水中デジカメ

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2005/01/29

場所: 伊豆 大瀬崎
ポイント: 先端, 一本松
天気: 曇り
気温: 10度
水温: 16度
スーツ: ドライ
カメラ: PowerShot G1

タルダカラガイ
タルダカラガイ

ウスバハギ
ウスバハギ

メガネウオ
メガネウオ

ウミウシカクレエビ
ウミウシカクレエビ

「大瀬崎にウミウシカクレエビ出現!!」、「しかもホストはニシキウミウシ」。その情報にガマンできず PowerShot G6 ハウジングがオーバーホール中にも関わらず西伊豆は大瀬崎に行ってきました。愛機 PowerShot G1 を押し入れから引っ張り出し、前日の夜から感触をとりもどすためにフィギュアを相手にマクロの練習。イメージトレーニングも完璧(?)です。

行きは車か電車か迷いましたが伊豆長岡駅まで迎えに来てくれるという事で電車に決定、久しぶりに伊豆箱根鉄道に乗って伊豆長岡へ向かいました。手前に「大場」という駅があるのがダイバー魂を盛り上げてくれます。偶然とはとても思えません。

一本目は週末のみのポイント「先端」へ、相変わらず神社の拝観料100円を払わされる事に疑問を感じつつもエントリーしました。この日の天気は曇 り、今にも雨が降りそうな雰囲気でしたが水中は浅場から透明度は15m以上で真っ青に抜けていました。この日はマクロメインと思っていてもドロップオフか ら深場の深い青色を見ていると今週出ていると聞いたマンボウが今にも出てきそうな気がしてちらちらと見てしまいます。

先端はイザリウオフィーバー、黄色のイロイザリ、赤のイロイザリ、そして白クマ様、まさにイザリウオ「三種の神器」状態でした。ところがそれよりも 面白かったのが写真の生き物達です。水玉模様と突起で覆われたタルダカラガイ、馬面のウスバハギ、そして砂の中に潜んで獲物を待つメガネウオ。特にメガネ ウオはピンク色のミミズの様な舌だけを砂の上に出して獲物をおびき寄せる、というのを初めて知りました。掘り出した時に舌を「しゅる」っと引っ込めた瞬間 を見てしまいました。なかなか忘れられそうにありません。

2本目は目的のウミウシカクレエビを見に外海へ、少し深い場所にいるという事だったのでまっすぐ向かってできるだけ時間を使えるようにする事になり ました。目的の場所に行く途中、どこから流れて来たのか成魚のツバメウオと出会いました。厳しい旅の果てに伊豆にたどりついたのでしょう、体中傷だらけで ぼろぼろ、動きも弱々しくあとは死を待つのみというような状態でした。この季節の死滅回遊魚にはいつも哀愁を感じずにはいられません。

目的地に付いてからはウミウシが見付からず、しばらく探しましたが、なんとかガイドさんが発見、側面に隠れていたエビを指示棒で上にあげてくれまし た。それから何とかウミウシの側面に隠れようとするエビと指示棒で格闘しながらの撮影が始まりました。何とかウミウシのエラの側に寄せて撮ったのが上の写 真です。

しかしウミウシもエビが付いちゃったおかげでダイバーに囲まれて写真を撮られて、迷惑しているんでしょうか、それとも自分が人気者になったと勘違いしていたり、、、

でもダイバーが撮ってるのはあんたの背中についてるエビですから!!
残念!!
写ってるのはエラだけ斬り!!

とか撮りながら考えてしまいました。

帰りはゆっくりと浮上しながら小物探し、私もライトを片手に岩の下等を覗き込んでいました、すると、、、

、、、ナマコ?

大きな岩の裏側に赤と白のまだら模様の細長い生き物がへばりついていました。一見ナマコの様ですが、見た事の無い種類です。少し無気味なその姿に不 安を感じながらも私はその生き物をつかんで引っ張り出してみました。すると中から5本の足を持つ直径60cm以上もある生き物が、、、

ヒトデ!?

それはオオアカヒトデという種類のヒトデでした。びっくりした私は一瞬捨ててしまおうかと思いましたが、ふと思い付いて思いとどまりました。

ヒトデヤドリエビ付いとるんちゃうか?

岩の下からその巨大なヒトデを引っ張り出すと、近くの岩の上に引っくり返して置いてみました。すると大当たり、その裏側には小さなヒトデヤドリエビ が見ただけでも5匹以上付いていました。大きなヒトデには大きなエビ、ではなくたくさんのエビが付いていたのです。嬉しくなった私は早速撮影を開始しまし た。見つけた一匹の真っ白なヒトデヤドリエビを狙ってマクロレンズで撮影、時々瞬間的に移動するエビを追って集中していると、ふと視界の隅、何も無いはず の場所に何かが映りました、驚いてカメラの液晶から顔を上げてみると、、、

ヒトデの足!?

引っくり返されたヒトデが反転しようとして足を上げ、私のカメラと顔をほとんど包み込まんばかりになっていたのでした。

エイリアンかお前は!!

突然のフェイス・ハガーの出現に驚きながらもそこは落ち着いて対処、足を持って表に返し、しばらくして全部の足がまっすぐに戻った所で再び反転、その後エビの撮影にも成功しました。

これにて本日のダイビングは終了、透明度も良く、目的のカクレエビも見る事ができて大満足でした。午後は少し雨が降り出しましたが、2本連続で潜っ ていたので降られる事はありませんでした。帰りも伊豆長岡まで送ってもらって電車で帰宅、この方法だと大瀬崎も東伊豆とあまり変わらないと感じました。

これからは深海魚の季節、キアンコウでも何でも、出たと聞けばまた行きたいと思います。


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