来春の来日公演に先立って、ほぼ同一内容で行われるニューヨーク公演。その会場であるカーネギーホールのホームページ掲載のコンサートスケジュールによると、公演曲目が一部変更になった模様。
シューマン2番が同1番「春」に、シューベルト3番が同5番に(後半は元々「マンフレッド交響曲」)、それぞれ変更されている。
なお、昨日昼にサントリーホールに確認したところでは、「今のところ、曲目変更の連絡は入っていない」とのことであった。また、現時点では、当団公式ページのコンサートスケジュールも以前のままとなっている。
◎ニュースのツボ◎
来日公演の直前に行われる、同じ指揮者によるほぼ同じ内容の演奏会シリーズ。であれば、常識的に考えて、そのままのプログラムで日本公演も行うはずである(「マンフレッド交響曲」→シュトラウス一家という例外はあるにして)。よって、カーネギーホールの情報が間違っていない限り、来日公演の曲目も、上記のように変更される可能性は極めて高い。
シューマン2番が消えるかも。えーい、なんてことすんねん!! 「シューマン2番こそが今回のメダマ」と力説し続けた私の立場はどうなんねん!? っていうよりも、当団のシューマン2番を生で聴ける機会を奪うなんて、どういうつもりよ!? 責任者出てこい!!
あぁ、空しい...。「アメリカ人にはシューマン2番の魅力はわかるめぇ。でも、日本人は別だ」(←人種差別でしょうか?この発言)。こんな判断がされることを祈るのみ。
「春」もいい曲です。当団で聴きたい曲の一つです。でも、でも、2番を聴けることの「意義」とは、ずいぶんと違うんですよ。頼みますよ、当団!
さる業界筋からの情報によると、来年から始まる"新"ウィーンフィルウィーク・ジャパンの指揮者は、来年のムーティに続き、2000年が小澤、2001年がラトルになるとのウワサがあるとのこと。事実とすれば、ラトル&当団の組合せが、日本でも実現するということになる。
◎ニュースのツボ◎
もちろんウワサの域を出ない情報ではあるのだけど、このネタ元の方は、「来年のザルツブルク音楽祭でのラトル&当団の演奏曲目は『復活』」という情報をいち早くお寄せくださった方でもあるので、"当る"確率は結構高いかも(^^;
昨年夏時点での、ヘルスベルク団長のコメントでは、「指揮者は毎回違い、初年度はムーティ、2年目は有名な指揮者、3年目はまったくの新人である」とのことだったわけだが、ラトルを「まったくの新人」と認識しているわけはないだろうから、このウワサ通りとすれば、予定が変更になったということかもしれない。もっとも、ムーティ→ラトル→ウェルザー・メストという別のウワサもあるそうだから、団長のコメント通りとすれば、こっちの方が信憑性高いかもしれんけどね。
しかし、再来年が小澤だとして、いったい何を振るの?イマイチ、ピンとこないなぁ...
大晦日のジルヴェスターコンサートに行かれる予定の読者I氏から、ジルヴェスターコンサートおよびニューイヤーコンサートの曲目をお知らせいただいたので、そのメールを転載する。
転載メール:ここから-----------------------------------------
今年12月30日(軍人対象の非公開演奏会)、12月31日ジルベスターコンサート、日本にも生中継される1999年ニューイヤーコンサートの曲目が判明いたしました。
全16曲プラス アンコールのあれとアンコールのあれ(聴衆手拍子参加曲目)からなっております。
注がないものはヨハンシュトラウス2世のもで、「父」と記したものはヨハンシュトラウス1世です。ヨゼフ・シュトラウスのものはありません(^^;;
ウムラウトは省略しました。
1)ワルツ格言詩
Sinngedichte Walzer
2)冗談ポルカ(ヴァイオリンとオーケストラのための)
Scherz-Polka(fur Geiger undOrchestrer)
3)ポルカ 心と魂
Ein Herz,ein Sinn,Polka mazur
4)リストの主題による熱狂的なギャロップ(父)
Furioso-Galopp( nach Franz List)
5)ウィーンの森の物語
Geschiten aus dem Wiener Wald,Walzer
6)トリッチ・トラッチポルカ
Tritsch-Tratsch,Polka schnell
休息
7)皇帝フランツヨーゼフ回復記念祝賀行進曲
Jubel-Marsch
8)ワルツ ドナウのおとめ
Donauweibchen,Walzer
9)ぴょんぴょんポルカ
Hopser,Polka
10)ポルカ 偏屈
Spleen,Polka mazur
11)パガニーニ風ワルツ(父)
Walzer a la paganini
