ただし書に係る申出の取扱いについては、同申出の趣旨が十分に周知されていない場合のあり得ることを踏まえ、下記の通りとするので、管下の保険医療機関等に対して十分に周知のうえ指導されるようお願いする。

1.介護保険法第71条第1項ただし書の趣旨について

 介護保険法第71条第1項ただし書による申出を行った病院、診療所等については、同法第62条に規定する要介護被保険者等に対する指定居宅サービスについては行うことが出来ないものであること。したがって、要介護被保険者等である患者に対してサービスを行った場合に、原則として介護保険からの給付によることとなる訪問看護のようなサービスに係る給付については、医療保険及び介護保険のいずれからも保険給付が行われないものとなること。このため、要介護被保険者等である患者に対して訪問看護を行う可能性がある病院、診療所等にあっては、当該ただし書による申出は行わないことが適当であること。

2.申出の受理について

(1) 管下において上記ただし書に係る申出を行った保険医療機関等に対しては、再度、1の趣旨について十分に説明し、その理解を得た上で申出を行わせることが必要であること。

(2) すでに申出を行っている保険医療機関等に対しては、本年4月1日の法施行前に、その意向について改めて確認し、1の趣旨についての理解が十分でなかった場合にあっては、当該申出を行っている場合であっても、行わなかったものとして取り扱うこと。

3.申出に係る経過措置について

(1) 既に申出を行っている保険医療機関等に対する意向の再確認については、可能な限り介護保険法の施行前に終了することが望ましいが、法施行後であっても、平成12年6月30日までの間においては、当該申出について行われなかったものとして取り扱っても差し支えないこと。

(2) また、同日までの間においては、保険医療機関等の1の趣旨についての理解が十分でなかったため、改めて指定居宅サービス事業者の指定を受ける届出(又は当該申出の撤回の意向)があった場合にも(1)と同様とすること。


介護保険制度についてへ戻る