如月さんについて



  如月さんを語るときに出てきそうな言葉といえば、

「眼鏡」
「体が弱い」
「控え目」
「文学少女」
「やさしい」

といった類の言葉は必ず出てくるだろう。 これらのキーワードで形成されたキャラは「お約束」だとか言われていて
「あまりに典型的すぎるから嫌い」という人も少なくない。
が、どうであろうか。リアリティはともかくとして、
実際にこういう女の子が目の前にいた場合、
冷たくあしらえる男がいるであろうか・・・。
ゲームのキャラの話に現実の話題を持ち込むのは少々極論すぎる
ようなところもあると思うが、私は平気で如月さんを嫌える人間がいることに
このような理由からまともに信じられないでいる。

如月さんは「やさしい」キャラだと言われているが、彼女の持つ「やさしさ」とは
いったいどういうものであろうか?
ラジオドラマで彼女の親友と設定されている虹野さんを考えてみよう。
彼女は運動部のマネージャーとして主人公にエールを送るなど
非常にわかりやすい「やさしさ」を見せてくれる。
が、如月さんの場合はどうであろうか。
虹野さんの例と比べてみると明確にわかる「やさしさ」の箇所があまりないのである。
あえて挙げるとすれば出会い時にハンカチを拾ってくれるところぐらいであろうか?
が、そんな如月さんには「やさしい」キャラのイメージがある。
理由はいろいろと挙げられる。

一つに如月さんは怒らない娘である。
あくまで控え目で大声を揚げて怒ろうとはしない。
(かといって美樹原さんほど自己が薄弱ではなく、芯は強く、自己を主張できる娘であるんだけどね・・・。)
2つ目に「怒らない」と共通することかと言えるかもしれないが、
その身から自然とわき出ている「静かさ」が「やさしい」印象を強めていると思う。
こちらの方まで落ち着かせてくれるその独特の「静かな」雰囲気が私たちにこういう印象を
強めているのかと私は思う。

先ほど虹野さんを例に挙げたが、彼女は人前に積極的に出る性分で、
対照的に如月さんはどちらかというと人の奥に控える性分の娘である。
虹野さんを「動」、如月さんを「静」と言うとすれば、
虹野さんを例えるなら冷え切った体を暖めてくれる暖炉の暖かな炎のような娘であり、
如月さんは疲労している体をいやしてくれるさわやかな清涼水のような娘といえるだろう。

私はこれまで「負」であることが多かった人間なだけに、
周りの人間を「正」にさせてくれる虹野さんよりも、
周りの人間を「負」から回復させてくれる如月さんに魅力を感じているであろう・・・。
虹野さんの持つ「動」の「やさしさ」も大切なものだが、
如月さんの「静」の「やさしさ」も大切なものだと如月さんにあまり好意を
持っていない人も理解してほしいものである。



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