12)こうもりカドリーユ
Fledermaus-Quadrille
13)ワルツ 芸術家の生涯
Kunstelerleben,Walzer
14)山賊ギャロップ
Banditem-Galopp
15)ポルカ お気に召すまま
Bitte,schon,Polka
16)ポルカ 雷鳴と稲妻
Unter Donner und Blitz,polka
17)アンコールあれ(^^)最初のみ
An der schonen blauen donau
18)(多分マゼールさん、ウィーンフィルさんのご挨拶)
19)アンコールあれ(^^)
An der schonen blauen donau
20)アンコールあれ 聴衆手拍子参加行進曲(^^)
Radetzky-Marsch
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◎ニュースのツボ◎
I氏、お知らせいただきありがとうございました。
さて、曲目をざっと眺めてみると、今年は、どっちかっていうと、知名度の高い曲が多いような気がするんだけど、どんなもんでしょう? マゼールの"わがまま"を聞いてあげた結果は2)かな? もしかしたら、5)でも"一芸"をご披露なさるかも(^^; バレエが入るのは、5)、13)、19)で決まりでしょう、たぶん、って、"演出予想"するコーナーじゃないんだから...(^^;
個人的には12)を聴けるのが楽しみ。なんか好きなのよ、この曲。
8月14日号で「速報」した、来年のザルツブルク音楽祭の当団関連演奏会。その具体的プログラムが判明したのでお知らせする。なお、"情報源"は、毎度お世話になってるS氏@不協和音。S氏、いつもありがとうございます。
転載メール:ここから-----------------------------------------
ところで、佐々木さんと同じフライトに乗ってきたとしか思えないのですが、ようやく昨日(12/07)ザルツのプログラムが到着しました。適当にNEWSで使ってください。
まず問題になるのは5回のコンサートでしょう。WPhは誰と何をやるのか?
29.Jul(Thu)21:00 & 30(Fri)20:00 = Grosses Festspielhaus
Bernard HAITINK
R.STRAUSS : Don Juan, Burleske(Andras SCHIFF), Walzer aus "Der Rosenkavalier"
Werke von Johann und Josef STRAUSS
02.Aug(Mon)19:30 & 03(Tue)19:30 & 04(Wed)15:30 = Mozarteum
Riccardo MUTI
SCHUBERT : Symphonie Nr.5
BRAHMS : Serenade Nr.1
08.Aug(Sun)11:00 & 10(Tue)20:00 = Grosses Festspielhaus
Pierre BOULEZ
BERG : Drei Orchesterstucke
MAHLER : Das Lied von der Erde (Michael SCHADE, Simon KEENLYSIDE)
14.Aug(Sat)11:00 & 15.Aug(Sun)11:00 = Grosses Festspielhaus
Seiji OZAWA
WAGNER : Vorspiel und Isoldes Liebestod aus "Tristan und Isolde" (Jessye NORMAN)
BRUCKNER : Symphonie Nr.9
28.Aug(Sat)12:00 & 19.(Sun)11:00 = Grosses Festspielhaus
Sir Simon RATTLE
KURTAG : Grabstein fur Stefan
MAHLER : Symphonie Nr.2 (Juliane Banse, Birgit Remmert)
以上のうち、小澤の演奏会はカラヤン没後10年記念演奏会です。
なお、WPhが演奏するオペラは次のとおりです。
01,07,12,19,23.Aug = Grosses Festspielhaus
BUSONI : DOKTOR FAUST
Kent NAGANO, Peter MUSSBACH
Dalayman ; Hampson, Hawlata, Merritt, Schreibmayer, Dazeley, Renard
05,08,11,15,18,21,24,29.Aug = Grosses Festspielhaus
MOZART : DON GIOVANNI
