100万の難敵? あとがき




久しぶりのSSは初の悠久で書き上げました。
誰で書こうかと思ったところ、ふと「アルベルトでやってみるか!」 と思ったので彼を題材にしてみました。

アルベルトといえば槍、槍と言えば趙子龍。
今回のSSは三國志に出てくる知勇兼備の名将・趙雲のエピソードを参考にしました。
アルベルトは未亡人のアリサに思いを寄せていますが、趙雲にも未亡人に関するエピソードがあります。

趙雲は主君・劉備と軍師・諸葛孔明の命で桂陽という地を攻めに行きます。
ところが桂陽の太守・趙範は趙雲の武勇に恐れをなして降伏します。
桂陽に入った趙雲は趙範のもてなしを受け、酒宴の席で趙範の兄嫁で未亡人の
樊氏という絶世の美女を嫁にと差し出されます。
が、趙雲はその申し出を怒りとともに断ります。
後に劉備と孔明に「新たに治めたばかりの地で前太守の兄嫁を嫁にすれば
奪い取った物だと見なされ人心の掌握には繋がらない」と説明しますが、
改めて劉備が「自分が仲人になる」との言葉にも
「武人の勤めは婦女子などいなくても全うできます」と答え、
劉備と孔明に「男の中の男」と感嘆されるのです。

アルベルトと全然違いますね(笑)
でも、このように未亡人に関するエピソード、槍の使い手ということから考えると
案外趙雲がアルベルト像の形成に一役買ったかもしれませんね。
(98/9/16UPDATE)



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