バックナンバー


2003年のNEWSです。

2003年11月3日(月)号

●コントラバス奏者シコルスキ、首席オーボエ奏者ホラーク、ウィーンフィル会員に

当団今年度第1回演奏会(10月11-12日:ロストロポーヴィチ指揮)および第2回演奏会(10月25,27日:メータ指揮)にて配布の公演プログラム冊子に掲載されたヘルスベルク団長による「ウィーンフィル日誌」によると、6月24日に行われた団員総会において、コントラバス奏者のバルトス・シコルスキおよび首席オーボエ奏者のクレメンス・ホラークが、ウィーンフィルの会員となることが承認されたとのこと。

バルトス・シコルスキ (Bartosz Sikorski:コントラバス)
1974年ポーランドBytom生まれ。
1993年からワルシャワ音楽大学、1996年からはベルリン芸術大学で学ぶ。
1994年から96年までベルリンフィル・オーケストラ・アカデミーにて、翌1997年から1999年まではベルリン国立歌劇場オーケストラ・アカデミーで、それぞれ研鑽を積む。
マーラー・ユーゲント・オーケストラ、マーラー室内管弦楽団などへも参加し、2000年1月からウィーン国立歌劇場団員。
同僚のシュトラーカらと共にコントラバス四重奏団"Circus Bassisimus"を結成して演奏活動も行っている。

クレメンス・ホラーク (Clemens Horak:オーボエ)
1969年ウィーン生まれ。
1982年、ブロックフレーテを学ぶためにウィーン国立音楽大学に入学(ん!? でも13歳...)。ハンス・マリア・クナイスに師事する。
1985年にオーボエクラスに移り、マンフレッド・カウツキーに師事。1989年の卒業(紹介文では「音楽高校=Musikgymnasium卒業となっているが...)と同時にウィーン交響楽団首席オーボエ奏者に就任(二十歳!)。
1998年9月にウィーン国立歌劇場管弦楽団に入団。現在、首席(第1オーボエ)第3席。

◎ニュースのツボ◎

2002年小澤征爾との"ニューイヤー"においてポーランド語(でしょう、たぶん^^;)の新年挨拶を行ったのが、このシコルスキ。しかし、この方、ウィーンで学んだ経験のない奏者だったんですな。ベルリンフィル、ベルリン国立歌劇場両オーケストラ・アカデミーの出身だから、どっちかと言えば、ベルリン方面で仕事を見つけていきそうな経歴だったわけだけど、縁あってウィーンにやって来たというわけだ。でも、ニューイヤーの時の弾き姿なんか見ると、実にまぁ楽しげにやってたりするから、「水が合った」んでしょう。結構なことです。
そういや、不確定情報ではあるけれど、新入団のチェロの女性奏者ヴェクス(Ursula Wex)もベルリン国立歌劇場オーケストラ・アカデミーで学んでいたはず。人材を供給しておりますなぁ、彼の地の養成機関は。当団は、「補助団員」って形で昔から同じようなことをやってきてるわけだけど、きちんとした「制度」として発展させることも必要かもね...。

ところで、"新人"という絡みで行くと、この度「ついに」オーボエのオーディション募集告知が出た模様である。ウィーン・オーボエ協会発行の機関誌に掲載された募集要項は次のようなものであったとのこと。

Im Orchester der Wiener Staasoper(Wiener Philharmoniker) ist folgende Stelle vakant:

Eine 1.Oboe(Wiener Oboe)
(ab September 2004)

Einsendesechluss:31.Oktober 2003
Probespieltermin:Dezember 2003
Hoechstalter:35 Jahre
Orchestererfahrung(Oper und Konzert) wird vorausgesetzt.

Bewerbungenmit Lebenslauf und Foto(Kopien) sind samt Taetigkeitsnachweisen an die Orchesterinspektion der Wiener Staasoper
Postfach 294 A-1010 Wien
zu richten.

来年9月からの採用で、募集は1番奏者。ということは、ボイシッツ(1944年生まれ)が来夏のザルツブルク音楽祭を以て退職と、そういうことのようだ。
オーボエ会には、1940年生まれのロレンツ、1943年生まれのレーマイヤーと、ボイシッツよりも年長の2人もいるわけだが、2番奏者である彼らは"後回し"で、1番(首席)のボイシッツから後進に道を譲るということになるようだ。果たして誰がその席に座るのか。楽器が楽器ゆえ、その候補者はかなり限られると思うが、興味は尽きない(先のホラークに続いてウィーン響からの移籍とか!?)。ただ、今回合格に至らなくても、もうすぐ後にあと2席空くことがわかってるわけだから、現地のオーボエ界は、さぞこの話題で賑わっていることでしょう>逆に、今採用されないと、「次」は十数年しないと巡ってこない!(ガブリエルとエールベルガーは共に1956年生まれ)

それにしても... 毎度お馴染みのセリフだけど、世代交代がどんどん進みますなぁ。私が当団を聴き始めた頃には"若手""中堅"だった奏者がどんどん退職して行く。寂しいことです。

★11月7日付追記
昨日届いた当団今シーズン第2回定期演奏会プログラム冊子に、既報のシコルスキと共にオーボエのホラークもウィーンフィル会員に"昇格"した旨の記載があったので、本文に追加した。通常は3年で入会となるわけだけど、ホラークの場合は5年「待たされた」ということだ。まぁ、この辺は、ウィーンフィルとしての団員数と国立歌劇場管弦楽団の定員のズレによって生じてしまう現象なので、致し方ないところだが(最近の例では、クラリネットのヴィーザーなども通常より待機期間が長かった)。
それにしても、ブロックフレーテ(リコーダー)からオーボエに転向したとは、ちょっと驚きの経歴ですな(本件、知られた話だったかしら?>そういや、そんな話を聞いたことがあったような...)。まぁ、運指的には違和感ないものなのかもしれないけど??
あと、ウィーン響に入ったのが二十歳の時だったとか、それ以前の楽器の勉強も非常に若くして始めていたとか、なかなかに興味深い経歴の奏者であります>ヘルスベルク団長の紹介文は当然ドイツ語なので、私が取り違えている部分もあるかもしれません。それが判明した場合には訂正・修正します。
そういや、ホルンのマイヤーが、ホラークって自転車競技の選手でもあるようなことを言ってたな。結構有名な選手なんだよ、なんて。まぁ、この辺も、私の拙いヒヤリング能力ですので、事実関係がイマイチ不確定ですが...(苦笑)



2003年10月31日(金)号

●サヴァリッシュキャンセル!全公演をティーレマンが指揮

サントリーホールのホームページその他で既報の通り、今年の来日公演(東京公演2回分>正確には、スポンサー向け特別公演を含めて3回分)の指揮者に予定されていたウォルフガング・サヴァリッシュが緊急入院のため来日不可能となり、代わって、クリスティアン・ティーレマンが全公演の指揮を行うこととなった。それに伴って、プログラムの一部も以下の通りに変更となる。(太字が変更分)

2003年11月14日(金)
R.シュトラウス:「賛歌」「巡礼の朝の歌」「夜想曲」「夜の散歩」
ブラームス:交響曲第1番

2003年11月17日(月)
ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』から「前奏曲と愛の死」
ブルックナー:交響曲第7番(ノヴァーク版)

なお、チケットの払い戻しも受け付けるそうなので、以下のページ等でご確認いただきたく。
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/topic/index2.html

◎ニュースのツボ◎

思えば、今年の来日公演指揮者としてその名前があがった時から、「体は大丈夫なのか?」とか「キャンセルになるのでは?そのためのティーレマン帯同なのでは?」などと言われていたサヴァリッシュ。結局、その危惧通り(?)にキャンセルということになってしまった。おそらく、今後二度と聴くことはできないだろう組み合わせだっただけに、どんな音と音楽になるのか楽しみでもあったのだが、まぁ、こればっかりは仕方がないですな。
で、全公演がティーレマンの指揮となり、これはある意味「重厚」(「濃厚」かね??)な来日公演ということにもなりそう。前回のラトルとのベートーヴェン全曲演奏は「疾走」系だったわけだから、その対比も楽しみではあります。



2003年8月21日(木)号

●2004年来日公演指揮者はG氏!他もろもろ公演情報

「音楽の友」9月号掲載の2004年来日演奏家情報によると、来年の当団来日公演は11月に行われ、指揮者は、某マリインスキー劇場芸術監督G氏(公式発表はまだできないのだそうです)、プログラムとしては、チャイコフスキーの後期三大交響曲が予定されているとのこと。
また、ウィーン国立歌劇場の引越公演も行われ(10月)、こちらは音楽監督小澤氏による指揮で、「フィガロの結婚」および「ドン・ジョヴァンニ」が上演されるとのことである。