Lorin MAAZEL, Luca RONCONI
Mattila, Frittoli, Bayo; Hvorostovsky, Pape, Lloyd, Ford, Roth
28,31.Jul, 04,06,08,11,14,18,21,25.Aug = Zauberflotenhalle im Messegelande
MOZART : DIE ZAUBERFLOTE
Christoph von DOHNANYI, Achim FREYER
Aikin, Roschmann, Bohman, Burgess, Nicoli, Schalaewa; Selig, Schade, Schone, Goerne, Conrad
13,17,20,22,26.Aug = Grosses Festspielhaus
VERDI : DON CARLO
Lorin MAAZEL, Herbert WERNICKE
Mescheriakova, Borodina; Furlanetto, Larin, Alvarez, Lloyd, Lewinsky
以上です。「魔笛」は見本市会場内の特設会場で上演されます。(座席表あり。)
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◎ニュースのツボ◎
オペラの演目は早々と判明していたわけだが、演奏会のプログラムについては「ようやく」というところ。
で、改めてプログラムを眺めてみると、なかなか興味深いものが並んでおりますなぁ。ラトルは"やっぱり"「復活」だったわけだけど、ブーレーズの「大地の歌」ってのはちょいと意外な線で、うーむ...という感じか。ソリストの1人Simon KEENLYSIDEってのは、名前からすると男性っぽいけど、だとしたら、バーンスタイン盤同様の男声2人による「大地の歌」ってことになるね(で、実際は男なの?)。
ムーティのブラームス:セレナーデ第1番ってのは、個人的に大変興味深い曲目。なにせホルン会大活躍の"隠れた名曲"ですからね。これで指揮者がムーティじゃなかったら...なんてことは申しませんよ。なんつったって、彼が指揮したスカラオケのCDを持ってるくらいだから(^^;
しかし、小澤のブルックナー9番ってのは、いくらカラヤン記念っつっても、ちょっとねぇ...(恐いもの見たさ系??)
ラルスの話によると、トロンボーン奏者のヴォルフガング・ジンガーが引退(理由は不明)。後任のオーディションが今月中に行われるとのこと。
◎ニュースのツボ◎
巡礼中の各演奏会およびオペラで、見慣れない若者が2番トロンボーンを吹いていることから、「あれは誰?」という質問をラルスにぶつけたところ、上記のような事実が判明した次第。
引退したジンガーは'44年生まれ。よって、「定年」というわけではないだろうから、健康上の理由ということにでもなるのだろうか?(もちろん勝手な推測)
今月オーディションということは、いろんな奏者を招いて"実戦テスト中"ということなのだろうが、まぁ、でも、同じ若者(氏名不詳)がずっと吹き続けていたから、事実上、彼に「内定」しているのかもしれない(他に、バストロンボーンにも2名の若者エキストラが出演していたが、ジンガーは2番奏者だったことを考えると、彼らが入団という線は薄いかと)。
この若者が「内定者」と仮定して話をすれば、技術的には、ジンガーとは比べ物にならないくらい巧かったし(ジ氏には甚だ失礼ながら)、いい音の奏者でもあった(ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」でソロを吹いたので、しかと確認)。
ただ、楽器は、セイヤーバルブ付のアメリカンタイプということで、仮に彼が入団するとすれば、当団トロンボーンセクションのインターナショナル化(?)は、より一層進むことも事実。まぁ、それでも「当団の音」がするのであれば良いのだけどさ。
先に、トゥレチェクの引退をいち早くお知らせくださったSさんから、そのトゥレチェクの後任となる新オーボエ奏者が決定した旨のご連絡をいただいた。以下にそのメールを転載する。
転載メール:ここから-----------------------------------------
オーボエのオーディションが終わりまして、現ウィーン響首席のクレメント・フォアラーク(リーンバッハの生徒)という人が入りました。何とウィーン響から管楽器が移ったのはプファイファー以来15年ぶりだとのことです。割とおとなしめの音の人で、日本には5回くらい来ていると思います。
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◎ニュースのツボ◎
