1998年まとめ
−BSの部−


<<言い訳>> いずれは「観た!聴いた!…」に正式に載せようと思いつつ、感想の「とりあえずバージョン」をWhat's New!?に書いていたわけですが、そのリライト作業が思うように捗りません。そこで、What's New!?に書いたものを、ほぼそのまま掲載することでお茶を濁させていただくことにした次第。よって、文脈がおかしかったりする部分もありますが、何卒ご了解のほどを。
※文末の( )内はWhat's New!?記載の日付です。原文は「駄文の墓」でご確認いただけます。

ウィーン・ヴィルトゥオーゼン/ニューイヤーコンサート

コマッタ肝心の御神体が...

■留守録しておいたウィーンヴィルトゥオーゼンの「ニューイヤーコンサート」を見る(10日にWOWOWで放送)。昨年11月の来日時に、WOWOWによって"公開録画"されたもの。2年前にあった同様の企画の第2弾ということだ。え?お金ないからWOWOWは解約する!って言ってたじゃないかって?よく覚えてますねぇ、アナタ(^^; ま、いいじゃないっすか、そのことは...(歯切れ悪し)。「世界音楽の旅 千一夜」なるサブタイトルのついたプログラムは、公開録画用のオリジナルのものだが、基本的には、今回の来日公演で取り上げた"小品"によって構成されたもの。ウィンナワルツ・ポルカを中心に、ホーネックのソロによるクライスラーなんかを加えての一晩。演奏はね、前に"実演"を聴いた時の感想でも書いた通り、やはり"高品質"なもので、ほんと、実に安心して楽しむことのできる内容だった。それにしても、ホーネックの上手いこと! 完璧なテクニックに裏打ちされた気品高い音楽。文字で書くと"ありきたり"だが、そうとしか表現できないのだから仕方がない。見事でした。
■ところで、個人的には、どうしてもホルンの2人に目と耳が行っちゃうのだが、ヴラダーは、前半やや不調。音の出だしが概して不安定で、苦慮する様子が音に現れてしまっていた。後半はだいぶ盛り返して、「ウィーンの森の物語」のエコーのところなんか、実に素晴らしかったけどもね。"問題"は御神体。さすがに"お歳"なのかな、昔のような冴えは感じられなかった...。何より、音に"張り"がなくなってきてるのが気になる。御神体といえば、ウィンナであろうがフレンチであろうが、太くて張りのある「アルトマントーン」で、我々(少なくとも私^^;)を魅了してくれていたんだが、その辺がいま一つ。これは、実演を聴いた時にも薄々感じていたことでね...。御神体、もう54歳ですからね。衰えるのは仕方ないのかもしれないけど、でも残念だなと、教徒としては...。ところで、アップになった御神体を見てて気がついたんだが、マウスピースをお変えになったみたい。あれ、形からするとティルツかな。御神体は、お弟子さんに、ティルツの「85・4.2」もしくは「115・4.4」という型番のマウスピースを勧めるそうなんだが、御自身でもそれを使うことにしたってことかも。しかし、吹いてる楽器もフレンチだし、使ってるマウスピースも"市販品"。なんか、御神体、「ウィンナ道」をどんどん離れて行かれてるような気がして、これまた不安なんですけど...。教徒の胸のうちは複雑でございます...。(01/12)


もくじへ戻る