◎ニュースのツボ◎

というわけで、当団公演・オペラ公演共に、かねて噂の通りの内容で行われるようだ。

まずオケ公演だが、某G氏が振るということで、これは相当に「熱い」演奏が期待できそうである。しかも、メインプロがチャイコの後期三大交響曲だってんだから、そっち方面(どういう方面だよ)が好きな人にとっても、なかなかに興味深い演奏会となるだろう。個人的には当団で4番が聴けるってのが、誠に嬉しい>って、もう「聴ける」ことにしてる(苦笑)
また、メインプロのみならず、その付け合わせが何になるのか、というのも興味津々。各交響曲がメインで3プログラムが用意されるとすれば、それぞれにどんな曲が組み合わされるのか...。
で、またまたここで大胆予測すると、「展覧会の絵」は入るんじゃないかと思うんだよね。展覧会の絵+チャイ5なんて線、とってもありそう>ホントかね!?(むむ、当団に先立って5月に同じG氏で来日公演を行うロッテルダムフィルの方に「展覧会の絵」が入ってるな。ってことはやらねーか...)。あと、プロコの「古典交響曲」もやるんじゃないかなぁ。これは短いから前プロの1曲目で、もう1曲挟んで「悲愴」とか。
あと、個人的にはフランス物を含めてのラテン系の曲も聴いてみたいような。ドビュッシーとかラヴェルとか、はたまたレスピーギなんてのも面白そうそうじゃないですか。せっかくの機会だから、ねぇ、どうでしょう?>って、誰に言うとんねん(笑)
他にも、ロシアというよりソビエトだった頃の曲、なんて希望をお持ちの方もいらっしゃるはずで、いやはや、話題は尽きそうにないですな。少なくとも今年の来日公演よりは「活況」を呈しそう。

一方の国立歌劇場公演。小澤でモーツァルトってのが「???」なのだけど(あくまでも個人的所感ですよ)、まぁ、それだけに「真価」が問われる公演にもなるでしょうから、これはこれである意味楽しみではある。演出が旅公演用(?)のものらしく、それが残念だけど(「フィガロ…」は、1994年の来日公演でやったミラー演出版でもう一度観たいんだけどなぁ...)、歌手陣は充実したものとなるらしいので、期待して待ちましょう。

さて、これら「本隊」公演以外に目を転じると、以下のような関連団体の来日が予定されているようだ。
※他にも「ウィーン○×」はたくさんあるのだけど、当団関連と判明している/思われるもののみ記載。

ウィーン・フィル・フェスティバル・アンサンブル(4月)
↑室内楽団体に「ウィーン・フィル」の呼称を使うことはできないはずなので、おそらく名前が変わるでしょう。
フォルクハルト・シュトイデ弦楽四重奏団(4月)
ウィーン・ゾリステン・トリオ(5月)
ウィーン・トロンボーン四重奏団(5月)
W.シュルツ&ウィーン・フィルハーモニア弦楽三重奏団(6月)
ウィンナ・ホルン・アンサンブル(7月)
ウィーン・ブラス・アンサンブル(10月)
ウィーン・アンサンブル"11"(12月)
ウィーン弦楽四重奏団(12月)

この中では、まずは何と言ってもウィンナ・ホルン・アンサンブル(Wiener Horn Ensemble)に大注目。そう、LMS氏が参加しているあの団体ですな。今回は拡大編成版での公演となるので、総勢10名での来日が予定されております。で、招聘元の梶本音楽事務所さんの許可を得ておりますので、現状での来日予定メンバーを以下に記しますと、

Altmann, Volker (Wiener Philharmoniker)
Fischer, Thomas (Bruckner-Orchester Linz)
Holpfer, Martin (freelance)
Janezic, Florian (teacher, arranger)
Janezic, Ronald (Wiener Philharmoniker)
Jöbstl, Thomas (Wiener Philharmoniker)
Lintner, Wolfgang (Wiener Staatsoper)
Stöffelmayr, Raphael (Wiener Volksoper)
Stransky, Lars Michael (Wiener Philharmoniker)
Wadauer, Hans (teacher)

となりまして、そう、な、なんと御神体がご参加されるのであります!!
CD録音にも現地での演奏会にも参加していない御神体は、当初参加が予定されていたマイヤーの"代役"としての帯同ということのようなのだけど、いやぁ、これは楽しみですわなぁ。若手・中堅の中に唯一人大ベテランが混じって演奏することになるわけだけど、どんな「下」の音を聴かせてくれるのか。ワタシ的には、もう今からドキドキ・ワクワクなのでありますよ(笑)

他に目を転じると、ウィーン・ブラス・アンサンブルの再来日ってのも楽しみですな。よくある金管アンサンブルの編成なのに、その内容はどこのどのアンサンブルとも異なる「ウィーン」そのもの。昨年の初来日公演はまさに「衝撃的」なものでありました。メンツがどうなるのか、その辺がちょっと見えないところだけど(数人は交代するんじゃないかなぁ、というのが勝手な読み)、とにかく楽しみな団体です。
あと、アンサンブル"11"もあるね。LMS氏、春には読響演奏会にも出演するから、夏の草津も合わせるとすごい来日回数になるわ、来年は。
そうそう、来日回数が多いというので思い出したけど、一覧にはないのだが、例のトヨタ・マスター・プレイヤーズの公演もあるらしい。これは、以前マイヤーが「来年は何度も日本に来るよ」って言っていた中で挙げていたものなので、おそらく間違いないものと。

と、書き出しているとキリがないのだが、最後に一点だけ。1月にホーネック兄弟が指揮者として"競演"するようだ。兄マンフレッド(元当団ヴィオラ奏者にして、現在は"本職"の指揮者)は読響を、弟ライナー(言わずもがなですが、当団コンマス)は名古屋フィルを振る(=弾き振り)とのこと。ライナーは名フィルのゲストコンマスでもあるわけだけど、ゲストコンダクターにも就任する!? なんてね。

以上、長々失礼いたしました。

★10月31日付追記
Wiener Horn Ensembleの来日公演は延期ということになりました。誠に残念ですが、招聘元殿によれば「いずれ必ず実施します」とのことですので、その時を楽しみに待ちましょう。



2003年7月6日(日)号

●国立歌劇場オケ団員名簿から読み解く人事動向

ウィーン国立歌劇場公式ページに掲載の国立歌劇場管弦楽団員名簿と、昨シーズン(02/09-03/06)のシーズンプログラム冊子掲載の同名簿を比較することで、この1年間の団員動向をまとめたい。

●退団

Bratsche : Klaus Peisteiner
Bratsche : Edwald Kudlak
Violincello : Dietfried Gürtler
Kontrabaß : Rudolf Degen
Flöte : Meinhard Niedermayr
Schlagwerk : Franz Zamazal

●入団

Bratsche : Michael Strasser
Violincello : Ursula Wex
Kontrabaß : Jerzy Dybal
Flöte : Walter Auer
Fagott : Benedikt Dinkhauser
Schlagwerk : Oliver Madas

◎ニュースのツボ◎

5月には売り出されていたはずの今シーズンのプログラム冊子を入手できていなかったため、今頃になっての団員動向報告となってしまった。(ところで、今売っている冊子のメンバー一覧とWebのそれって、内容は同じなんですかね?>お持ちの方教えて)
なお、このメンバー一覧は、そのシーズンのスタート日時点のもの、という位置付けのはずなので、本年9月1日付の在籍者ということになる。よって、現時点でまだ在籍している奏者が退団扱いになっていたり、その逆のパターンがあったりするので、その点についてはご了承のほどを。
また、先月入団が決まったテューバの杉山さんの名前がないが、一部報道では12月から"勤務"とのことでもあったので、その時点で掲載となるはずだ。(前倒しするかもしれないが)

上記に関連するが、ニーダーマイヤーとツァマツァルの2人は、この夏のザルツブルク音楽祭が最後の仕事になるはず。それに代わって、アウアーとマダス息子が入団ということになる。ディンクハウザーについては既報の通り。
ヴィオラのシュトラッサー("あの"シュトラッサー氏と縁戚関係はあるのかね?)とコントラバスのディバル(で読みは良いのかしら?)についてはノーチェックだったが、後者はどうやらミュンヘンフィルからの移籍のようだ。ミュンヘンフィルページに写真が出ていたのでリンクしておく。→こういう顔