というわけで、オーボエの新首席奏者が決定した模様だ。ただ、ウィーン響のメンバー表を見ると、Clemens Horakとあるので、もしかしたら"クレメンス"が正解なのかもしれないが。
実は、つい先日聖地訪問をされた方から、「オーボエのトップに見慣れない若者がいて、茶色ボディーの金オーボエを持っていた」とのご通報をいただいていて、この"金オーボエ"ってのが、ウィーン響首席のヘルトの楽器と同じ"様子"であることから、もしかしたらヘルトが移籍したのかな?と思っていたのだ。が、結果的には、"もう一人の首席"であるフォアラーク(ホラーク?)が移籍したということで、こういうのを、「当らずと言えども遠からず」って言うんだろうね、うん(言わないって!)。※件の金オーボエがフォアラーク氏であるという確証はないので、念の為。
しかし、"おとなしめ"のオーボエですか。まぁ、トゥレチェクのようなオーボエは、言ってみれば「一代横綱」みたいなもんで、彼以外には有り得ないものだったとは思うんだけど、「おとなしめ」ってのが「薄口」な芸風ということだったりすると、ちょっと、物足りなさを感じるかもねぇ。
ま、ここは一つ、"自分の耳"で確認するしかないでしょう。冬の聖地巡礼の際に、そのお手並みを篤と拝見(拝聴)して来ることにします。
何はともあれ、新しいオーボエ奏者が「ウィンナオーボエ奏者」であってヨカッタ(^^
毎年夏のザルツブルク音楽祭で発表される、当団の次シーズンスケジュール。来シーズン(98年9月〜99年6月)のものも、先般、当地で発表された模様である。で、その詳細は、すでに、当団公式ホームページで公開されているので、ここでは、その「解説」を行うとともに、別途入手した補足情報を掲載することにしたい。
◆定期演奏会◆
日程およびプログラムについては、既報の通りで、大きな変更なし。個人的には、ラトルの「エロイカ」とアーノンクールのブルックナー7番に、興味津々。
◆特別演奏会◆
こちらも、基本的な日程およびプログラムについては、既報の通り。ただし...↓
○ノリントン大活躍
99年4月定期に登場し、ベト7他を振るノリントンだが、その後のヨーロッパツアーには、メインをブルックナー3番に変えて帯同(5公演)。それ以外にも、ザルツブルク・モーツァルト週間(1月)、ウィーンでの「ロ短調ミサ」(3月)、「メサイア」(5月)と、まさに「大活躍」。ノリントンが、当団の"重要指揮者"になるなんて、数年前には考えられなかったこと。「時代は変った」ということね。
◆演奏旅行◆
○日本公演の日程とプログラムが確定
99年3月の「(新)ウィーンフィル・ウィーク・ジャパン」(指揮:ムーティ)。各公演日の曲目が次のように確定した。「争奪戦」は、秋だね、たぶん。
○野外コンサート「ヨハン・シュトラウスの足跡」を各所で開催
99年5月:ウィーン(メータ)、6月:ロンドン/パリ(アーノンクール)、6月:ベルリン(ドミンゴ!)、7月:サンクト・ペテルブルグ(ゲルギエフ)というスケジュールで、シュトラウス・ファミリーの曲目による野外コンサートを開催。当団が野外コンサートをやるってことだけでも"事件"(ウィーンではやってるけどね)だけど、その指揮者に、ドミンゴやらゲルギエフやらを迎えるってのは、もう"大事件"。こりゃもう、行くしかないでしょう!ただし、「恐いもの見たさ」にね(^^;
◆録 音◆
録音スケジュールについては、公式ページに記載がないようなので、ここで紹介しておく。しかし、突然登場のエッシェンバッハには驚いたゾ。
★録音に関する補足情報★
TELDEC社は、8月5日付ニュースリリースにおいて、アーノンクールと当団の今後の録音予定を発表した。概要は、以下の通り。
さらに、当団は、2001年のニューイヤーコンサートの指揮者として、アーノンクールを招待したとの記載もあり、先般、あくまでも"ウワサ"としてお伝えした、「21世紀最初のニューイヤーはアーノンクール(?)」という情報、かなり信憑性を増してきた感じだ。
クラシック音楽情報誌「モーストリー・クラシック」や「ぶらあぼ」などへの執筆でご活躍中のSさんから、来年のザルツブルク音楽祭に関する情報をお寄せいただいたので、以下に転載する。
転載メール:ここから-----------------------------------------
実は先月末より2週間ほどザルツブルクとバイロイトに行ってきたのですが、ザルツブルクの滞在最終日に、来年(1999年)の夏のザルツブルク音楽祭予告が発表になりましたので、そのウィーン・フィルの部分だけをとりあえずメールでお知らせいたします。
とはいえ、なにぶん第一報なので、日程は全く明らかになってはおりません。