というわけで、またまた名物団員が引退ということになりましたな。え?"名物"って誰を指してるって? そりゃもう、ツァマツァル教授ですよ。概して落ち着きのない当団員の中でダントツに挙動不審だったし(笑)、頭抱えるようなポカミスも随分とやらかしてくれたしね(苦笑)。でも、あの、当団独特の小振りのシンバルをシャーンって叩いて得意げな表情を見せる姿は、良くも悪くも(?)印象的であったわけで、ああいう打楽器奏者は、若い世代からは現れないでしょう。演奏会でちゃんと叩けるのかとハラハラすることもなくなるけど(笑)、でも、やっぱりちょっと寂しい。

なお、国立歌劇場舞台オケの方にも若干の動きがあるので、こちらについてもまとめておく。
ヴィオラのManuel Fleckerが辞めてStanley Haleに交代(ヴィオラの在籍者はこの人だけ)。チェロにBarbara Schawarz、コントラバスにAntal Racz(実際はaの上に’付)、ハープにSarah Christ、ファゴットにBeatrix Kissがそれぞれ入団。トランペットのMichael Tomböckが退団(交代要員なし)。
最後のトムベックは、容姿からして間違いなくホルンのトムベックの兄弟と思われる人物(数年前に見た時にだいぶ白髪頭だったので、お兄さんなんじゃないかと推察しているのだが)。楽器は違うけど、演奏中に自分の"出"を待っている時の頬杖のつき方なんかがもうそっくりで、聖地巡礼する度に姿を見かけないかと楽しみにしていたのだが...。でもまぁ、だいぶ前にはウィーン室内管で演奏してたのを見たし、手伝いでピットに出てくることも十分に有り得るでしょうからね、また会えるでしょう、きっと。

★8月13日付追記
チェロの新入団員Ursula Wexの名前を落としていたので追加した。
で、その名前からもわかるように、この方は女性奏者ですな。ヴィオラのプライヒンガーに続く、2人目の「ウルスラさん」ということになる。--- という話、日々雑感には書いておきながら、なのに当欄では落としてしまった次第で...。ボケボケですみませんです。

★10月23日付追記
退団者一覧に、ヴィオラのパイシュタイナーとクドラック、およびチェロのギュルトラーの名前を落としていたので追加した。
去る10月11日・12日に行われた当団定期演奏会にて配布されたプログラム冊子の「ウィーンフィル日誌」に、上記6名がこの9月1日を以て退職した旨の記載があったので追加した次第。見れば「あぁ、あの人!」とわかる面構えの奏者ばかり。当団の「顔」たちが、また去って行きました...。



2003年6月25日(水)号

●ついに日本人奏者誕生!

各方面からの情報によると、先頃行われたオーディションの結果、新しいテューバ奏者として、現新日本フィルの杉山康人氏が選出されたとのこと。

杉山康人(Yasuhito Sugiyama)
1967年生まれ。1990年相愛大学音楽部卒業。
大阪シンフォニカーを経て、1997年から新日本フィルハーモニー交響楽団員。
サイトウキネンオーケストラにも参加。
第12回日本管打楽器コンクールテューバ部門第1位。
※顔写真その他はこちらの紹介ページで。

◎ニュースのツボ◎

ついにこの時が来た。というか、来てしまった、か...。当団に日本人奏者入団であります。(おそらく通常の形式に沿ったオーディションだったはずなので、正確には国立歌劇場管弦楽団への入団)
かねて、一部筋(日本のプロオケ筋中心)には「杉山氏がオーディションに招待されたようだ」という話が伝わっていたようなのだが、それが事実であっただけでなく、なんと"合格"までしてしまったということで、これはもう、驚愕の出来事ということになると思う。

別に杉山氏の腕前を疑っているわけではない。私自身は実際に氏の演奏を耳にしたことはないが、経歴・活動歴からしても、かなりの吹き手なのであろうことは想像がつく。
当団バストロンボーン奏者シュトレッカー氏が、サイトウキネン等での"同僚"である杉山氏の腕を非常に高く買い、氏のオーディション招待に尽力したらしいことからも、それは証明されるだろう。

でも、それでも、これは大変驚きの人事だ。

だってそうでしょう、当団(の母体である国立歌劇場管弦楽団)は年間300日ほどのオペラ(およびバレエ)公演を行うオケ。だから、よっぽどの例外でない限り(バウスフィールドのような、ね)、オーディションに招く人材にはなにがしかの"オペラ経験"を求めるはずなのだ(以前当欄で紹介したオーディション募集要項には「オペラとコンサートのオーケストラ経験」と謳われていた)。
然るにこの杉山氏は、確かにサイトウキネン等でのオペラ演奏経験はあるだろうが、オペラ経験"豊富"という奏者ではない。
もっとも、それを言えば、"先輩"のハルワクスだって学生の立場からいきなり入団したはずだったから、経験をどうこう言うのはナンセンスかもしれないのだが、でも、ハルワクスは"地元民"だからね。経験はなくても「血肉」の部分で解決できるものもあったはずだ。(←かなり強引な論ですが、でも、マジな発言ですので、これは)
オペラ経験が豊富なわけでもなく、そして何よりウィーンで学んだ経験もない杉山氏。腕は間違いなく確かなのだろうが、果たして、当団の音楽と、そして当団の「生活」に付いて行くことができるのか。
杉山氏にとっては、これは目出度いことであると同時に、大変な試練を背負うことになった"合格"ということもできるだろう。

なお、余談ではあるが、氏の合否判定にあたっての投票は、極僅差で「合」であった模様だ。投票は、各パートの代表者と運営委員による25名によって行われたようだが、反対票を投じたメンバーも少なからずいたということ。(総投票数25票で多数決を取った際の「極僅差」と言えば...)
杉山氏はこれから(本年9月から?)試用期間に入るわけだが、今まで入団した誰よりも厳しい目で見られるはずだ。「しっかりと」やることはもちろん、「いい仕事」も積み重ねることで、名実伴った"ヴィーナー・フィルハーモニカー"になってもらいたいもの。頑張ってくださいね>杉山さん。

思えば、当NEWS欄で「最初の女性団員はレルケス」と報じたのが1997年。その後、純ケラーの入団を「ついに日系人奏者誕生」と記したのが2000年の5月だった。
そして今度は「日本人奏者誕生」。
こんなにわずかな期間に、これほど当団の"在り様"が変化するとは、正直思ってもみなかった。なんともはや、激動の世紀末〜世紀初めということになりましたな。

これも「時代」なのでしょう。そういう時代に我々は生きているということ。当団も時代の要請には逆らえないと、そういうこと...。



2003年6月17日(火)号

●元首席打楽器奏者ホルスト・ベルガー死去

当団公式ホームページ記載の情報によると、当団元首席打楽器奏者で、ウィーン国立音大教授も務めたホルスト・ベルガー(Horst Berger)が、5月13日に死去したとのこと。享年70歳。
1933年ベルリン生まれ。ウィーン音楽アカデミーで、当時の当団首席打楽器奏者であったゲルトナーに師事。
1956-57年シーズンをフォルクスオパー管で送った後、1957年9月にウィーン国立歌劇場管弦楽団入団。翌1958年9月からはウィーンフィルメンバーとなった。
首席打楽器奏者を務め、1995年に退団。
ウィーン国立音大で教えた現役団員には、ハルトル、ミッターマイヤーの両首席、新入団員のツァウナーがいる。

◎ニュースのツボ◎

ホルン奏者だった父ハンス、弟ローラントと共に当団員を務めたホルスト・ベルガー。まだ70歳という「若さ」での死去は、1996年に他界した父ハンスに続いてベルガー一族の一角が崩れたという意味でも、なんとも残念な話である。
私(らウィンナホルン吹き)にとっては、「ベルガー」といえば、どうしても弟ローラントのことになってしまうので、ホルスト氏は「その兄」という見方になりがちなのだが、弟も大活躍のバーンスタインによるマーラー演奏映像などでは、負けじと(?)熱演する兄の姿も多々目にすることができることから、やはり記憶に残る奏者の一人だったと言えると思う。謹んでご冥福をお祈りしたい。

写真は、1959年の世界一周演奏旅行時における移動の飛行機内での一コマで、右がホルスト、左が弟ローラント。若きベルガー兄弟の"爆睡"写真というわけだが、私、この写真がとても好きなんでね、今回使わせていただきました。

なお、余談だが、同氏死去の報内の記述によれば、オーストリアの作曲家テオドール・ベルガー(Theodor Berger:1905-1992)は、父ハンスの兄、つまり彼らの伯父にあたるのだとか。この人の曲"Rondino giocoso"および"Chronique symphonique"は、当団演奏によるCDも出ているわけだが(前者:1958年、後者:1976年ORF録音)、もしかしたら、甥っ子兄弟が演奏に参加していたのかもしれないですな。



2003年5月10日(土)号

●元首席コントラバス奏者シュトライヒャー死去

当団4月定期演奏会(ヤンソンス指揮)のプログラム冊子に記載されているヘルスベルク団長による記事によると、当団元首席コントラバス奏者で、ウィーン国立音大教授も務めたルートヴィヒ・シュトライヒャー(Ludwig Streicher)が、3月11日にウィーンで死去したとのこと。享年82歳。
1920年6月ウィーン生まれ。1945年にウィーン国立歌劇場管弦楽団に入団し、1954年からは首席奏者。
1973年に退団。ソリストとしての活動に入ると同時に、ウィーン国立音大教授にも就任し、後進の育成に務めた。
現役団員では、マイヤー、ブラデラーの両首席、ザガト、マチネグらが"弟子"ということになる。

◎ニュースのツボ◎

またしても「伝説の奏者」が1人、この世を去った。
1973年までしか当団に所属していなかった彼の演奏姿を生で見たということは、残念ながら私にはない。が、バーンスタインによるマーラー演奏の映像などを見れば、コントラバス会のトップに陣取り、不敵なツラ構えで"斜に構えた"楽器を弾き飛ばす彼の姿はいやが上にも目に付くわけで、そういう意味では、私にとっても「思い出多き奏者」ということのできる人物であった。
この人にまつわるエピソードでは、なんと言っても次のものが秀逸であろう。

『カラヤンがコントラバス奏者たちに、あるむずかしい箇所を「もっと速く」弾くように要求したとき、シュトライヒャーはすっかり怒って、彼の重い楽器を掴んでカラヤンの顔の前に突き出して叫んだ。「それじゃ、まずはあなたが、われわれに弾いてみせて下さいよ!」』(「ウィーン・フィルえぴそーど」立風書房)

他にも、やはりカラヤンに絡んだネタで、自分の操縦する飛行機に乗ってみないかと勧めるカラヤンに対して、「とんでもない。それにゃ、私の命は高すぎますよ!」と言い放った(同じく「ウィーン・フィルえぴそーど」所収)なんてのもあって、まぁ、率直というか、"あけすけ"というか...(^^;
でも、コントラバスのソリストという"仕事"は、彼によって切り開かれたものとも言われているし、教師としても、優秀な奏者を多数世に送り出したわけだから、これはまぁ、本当に「素晴らしい」音楽家、そして教育者だったということができるだろう。
当団にとっては、あくまでも中途退団者(=年金支給対象外)という存在ながら、ヘルスベルク団長が、「音楽の開拓者(musikalichen wegbereiter)」(←訳合ってますよね??)との文言を使ってわざわざ追悼文を寄せたのも、氏の功績を大と認めているからに他ならないと思う。ご冥福をお祈りする。


2003年4月25日(金)号

●ちょっと遅くなりましたが...恒例!WPh来シーズンスケジュール速報

昨年よりも10日ほど遅れてしまったが、恒例の当団来シーズンスケジュール速報("超"を付けるのはやめました^^;)をお送りする。今年も"さる筋"にご協力いただいての情報公開。いつもありがとうございます>さる筋殿。
なお、これまたいつものことだが、4月25日付で記載するスケジュールは全てではなく、あくまでも現時点で判明している一部となる。例年同様、今後順次追加(および修正)をしていくので、その旨何卒ご了解のほどを。

★一覧中、日付の後の"MV"は楽友協会大ホール、"KH"はコンツェルトハウスを、その後の"クラングボーゲン"等は、コンサート名および主催者名(「楽友協会」など)を示す。

青字は4月26日追加分。
緑字は5月17日追加・修正分。
紫字は7月1日追加・修正分。

☆ウィーンフィル公式ページの2003/2004シーズンスケジュール一覧は"こちら"

------------------------------------------------------------

2003年

09月04日(木)[クラングボーゲン]MV
指揮&ヴォーカル:ボビー・マクファーリン
曲目:バーンスタイン:「キャンディード」序曲、モーツァルト:交響曲第25番ト短調k183、ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲ト短調RV531、マクファーリン:ア・カペラ・インプロヴィゼーション、ビゼー:「アルルの女」組曲第1番、デュカス:魔法使いの弟子、ラヴェル:ボレロ

09月06日(土)ダブリン:ナショナル・コンサートホール
指揮&ヴォーカル:ボビー・マクファーリン
曲目:プロコフィエフ:古典交響曲ニ長調、ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲ト短調RV531、モーツァルト:交響曲第25番ト短調k183、デュカス:魔法使いの弟子、ラヴェル:ボレロ

09月07日(日)[プロムス]ロンドン:ロイヤルアルバートホール
指揮&ヴォーカル:ボビー・マクファーリン
曲目:プロコフィエフ:古典交響曲ニ長調、ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲ト短調RV531、モーツァルト:交響曲第25番ト短調k183、デュカス:魔法使いの弟子、ラヴェル:ボレロ

09月10日(水)[ルツェルン音楽祭]クルトゥア・ウント・コングレスツェントルム
指揮&ヴォーカル:ボビー・マクファーリン
曲目:ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲、モーツァルト:交響曲ト短調K183、プロコフィエフ:古典交響曲ニ長調、バーンスタイン:「キャンディード」序曲、ラヴェル:ボレロ

09月11日(木)[ルツェルン音楽祭]クルトゥア・ウント・コングレスツェントルム
指揮&ヴォーカル:ボビー・マクファーリン
独奏:ルドルフ・ブッフビンダー
曲目:モーツァルト:交響曲ト長調K45a、ガーシュイン:ヘ調の協奏曲、マクファーリン:ア・カペラ・インプロヴィゼーション、ベートーヴェン:交響曲第8番

09月12日(金)[ルツェルン音楽祭]クルトゥア・ウント・コングレスツェントルム
指揮:ピエール・ブーレーズ
独唱:ルバ・オルゴナソヴァ(S)
曲目:ウェーベルン:パッサカリア、ウェーベルン:管弦楽のための5つの作品、ウェーベルン:管弦楽のための6つの作品(1909年版)、マーラー:交響曲第4番

09月13日(土)ケルン:フィルハーモニー
指揮&ヴォーカル:ボビー・マクファーリン
曲目:バーンスタイン:「キャンディード」序曲、モーツァルト:交響曲第25番ト短調k183、ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲ト短調RV531、マクファーリン:ア・カペラ・インプロヴィゼーション、ビゼー:「アルルの女」組曲第1番、デュカス:魔法使いの弟子

09月20日(土)15:30/21日(日)11:00[楽友協会]MV
指揮:アンドレ・プレヴィン
独奏:アンネ・ゾフィー・ムター(Vn)
曲目:チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、ドヴォルザーク:交響曲第7番

09月23日(火)バーデン・バーデン:フェストシュピールハウス
指揮:ピエール・ブーレーズ
独唱:ルバ・オルゴナソヴァ(S)
曲目:ウェーベルン:パッサカリア、ウェーベルン:管弦楽のための5つの作品、ウェーベルン:管弦楽のための6つの作品(1909年版)、マーラー:交響曲第4番

09月27日(土)15:30/28日(日)11:00[楽友協会]MV
指揮:リッカルド・ムーティ
ウィーン・ホーフ・ムジーク・カペレ演奏会

10月04日(土)15:30/05日(日)11:00[楽友協会]MV
指揮:小澤征爾
独奏:ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc)
曲目:チャイコフスキー:フランチェスカ・ダ・リミニ、ペンデレツキ:チェロ協奏曲、ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

10月10日(金)15:30[ジュネス]MV
指揮:ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
独奏:イェフィム・ブロンフマン(P)
曲目:チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番、ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

10月11日(土)15:30/12日(日)11:00[定期演奏会]MV
指揮:ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
独奏:イェフィム・ブロンフマン(P)
曲目:チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番、ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