ですが、非常に興味深い曲目もありますので、まずはご報告まで。
〔オペラ〕
● ブゾーニ:歌劇「ファウスト博士」=新演出
指揮:ケント・ナガノ
演出:ペーター・ムスバッハ
出演:トーマス・ハンプソン、クリス・メリット、クルト・シュライプマイヤー
カタリーナ・ダライマン、フランツ・ハウラタ、ウィリアム・デイズリー
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(メトロポリタン歌劇場との共同制作)
● モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」=新演出
指揮:ロリン・マゼール
演出:ルカ・ロンコーニ
出演:ドミトリー・ホロストフスキー、カリタ・マッティラ、ブルース・フォード
バルバラ・フリットーリ、ルネ・パーペ、デトレフ・ロート、マリア・バーヨ
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
● モーツァルト:歌劇「魔笛」=再演
指揮:クリストフ・フォン・ドホナーニ
演出:アヒム・フライヤー
出演:フランツ=ヨゼフ・ゼリッヒ、ミヒャエル・シャーデ、ドロテア・レシュマン
オルガ・シャラエーヴァ、マティアス・ゲルネ
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
● ヴェルディ:ドン・カルロ=新校訂上演
指揮:ロリン・マゼール
演出:ヘルベルト・ヴェルニッケ
出演:未発表
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
〔オーケストラ・コンサート〕
● ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(計5回)
指揮:ベルナルド・ハイティンク
リッカルド・ムーティ
小澤征爾
サイモン・ラトル
ピエール・ブーレーズ
曲目:未発表
以上です。ブゾーニにはびっくりしました。
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◎ニュースのツボ◎
以前に比べると、当団の"活躍"の比重がずいぶんと減ってしまったザルツブルク音楽祭ではあるが、依然として音楽祭の中心的存在であることには変わりなく、来年についても、いくつかの「ビッグプロジェクト」を担当するようだ。
それにしても、Sさんおっしゃるように、ブゾーニのオペラを演奏するとは驚き。この手の作曲家(なんじゃそれ?)の曲を演奏するために、当団がピットに入るってのは、かなり異例のことではないだろうか。ふたを開けてみたらウィーン放送響が演奏してました、なんてことにならなきゃいいんだけど(^^;
それから、オペラでは「魔笛」の再演にも注目。ドホナーニによる「舌禍事件」(何やら当団を怒らせるような発言をしたらしい)のため、一時は、当団側が共演をボイコットする姿勢を示すなど、関係が悪化していた両者。ドホナーニ側からの"詫び"によって、一応は"手打ち"を済ませたのが昨年のことだったのだが、その際に発表された翌年(すなわち今年)のスケジュールには、「魔笛」はなし。やっぱりもうダメなのか、と思っていただけに、来年の復帰は、それなりに喜ばしいところだ。前にも書いたが、このコンビによる演奏って、私、好きな方なので、なんとか関係を改善して、いい演奏を作り出してほしいもの。
一方、コンサートの方は、"常連さん"によるものばかりで、新味なし。こうなると、ラトル、ブーレーズといったあたりが、どんな曲を取り上げるのかが興味の的か。そういえば、ラトルと当団が、21世紀初頭にマーラーの交響曲全集を作る、なんて話を何かで読んだが、それが本当だとすれば、その"準備"を進めていくことも考えられるな。これまでに、当団とは7番と9番を取り上げているから、来年やるならば4番あたりか?うーん、だったら聴きに行きたい!
★8月15日付補足
さる筋からの情報によると、ラトルが振るのは、やはりマーラーらしいとのこと。ただし、4番ではなくて、別の曲。何番の交響曲なのかは、諸事情から今はナイショ。時機が来たら発表しますので、今はご勘弁を(もちろん、マーラーではない可能性もあるので、念の為)。
★9月8日付補足
こちらに掲載されている情報によれば、来年のベルリン芸術週間で、ラトル&当団がマーラー「復活」を演奏する模様(99/9/8)。というわけで、来年のザルツブルク音楽祭で両者が演奏するマーラーも、この「復活」で決まり!(たぶん...)。これは、上記(8/15付補足)某筋からの情報とも合致しますので、まず間違いないでしょう。で、レコーディングは?