10月13日(月)19:30[楽友協会]MV
指揮:ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
独奏:イェフィム・ブロンフマン(P)
曲目:チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番、ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

10月18日(土)15:30/19日(日)11:00 [コンツェルトハウス] KH
指揮:クリスティアン・ティーレマン
独唱:レギータ・シェルグ(S)、ブリギット・レンメント(A)、ミヒャエル・シャーデ(T)、フランツ=ヨーゼフ・セリグ(B)
独奏:ミヒャエル・ガイリ(Org)
合唱:ウィーン・ジングアカデミー
曲目:R.シュトラウス「祝典前奏曲」、ベートーヴェン:交響曲第9番

10月25日(土)15:30/27日(月)19:30[定期演奏会]MV
指揮:スビン・メータ
独唱:トーマス・ハンプソン
曲目:チェルハ「バール」歌曲、シューベルト:交響曲第3番、R.シュトラウス「ティル・オイレン・シュピーゲルの愉快ないたずら」

10月26日(日)[オーストリア・コンサート]ウィーン国立歌劇場
指揮:ズビン・メータ
独奏:ハンス・ペーター・シュー(Trp)
曲目:ニコライ「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲、シューベルト:交響曲第3番、ハイドン:トランペット協奏曲、ベルガー「オイゲン公の伝説」、R.シュトラウス「ティル・オイレン・シュピーゲルの愉快ないたずら」、J.シュトラウス「ウィーンの森の物語」


10月30日(木)19:30 [楽友協会] MV
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、R.シュトラウス:英雄の生涯

11月01日(土)15:30/02日(日)[定期演奏会]MV
指揮:ヴォルフガンク・サヴァリッシュ
独唱:マリヤーナ・リポヴシェク(MS)
曲目:R.シュトラウス:歌曲集、シューベルト:交響曲第8番

11月04日(火)リンツ:ブルックナーハウス
指揮:ヴォルフガンク・サヴァリッシュ
曲目:ヒンデミット:管弦楽組曲「至高の幻想」、ブルックナー:交響曲第7番(ノヴァーク版)

11月09日(日)15:00 新潟市民芸術文化会館
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、R.シュトラウス:英雄の生涯

11月10日(月)19:00 びわ湖ホール
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、R.シュトラウス:英雄の生涯

11月11日(火)19:00 大分県立総合文化センター
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、R.シュトラウス:英雄の生涯

11月13日(木)19:00 サントリーホール <スポンサー向け?>
指揮:ヴォルフガンク・サヴァリッシュ
独唱:トーマス・ハンプソン
曲目:R.シュトラウス「賛歌」「巡礼の朝の歌」「夜想曲」「夜の散歩」、シューベルト:交響曲第8番

11月14日(金)19:00 サントリーホール
指揮:ヴォルフガンク・サヴァリッシュ
独唱:トーマス・ハンプソン
曲目:R.シュトラウス「賛歌」「巡礼の朝の歌」「夜想曲」「夜の散歩」、シューベルト:交響曲第8番

11月15日(土)17:00[サヴァリッシュ誕生日祝い]サントリーホール
内容未定

11月16日(日)15:00 サントリーホール
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、R.シュトラウス:英雄の生涯

11月17日(月)19:00 サントリーホール
指揮:ヴォルフガンク・サヴァリッシュ
曲目:ヒンデミット:管弦楽組曲「至高の幻想」、ブルックナー:交響曲第7番(ノヴァーク版)

11月22日(土)20:00 ヴァチカン:サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂
指揮:ニコラウス・アーノンクール
独唱:ルバ・オルガノソヴァ(S)、ミヒャエル・シャーデ(T)、ゲラルド・フィンレイ(B)
合唱:アーノルト・シェーンベルク合唱団
曲目:ハイドン「天地創造」

11月23日(日)11:00 ローマ:オーディトリオ・デル・パルコ・デラ・ムジカ
指揮:ニコラウス・アーノンクール
曲目:シュトラウスファミリーの音楽

11月28日(金)19:30[グラーツ2003]グラーツ:ヘルムート・リスト・ハレ
指揮:インゴ・メッツマッハー
独奏:エルンスト・コヴァチッチ(Vn)
合唱:ウィーン・ジングアカデミー
曲目:シュレーカー:ドラマのための前奏曲、ジャチント・シェルシ:コヌックス・オム・パックス、ベアート・フラー:ヴィオリン協奏曲(グラーツ2003委嘱作品・初演)、ドビュッシー:夜想曲

11月29日(土)15:30/30日(日)11:00 KH
指揮:インゴ・メッツマッハー
独奏:エルンスト・コヴァチッチ(Vn)
合唱:ウィーン・シングアカデミー
曲目:シュレーカー:ドラマのための前奏曲、ジャチント・シェルシ:コヌックス・オム・パックス、ベアート・フラー:ヴィオリン協奏曲、ドビュッシー:夜想曲

12月07日(日)12:00 ザルツブルク:メッセ・ツェントルム
指揮:ニコラウス・アーノンクール
独唱:ルバ・オルガノソヴァ(S)、ミヒャエル・シャーデ(T)、ゲラルド・フィンレイ(B)
合唱:アーノルト・シェーンベルク合唱団
曲目:ハイドン「天地創造」

12月08日(月)11:00 MV
指揮:ニコラウス・アーノンクール
独唱:ルバ・オルガノソヴァ(S)、ミヒャエル・シャーデ(T)、ゲラルド・フィンレイ(B)
合唱:アーノルト・シェーンベルク合唱団
曲目:ハイドン「天地創造」

12月12日(金)19:30 [楽友協会] MV
指揮:マリス・ヤンソンス
曲目:
ウェーバー「オイリアンテ」序曲、シューマン:交響曲第2番、ムソルグスキー/ラヴェル:展覧会の絵

12月13日(土)15:30/14日(日)/15日(月)19:30[定期演奏会]MV
指揮:マリス・ヤンソンス
曲目:ウェーバー「オイリアンテ」序曲、シューマン:交響曲第2番、ムソルグスキー/ラヴェル:展覧会の絵

12月17日(水)19:30 ロンドン:ロイヤル・フェスティバル・ホール
指揮:マリス・ヤンソンス
曲目:ウェーバー「オイリアンテ」序曲、シューマン:交響曲第2番、ムソルグスキー/ラヴェル:展覧会の絵

12月18日(木)20:00 パリ:シャンゼリゼ劇場
指揮:マリス・ヤンソンス
曲目:ウェーバー「オイリアンテ」序曲、シューマン:交響曲第2番、ムソルグスキー/ラヴェル:展覧会の絵

12月19日(金)20:00 ケルン:フィルハーモニー
指揮:マリス・ヤンソンス
曲目:ウェーバー「オイリアンテ」序曲、シューマン:交響曲第2番、ムソルグスキー/ラヴェル:展覧会の絵

12月20日(土)ベニス:フェニーチェ劇場
指揮:マリス・ヤンソンス
曲目:ウェーバー「オイリアンテ」序曲、シューマン:交響曲第2番、ムソルグスキー/ラヴェル:展覧会の絵

12月30日(火)/31日(水) MV プレ・ニューイヤーズコンサートおよびジルヴェスターコンサート
指揮:リッカルド・ムーティ
曲目:シュトラウスファミリーの音楽 など

2004年

01月01日(木) MV ニューイヤーズコンサート
指揮:リッカルド・ムーティ
曲目:シュトラウスファミリーの音楽 など

01月09日(金)19:30 [楽友協会] MV
指揮:サイモン・ラトル
独唱:ルバ・オルゴナソヴァ(S)、マリエッタ・シンプソン(A)、ロベルト・ギラッハ(B)
合唱:ウィーン楽友協会合唱団
曲目:シューマン:夜の歌、シマノフスキ:スタバート・マーテル、ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」

01月10日(土)15:00/11日(日)11:00/12日(月)19:00[定期演奏会]MV
指揮:サイモン・ラトル
独唱:ルバ・オルゴナソヴァ(S)、マリエッタ・シンプソン(A)、ロベルト・ギラッハ(B)
合唱:ウィーン楽友協会合唱団
曲目:シューマン:夜の歌、シマノフスキ:スタバート・マーテル、ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」

01月25日(日)19:30 [ザルツブルク・モーツァルト週間] 祝祭大劇場
指揮:ケント・ナガノ
独奏:ティル・フェルナー(Pf)
曲目:アンリー・デュティーユ:オーケストラのための作品[国際モーツァルテウム財団委嘱・初演]、モーツァルト:ピアノ協奏曲ニ短調K466、チャイコフスキー:組曲第4番「モーツァルティアーナ」

01月28日(水)19:30 [ザルツブルク・モーツァルト週間] 祝祭大劇場
指揮:ニコラウス・アーノンクール
独唱:チェチーリア・バルトリ(Pf)
曲目:交響曲ト短調K183、ソプラノのためのアリア"私の胸はよろこびに踊るの"K579、ソプラノのためのロンド"あなたを愛している人の望みどおり"K577、ソプラノのためのアリア"あなたは情熱的な恋人のように律儀な心の持ち主"K217、「皇帝ティトの慈悲」より"私は行くが、あなたは幸せに"K621、交響曲変ホ長調K543

01月31日(土)11:00 [ザルツブルク・モーツァルト週間] 祝祭大劇場
指揮・ピアノ:ダニエル・バレンボイム
曲目:モーツァルト:ピアノ協奏曲イ長調K488、イサベル・ムンドリ:ピアノと管弦楽のためのパノラマ・チエーゴ、モーツァルト:交響曲ハ長調K551"ジュピター"

02月11日(水)19:30 [楽友協会] MV
指揮:小澤征爾
曲目:ウェーベルン:6声のリチェルカーレ、ベルク:「ヴォツェック」組曲、ブルックナー:交響曲第2番

02月13日(金)15:30[ジュネス]MV
指揮:小澤征爾
独唱:未定
曲目:R・シュトラウス:ドン・ファン、マーラー:歌曲、シェーンベルク:ペレアスとメリザンド

02月14日(土)15:30/15日(日)11:00[定期演奏会]MV
独唱:未定
曲目:R・シュトラウス:ドン・ファン、マーラー:歌曲、シェーンベルク:ペレアスとメリザンド

02月18日(水)20:00 ニューヨーク:カーネギー・ホール
指揮:小澤征爾
独唱:トーマス・ハンプソン(Br)
曲目:R・シュトラウス:ドン・ファン、マーラー:リュッケルト歌曲集、シェーンベルク:ペレアスとメリザンド

02月19日(木)20:00 ニューヨーク:カーネギー・ホール
指揮:小澤征爾
曲目:ウェーベルン:6声のリチェルカーレ、ベルク:「ヴォツェック」組曲、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」

02月20日(金)20:00 ニューヨーク:カーネギー・ホール
指揮:小澤征爾
曲目:シューベルト:交響曲第8番「未完成」、ブルックナー:交響曲第2番

02月24日(火)北京:人民劇場
指揮:小澤征爾
曲目:シューベルト:交響曲第8番、R.シュトラウス「ドン・ファン」、ブラームス:ハンガリー舞曲、エネスク:ルーマニア狂詩曲第1番、ヘルメスベルガー:悪魔の踊り、J.シュトラウス「ウィーン気質」「雷鳴と電光」

02月26日(木)上海:大劇場
指揮:小澤征爾
曲目:未定

02月28日(土)ソウル:セジョン・センター
指揮:小澤征爾
曲目:シューベルト:交響曲第8番「未完成」、ブルックナー:交響曲第2番

02月29日(日)ソウル:セジョン・センター
指揮:小澤征爾
曲目:ウェーベルン:6声のリチェルカーレ、ベルク:「ヴォツェック」組曲、ブラームス:交響曲第1番

03月02日(火)台北:国立コンサートホール
指揮:小澤征爾
曲目:ウェーベルン:6声のリチェルカーレ、ベルク:「ヴォツェック」組曲、ブラームス:交響曲第1番

03月03日(水)台北:国立コンサートホール
指揮:マルセロ・ヴィオッティ
独奏:ユリアン・ラクリン(Vn)
曲目:ウェーバー「魔弾の射手」序曲、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、リムスキー・コルサコフ:シェエラザード

03月04日(木)高雄
指揮:マルセロ・ヴィオッティ
独奏:ユリアン・ラクリン(Vn)
曲目:ウェーバー「魔弾の射手」序曲、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、リムスキー・コルサコフ:シェエラザード

03月06日(土)バンコク:タイ文化センター
指揮:マルセロ・ヴィオッティ(Vn)
独奏:ユリアン・ラクリン
曲目:ウェーバー「魔弾の射手」序曲、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、リムスキー・コルサコフ:シェエラザード

03月07日(日)シンガポール:エスプラネード
指揮:マルセロ・ヴィオッティ
独奏:ユリアン・ラクリン(Vn)
曲目:ウェーバー「魔弾の射手」序曲、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、リムスキー・コルサコフ:シェエラザード

03月12日(金)19:00 グミュンデン:市立劇場
指揮:ドナルド・ランニクルズ
独奏:シュテファン・フラダー(Pf)
曲目:ベートーヴェン「レオノーレ」第3番、モーツァルト:ピアノ協奏曲イ長調K488、ブルックナー:序曲ト短調、シベリウス:交響曲第5番

03月13日(土)ブタペスト:アリーナ
指揮:ドナルド・ランニクルズ
独奏:未定
曲目:ベートーヴェン「レオノーレ」第3番、モーツァルト:ピアノ協奏曲イ長調K488、ブルックナー:序曲ト短調、シベリウス:交響曲第5番

03月14日(日)ザンクト・ペルテン:祝祭劇場
指揮:ドナルド・ランニクルズ
独奏:シュテファン・フラダー(Pf)
曲目:ベートーヴェン「レオノーレ」第3番、モーツァルト:ピアノ協奏曲イ長調K488、ブルックナー:序曲ト短調、シベリウス:交響曲第5番

03月16日(火)19:30 KH
指揮:ドナルド・ランニクルズ
独奏:シュテファン・フラダー(Pf)
曲目:ベートーヴェン「レオノーレ」第3番、モーツァルト:ピアノ協奏曲イ長調K488、ブルックナー:序曲ト短調、シベリウス:交響曲第5番

03月18日(木)19:30[ソワレ定期演奏会]MV
指揮:ドナルド・ランニクルズ
独奏:シュテファン・フラダー(Pf)
曲目:ベートーヴェン「レオノーレ」第3番、モーツァルト:ピアノ協奏曲イ長調K488、ブルックナー:序曲ト短調、シベリウス:交響曲第5番

03月27日(土)15:30/28日(日)11:00/29日(月)19:30
指揮:フランツ・ウェルザー=メスト
曲目:メシアン:キリストの昇天、ブルックナー:交響曲第6番

04月02日(金)19:30/04日(日)11:00[オスター・クラング]MV
指揮:ミヒャエル・ボーダー
独唱:ソイレ・イソコスキ(S)、ナタリー・シュトゥッツマン(MS)、フランク・ヴァン・エイケン(T)、アンソニー・ミヒャエルス=モア(Br)、デイビッド・ピッツィンガー(B)
合唱:ウィーン楽友協会合唱団
曲目:マルタン:ゴルゴダの丘

04月21日(水)19:30[楽友協会]MV
指揮:ベルナルト・ハイティンク
曲目:マーラー:交響曲第9番

04月23日(金)19:30/24日(土)15:30/25日(日)11:00 [定期演奏会]MV
指揮:ベルナルト・ハイティンク
曲目:マーラー:交響曲第9番

04月26日(月)アムステルダム:コンセルトヘボウ
指揮:ベルナルト・ハイティンク
曲目:マーラー:交響曲第9番

04月28日(水)ロンドン:バービカンホール
指揮:ベルナルド・ハイティンク
曲目:マーラー:交響曲第9番

04月29日(木)パリ:シャンゼリゼ劇場
指揮:ベルナルト・ハイティンク
曲目:マーラー:交響曲第9番

05月07日(金)15:30[ジュネス]MV
指揮:マリス・ヤンソンス
独唱:ルアナ・デヴォール(S)、ワルトラウト・マイヤー(MS)、ヨハン・ボータ(T)、クルト・アッツェスベルガー(T)、トーマス・クワストホフ(Br)
合唱:ウィーン室内合唱団、コールス・ヴィエネンシス
曲目:シェーンベルク:グレの歌

05月08日(土)15:00/10日(月)19:00[ウィーン芸術週間]MV
指揮:マリス・ヤンソンス
独唱:ルアナ・デヴォール(S)、ワルトラウト・マイヤー(MS)、ヨハン・ボータ(T)、クルト・アッツェスベルガー(T)、トーマス・クワストホフ(Br)
合唱:ウィーン室内合唱団、コールス・ヴィエネンシス
曲目:シェーンベルク:グレの歌