昨日届いたウィーンフィル友の会会報掲載の、「ウィーン・フィルハーモニー日誌」(当団定期演奏会パンフレット記載記事の日本語訳)によると、3月の団員総会において、コントラバス奏者アレクサンダー・マチネッグ(Alexander Matschinegg)が、新たにフィルハーモニーメンバーとして迎えられたとのこと。
◎ニュースのツボ◎
またしても若いメンバーの加入だ。マチネッグは、1971年8月31日生まれの26歳。当団首席のポッシュなどに師事し、1993年から国立歌劇場オケのメンバーとして活動していたとのこと。また、ウィーン室内合奏団でも活動しているそうなのだが、この辺についての詳細は未確認。少なくとも、日本公演には来ていないが(首席のマイヤーが来日)、現地での演奏会などには参加しているのかもしれない。
以前にもウィンナオーボエに関する情報をお寄せいただいたSさんから、当団オーボエ奏者ゲルハルト・トゥレチェク氏に関する次のようなメールを頂戴した。
転載メール:ここから-----------------------------------------
2〜3日前に聞いたのですけれどオーボエのトレチェックがやはり不調で結局引退してしまったそうです。後任のオーディションが9月の中ごろに行われるそうです。非常に残念です。
-----------------------------------------転載メール:ここまで
◎ニュースのツボ◎
当コーナーでも何度かお伝えしてきたように、耳の病気のために、長期に渡って療養を余儀なくされていたトゥレチェクだが、残念ながら引退ということになってしまったようだ。
ウィンナオーボエという"不自由"な楽器を巧みに操り、実にチャーミングな音楽を作り出していた同氏。当団にとっても"名物団員"の一人であったわけで、このような形での引退は実に残念なことと言わざるをえない(1943年8月生れだから、まだ54歳...)。
もちろん、非公式な情報故、改めての確認が必要ではあるが、ヤマハウィンナオーボエの開発にも携わり、当団オーボエ奏者諸氏とも親交のあるSさんからの情報であることを考えると、信憑性は極めて高いと言える。
Sさんのお言葉にもあるが、私も「残念」。ほんと、実に残念なニュースであります...。
当団公式ホームページのNEWSコーナーによると、当団は、7月1日に国立歌劇場において行われた「ガラ公演」に参加、ペーター・シュナイダーの指揮により「フィデリオ」を演奏した模様。
国立歌劇場のシーズン公演は6月30日で終了し、その後2ヶ月間の「夏休み」に入るのが通例だが、今年は、特別に1日だけ追加公演が行われたことになり、当団もそれにお付き合いした形だ。
6月30日のオペラが終ると、7月下旬(20日過ぎ)まで年唯一の「一斉休業」となる当団諸氏だが、今年は、1日だけ「残業」したというわけ。これは、大変異例のことである。
◎ニュースのツボ◎
まず始めに、なぜこのような「ガラ公演」が行われたのかってことなんだけど、これは、7月3日〜5日の日程で行われるはずだった「ユニヴァース・オヴ・オペラ」という催しがポシャッたことに端を発している。
53大歌手(!)が終結して歌いまくるという、国を挙げての(?)プロジェクトだったそうなのだが、これがなんと、6月中旬の段階で、「集客の見込みがないから」という理由で中止となってしまった(マジかよ!?ってやつ)。で、"その代わりに"ということで、異例ながら、7月1日に国立歌劇場で「フィデリオ」をやります、ということになったと(これまた、マジかよ!?)。
ただ、オケピットに入るのがどこのオケか、といった情報はなかったので、「まさか当団は入らんだろう...」と思っていたのだが、その「まさか」だったというわけで、いや、びっくり(本来の「ユニヴァース…」で演奏するはずだったのは、WURTTEMBERGISCHE PHILHARMONIEという団体←どこのオケやねん??)。
で、ここでポイントなのは、国立歌劇場オケとしてピットに入ったのではなく、ウィーンフィルとして演奏したってこと。国家的プロジェクトとはいえ、主催はあくまでも一私企業。やはり、国立歌劇場オケとして演奏することはできなかったのではないかなと。だから、独立団体であるウィーンフィルが、「仕事」として請け負ったのではないかなと。まぁ、そんな風に推測するわけで。
でも、ほんと、よく「残業」を受け入れたよなぁ。この「急遽フィデリオ」って話自体は、発表直後に聞いていたんだけど、その時は、上記したように「まさか当団は演奏しないだろう」って思っていて、「全日空のストみたいに、管理職だけで運行します」なんてことになったら面白い、なんておチャラケていたんだけど...(だから、あえてNEWS欄のネタにもしなかったくらい)。
やっぱ、あれですかね、WURTTEMBERGISCHE PHILHARMONIEなんていう、どこの馬の骨ともわからん連中(言い過ぎ?)に、"聖なるオケピット"を汚されたくなかったってことですかね。うん、きっとそうだ!(毎度お馴染み、勝手な決め付け^^;)