05月18日(火)[グスタフ・マーラー命日演奏会]ウィーン国立歌劇場
指揮:小澤征爾
独唱:トールステン・ケール(T)
合唱:ウィーン国立歌劇場合唱連盟
曲目:ベルリオーズ:レクイエム

05月20日(木)MV
指揮:リッカルド・ムーティ
独唱:ルース・ツィーザク(S)、アンドレアス・ショル(T)、サイモン・キーリンサイド(Br)
合唱:ウィーン楽友協会合唱団
曲目:モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」、オルフ「カルミナ・ブラーナ」

05月22日(土)15:30/23日(日)11:00/24日(月)19:30[定期演奏会]MV
指揮:リッカルド・ムーティ
独唱:ルース・ツィーザク(S)、アンドレアス・ショル(T)、サイモン・キーリンサイド(Br)
合唱:ウィーン楽友協会合唱団
曲目:モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」、オルフ「カルミナ・ブラーナ」

06月04日(金)19:30 06日(日)11:00[アントン・ウェーベルン記念演奏会]KH
指揮:アダム・フィッシャー
曲目:ウェーベルン:夏風の中で、シューベルト/ウェーベルン:6つのドイツ舞曲、ウェーベルン:パッサカリア、ウェーベルン:6つの小品、マーラー:交響曲第10番からアダージョ

06月10日(木)11:00 [ウィーン芸術週間] MV
指揮:ニコラウス・アーノンクール
曲目:ウェーベルン:パッサカリア、ブルックナー:交響曲第5番

06月12日(土)15:30/13日(日)11:00/14日(月)19:30[定期演奏会]MV
指揮:ニコラウス・アーノンクール
曲目:ウェーベルン:パッサカリア、ブルックナー:交響曲第5番

06月16日(水)19:30 [ウィーン芸術週間]MV
指揮:なし
独唱:チェチーリア・バルトリ(S)
曲目:R.シュトラウス:メタモルフォーゼン、モーツァルト:アリア、モーツァルト:13管楽器のセレナード

06月18日(金)15:30[ジュネス]MV
指揮:リッカルド・ムーティ
曲目:ヴェルディ「運命の力」序曲、ヴェルディ:バレエ音楽「四季」、ブゾーニ:「トゥーランドット」組曲(抜粋)、レスピーギ:ローマの祭

06月19日(土)15:30 MV
指揮:リッカルド・ムーティ
曲目:ヴェルディ「運命の力」序曲、ヴェルディ:バレエ音楽「四季」、ブゾーニ:「トゥーランドット」組曲(抜粋)、レスピーギ:ローマの祭

06月20日(日)11:00[ウィーン芸術週間]MV
指揮:リッカルド・ムーティ
曲目:ヴェルディ「運命の力」序曲、ヴェルディ:バレエ音楽「四季」、ブゾーニ:「トゥーランドット」組曲(抜粋)、レスピーギ:ローマの祭

06月21日(月)20:00 ベルリン:フィルハーモニー
指揮:リッカルド・ムーティ
曲目:ヴェルディ「運命の力」序曲、ヴェルディ:バレエ音楽「四季」、ブゾーニ:「トゥーランドット」組曲(抜粋)、レスピーギ:ローマの祭

06月23日(水)20:00 クラーゲンフルト:ゼービューネ
指揮:リッカルド・ムーティ
曲目:ブラームス「大学祝典」序曲、ヴェルディ:バレエ音楽「四季」、ブゾーニ:「トゥーランドット」組曲(抜粋)、レスピーギ:ローマの祭

06月24日(木)20:00 ラヴェンナ:アリギエリ劇場
指揮:リッカルド・ムーティ
曲目:ヴェルディ「運命の力」序曲、ヴェルディ:バレエ音楽「四季」、ブゾーニ:「トゥーランドット」組曲(抜粋)、レスピーギ:ローマの祭

◎ニュースのツボ◎

★4月25日付"初版"
というわけで、少々遅ればせの「速報」でありますが、この初版を一見して思うのは、指揮者の顔ぶれが多彩になったなぁ、ということ。さすがに「どこの馬の骨」みたいな指揮者(ずいぶんな言い方^^;)はいないけど、でも、一昔前の指揮者陣のことを考えれば、国籍から出自から芸風からが誠に多彩。これも時代だと言えばそれまでだけれど、いやはや、ほんとに様変わりしておりますよね。
その指揮者で目に付くのは、まずはメッツマッハーとペトレンコの初登場か。前者の場合、プログラムも「らしい」選曲なんてことになるのでしょうな... なんて書いてるけど、実はこの2人のことをよく知らんのです(苦笑)。特にペトレンコの方は不覚にもまったく知らずで、慌てて調べたら、そうなんだ、ベルリン・コミーシュ・オパーのシェフなんだね。
あとは、ボビー・マクファーリンの再登板か。一回こっきりの"いろもの"扱いではなく、再度登場させてこれまた「らしい」プログラムを振らせるわけだから、これは"すごい"と思う。常連化したら、これまたすごい。
あと、個人的にはムーティ指揮の「ローマの祭」に目が止まった。先年、同じムーティで「松」の方は演奏済みだけれど、今度は「祭」。難易度は圧倒的にこっちの方が高いから、果たしてどうなるか。でも、聴いてみてぇなぁ。

★4月26日付追加
楽友協会主催分を丸ごと落とすというドジを踏んでおりましたので、追加いたしました。
それにしても、ロストロポーヴィッチの"重用"ぶりには目を見張るものがありますなぁ。指揮にソロに大活躍(の予定^^;)。この組み合わせ、もしかしたら日本公演なんてことも有り得るのかな???

★5月17日付追加・修正
コンツェルトハウス主催で10月に行われるティーレマンによる演奏会(「第九」他)を落としておりましたので、追加いたしました。なお、KHのサイトで発表になっているのは10月19日の演奏会のみで、18日ついての記載は今のところありません。が、来シーズンのスケジュール冊子には18日も記載されているとのことなので、併せて記載してあります。
それから、同じコンツェルトハウス主催分で、6月4日の演奏会を、先の初版作成時に4月6日として記載しておりました。日付の明らかな見間違いで、お恥ずかしい限り。で、この演奏会、当初はペトレンコが指揮をするものとして発表されておったのですが、結局アダム・フィッシャー(お兄さんの方ね)指揮によるものと変更になった模様です。ペトレンコの当団デビューはしばしお預けと、そういうことのようで。

★7月1日付追加・修正
当団ホームページにて来シーズンスケジュールが公式発表されたことから、それを元に大幅な追加・修正を行いました。
いやぁ、それにしても演奏会の数が多い。旅公演含めても、近年で一番多いんじゃないかしらね。レコーディングがガタ減りしている昨今にあっては、どんどん"営業"をこなさないと財政的に苦しいということもあるのだろうけど、北半球については、ほとんどの大陸(と近隣の島国)に出向くという感じだもんね。いやはや、ご苦労様なことです。
今回追加した指揮者の中では、ランニクルズ、ヴィオッティ、ボーダーの3人が当団初登場となる。もっとも、先に追加したフィッシャー含めて、これらの人々は国立歌劇場の常連指揮者でもあるので、当団にとって全くの初顔ということではない。地道にオペラ指揮を続けている中堅指揮者たちに、その労をねぎらう意味も含めて、当団が「ウィーンフィルを指揮する」機会を与えた、と見ることもできるかも。
あと、当初ロストロポーヴィチが振るとされていた来年6月16日の演奏会が、「指揮者なし」となったことに大注目。ソリストが指揮者を兼ねる演奏会は過去にあったとしても、指揮者なしってのは、少なくともここ十数年の中ではなかったはず。曲も良いしねぇ、聴きに行きたいですなぁ...。



2003年2月19日(水)号

●2003年ウィーンフィル・ウィーク・ジャパン スケジュール発表

「音楽の友」3月号に、今年の"ウィーン・フィルハーモニー・ウィーク イン ジャパン"のスケジュールが発表されていたので、以下に転載する。なお、"ウィーンフィル・ウィーク…"は今年から4年連続で実施される由。

11月09日(日) 新潟市民芸術文化会館
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、R.シュトラウス:英雄の生涯

11月10日(月) びわ湖ホール
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、R.シュトラウス:英雄の生涯

11月11日(火) 大分県立総合文化センター
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、R.シュトラウス:英雄の生涯

11月14日(金) サントリーホール
指揮:ヴォルフガンク・サヴァリッシュ
独唱:トーマス・ハンプソン
曲目:R.シュトラウス「賛歌」「巡礼の朝の歌」「夜想曲」「夜の散歩」、シューベルト:交響曲第8番

11月16日(日) サントリーホール
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、R.シュトラウス:英雄の生涯

11月17日(月) サントリーホール
指揮:ヴォルフガンク・サヴァリッシュ
曲目:ヒンデミット:管弦楽組曲「至高の幻想」、ブルックナー:交響曲第7番(ノヴァーク版)

◎ニュースのツボ◎

というわけで、かねて情報が流れていた通り、今年の来日公演はサヴァリッシュとティーレマンの"二本立て"で行われることとなったようだ。なぜこういう陣容で行うのかの憶測はそれとして、仮にサヴァリッシュがキャンセルするようなことがあったとしても、そのままのプログラムでティーレマンに引き継げるであろうことも容易に推察され、まぁ、そんなこんなを含めて「無難」なプログラムと言えるかもしれない。
とは言え、来日公演における「英雄の生涯」ってのは、1983年のマゼールとの公演以来ともなるので、これはこれで大変楽しみである(おそらくティーレマンによる同曲CDが"来日記念盤"として発売されるんでしょうな^^;)。組み合わされる「田園」も、前回のラトルによる演奏とはまったく異なるアプローチのものにもなるだろうから、その"違い"を楽しむのも一興だろう。当団&ティーレマンという組み合わせの来日公演がこのタイミングで実現したということも含めて、なかなか興味深い公演になりそうだ。

一方のサヴァリッシュについては、「有名曲+マイナーだけどサヴァリッシュだったら"聴ける"だろう曲」というプログラムで、これまた興味深いところ。願わくば当団縁のプフィッツナーあたりも持ってきてほしかったが、まぁ、"日本公演"においては、このあたりが限界なのかもしれんね。
それにしても「グレート」は見事予想的中でしたなぁ(笑)>2002年8月27日号ご参照。「珍しい曲」も持ってくるのでは、という"読み"も当たったから、これで連複大当たりだ(笑)。予想屋やろうかな。サントリーホールの前でお立ち台に載って、「来年の公演プログラム大予想!」なんて(爆)



2003年2月15日(土)号

●2004年ザルツブルク・モーツァルト週間プログラム発表で判明した新事実!

2004年初頭に行われるザルツブルク・モーツァルト週間のプログラムが発表されたので、当団ならびに当団関連団体の分を以下に記す。

01月25日(日) 19:30 祝祭大劇場
指揮:ケント・ナガノ
独奏:ティル・フェルナー(Pf)
曲目:アンリー・デュティーユ:オーケストラのための作品[国際モーツァルテウム財団委嘱・初演]、モーツァルト:ピアノ協奏曲ニ短調K466、チャイコフスキー:組曲第4番「モーツァルティアーナ」

01月26日(月) 11:00 モーツァルテウム大ホール
ウィーン八重奏団
曲目:モーツァルト:オーボエ四重奏曲(Ob:ホラーク)、フランセ:八重奏曲、シューベルト:八重奏曲

01月28日(水) 19:30 祝祭大劇場
指揮:ニコラウス・アーノンクール
独唱:チェチーリア・バルトリ(Pf)
曲目:交響曲ト短調K183、ソプラノのためのアリア"私の胸はよろこびに踊るの"K579、ソプラノのためのロンド"あなたを愛している人の望みどおり"K577、ソプラノのためのアリア"あなたは情熱的な恋人のように律儀な心の持ち主"K217、「皇帝ティトの慈悲」より"私は行くが、あなたは幸せに"K621、交響曲変ホ長調K543

01月30日(金) 11:00 モーツァルテウム大ホール
ウィーン木管八重奏団(Wiener Bläseroktett)
曲目:モーツァルト(ヴェント):「フィガロの結婚」の音楽、モーツァルト:セレナード変ロ長調K361"グラン・パルティータ"木管八重奏版(確か4楽章構成だったような...)、ヤナーチェク:木管六重奏曲"青春"(Fl:アウアー@新首席奏者!)、モーツァルト:セレナード変ホ長調K375

01月31日(土) 11:00 祝祭大劇場
指揮・ピアノ:ダニエル・バレンボイム
曲目:モーツァルト:ピアノ協奏曲イ長調K488、イサベル・ムンドリ:ピアノと管弦楽のためのパノラマ・チエーゴ、モーツァルト:交響曲ハ長調K551"ジュピター"

◎ニュースのツボ◎

↑というスケジュールだけだと「あぁそうですか」ってことにしかならないのだが(いや、よくよく見れば結構変わった曲もやるようだけど^^;)、これがですね、結構「重大」なニュースなのでありますよ。それは、ウィーン八重奏団とウィーン木管八重奏団それぞれに、どうやらメンバー変更が生じた模様だということで。

入手したモーツァルト週間公式パンフの記載を見ると、まず、ウィーン八重奏団ではコントラバスがブラデラーに替わっている。昨年暮れの来日公演では従来からのメンバーであるザガトが弾いていたので、もしかしたらこの年明けを以て変更ということになったのかもしれない(もちろん、この演奏会自体が1年先のものだから、その時までのどこかで交代という可能性もあるけれど)。ザガトは1946年生まれだから、1968年生まれのブラデラーに交代というのは、まぁ、"順当"ということでもあるけどね。
ちなみに、ブラデラーは昨年11月の団員総会を以てウィーンフィルへの加入が認められたとのことなので、この機会にプロフィールを紹介しておくことにする。

ミヒャエル・ブラデラー (Michael Bladerer:コントラバス首席第3席)
1968年Waidhofen生まれ。
1986年からウィーン国立音楽大学にてシュトライヒャー教授に師事。1993年からは当団首席奏者ポッシュにも師事する。
1987-88年シーズンにリンツ・ブルックナー響、1994-95年シーズンにウィーン響にそれぞれ所属。
1996年からベルリン・コミーシュ・オパーの首席奏者を務め、1999年9月からウィーン国立歌劇場団員。

さて、一方のウィーン木管八重奏団だが、こっちは大異動発生でもう大変!(笑)。全メンバーを書き出すと次の通りとなる。
オーボエ:ホラーク、エールベルガー、クラリネット:トイブル、ヴィーザー、ファゴット:ウェルバ、ディンクハウザー、ホルン:トムベックイェプストゥル
というわけで、太字が以前の来日公演やCD録音当時のメンバーから入れ替わった人たちということになるわけだが、注目はなんと言っても我がホルンパートの「全取っ替え」でしょう。
旧メンバーはテルヴィリガー(ミュンヘンフィル首席)とロレンツィ(舞台オケ)。で、このテルヴィリガーが「問題」であったことは、当ページにて何度も触れた通りだ。いや、念の為に改めて書くが、彼のホルン奏者としての力量は誰もが認めるものであって、それを問題視していたわけではない。彼は非常に上手い、そして優れたホルン奏者だ。
が、しかし、彼の演奏は「ウィーン」ではない。
このことが大問題(あくまでも私にとっての)だったわけである。で、その彼が抜ける形で(おそらく正式なメンバー交代なのだと思うのだが^^;)トムベックに替わったと。これを「慶事!」と言わずしてなんといたしましょうや!!(大興奮だな^^;)
オーボエ1番もリーンバッハー(ウィーン国立音大教授:元ウィーン響首席)からホラークに替わったし、ホルン2番もトーマス君だから、これで純然たる「ウィーンフィルの木管八重奏団」となったわけで、いやぁ、これは目出度い!(オマケに「青春」のフルートは新首席のアウアーだもの!)
私はこういう姿の管楽合奏団の出現を待ち望んでいたのです。まがい物の混じっていない、純然たる「ウィーンフィルの」管楽アンサンブル。いや、だからこれはほんとに嬉しいし、できることならこの耳でその音と音楽を確かめに行きたいと、もうかなりその気で舞い上がっているところなのであります(苦笑)
でもほんと、これは「行き」だよねぇ?>って、誰に訊いとんねん!?(爆)

※本項作成にあたりましては、聖地在住当ページ相談役殿ならびにオペラツアーズS氏にご協力いただきました。お二方にこの場をお借りして感謝申し上げます。



「フォルカーの部屋」ホームページ