まずはじめに、今回の聖地巡礼の内容を振り返ることから。
9月24日(火)
成田空港午前発のオーストリア航空ウィーン直行便で聖地へ。同行はウィンナホルン会N氏@日本一。一足先にパリへ向かった同じウィンナホルン会奥田安智氏とは、翌日に現地合流予定。
現地時間当日午後4時に無事到着。リムジンバスで市内まで出るつもりが、なんと"出迎え人"がいてびっくり(本件、後述)。出迎え人氏の車で国立歌劇場まで送ってもらい、そこから歩いてホテルへ向かいチェックイン。荷解きもほどほどに国立歌劇場へ取って返し、インターネット予約しておいたチケットをピックアップして「ばらの騎士」鑑賞。
9月25日(水)
冷たい雨降り。その中、市内をぶらぶら歩いて、ドブリンガーなどで買い物。先年オープンしたHaus der Musikにも立ち寄って、例の当団指揮シミュレーションシステムを体験する>しかし、満足に振れず、シュミードル、クドラック両氏からのお叱りを受けてしまった(爆)。
その後、パリから駆け付けた奥田氏と合流。コンツェルトハウスで、週末の当団演奏会(指揮はアーノンクール)のリハーサルを見学する。LMS氏は降り番なれど、乗り番のトムベック氏、ロナルド氏と10月の分担打ち合わせにやってきたので、そのまま合流してウィーン郊外Grub村のLMS氏新居へ。我が"マブダチ"(笑)ヴォルフィ君ことリントナー氏(舞台オケ)もやって来て(氏の家は、LMS邸から車で10分ほどの所にある)、LMS氏夫人マルギットさんと共に新居完成祝いパーティ。先日の演奏会の録音もさっそくお聴かせし(押し売りならぬ、押し聴かせ>爆)、「いい演奏だ」とのお褒めの言葉を受ける>多分にリップサービスとしても、でも、嬉しい。
9月26日(木)
午前中は、LMS氏の案内によりウィーン郊外の名所観光。ハイリゲンクロイツ修道院、地底湖ゼーグロッテ、リヒテンシュタイン城といった、個人で旅行した場合には出向くことが難しい郊外の観光ポイントを訪ねることができ感激。特にゼーグロッテの「神秘的」な雰囲気は圧巻であった。その後ウィーン市内まで送ってもらい、再びホテルにチェックイン。
当夜のオペラ「ロベルト・デヴリュー」開演まで時間があるので、単独行動とさせてもらい、インターネットカフェでメールチェックおよび拙ページ芳名録への書き込みなどを行う。で、軽く腹ごしらえしてからと、やおら開演30分前にオペラ裏の"いつもの"(笑)ソーセージスタンドに行ってみると、ガハハ、またしてもいらっしゃいましたよ、御神体が。携帯電話かけながらソーセージ食ってる(爆)。この方とこの場所でお会いするのは、もう3度目だ(苦笑)。"当然"、しっかりとご挨拶させていただき、またの再開を約束し合う。もっとも、今後の来日スケジュールはまったく未定とのことで(もう、室内楽活動も辞めちゃったしねぇ...)、となると、また行かにゃならんということだわな(笑)。その後「ロベルト・デヴリュー」を、これまた"いつもの"立ち見場所で鑑賞。
終演後は、聖地在住当ページ相談役殿と会食。いろいろと興味深いお話を伺わせていただきました>とてもここでは書けないようなネタ含む(^^;。
9月27日(金)
本当はウィンナホルン製作工房のユングヴィルトを訪ねる予定だったのだが、ユングヴィルト氏と連絡が取れず断念(その後連絡が取れたのだが、インフルエンザで寝込んでいたとか。ヤマハの現地マイスター氏も病気療養中とかで、なんとも奇妙な偶然の一致...)。
ならばと、Wiener Horn Ensembleの楽譜などを出版しているHeavy Brass社を訪ねることに。ウィーン郊外Gallbrunn村まで行くのは、実はなかなかの"大旅行"だったのだが(っていうか、珍道中か!?>本件のみで「ネタ」を作れます>苦笑)、遥々日本からやって来た酔狂な客に対し大変な歓待をしてくださって、これまた感激したのだった。いや、だってね、Heavy Brass"社"と言っても、実は父子2人でやってる個人商店なんですわ。だから、"社屋"も彼らの自宅なの。「ウィンナホルン吹いてる日本人ってのが3人来たよ!」って感じで、もう大変な興奮ぶり(笑)。果てはお父さんがワイン出させて乾杯だもの(爆)→。いやはや、なんともホンワカした小旅行でありましたわ。
で、夕方にウィーンに戻り、当夜のオペラ「ビリー・バッド」を鑑賞。終演後は、LMS氏とアウグスティナーケラーで軽く一杯。LMS氏曰く、「この店は観光客ばかりだから好かんのだけど、シュトゥルム(新酒のワイン)だけは美味いんだ」。というわけで、皆さんはシュトゥルムを、私はソフトドリンク(=オーストリア名物?"アルムデュトラ")で乾杯。
9月28日(土)
午後3時半からの当団演奏会まで単独行動とさせてもらい、マリアヒルファー通りなどで買い物三昧。いや、ほんと随分と散財してしまいましたわ。と言っても、その大半はCDだったんだけどね(^^;。
一旦ホテルに戻りあとの2人と合流するも、出かける時間が遅れてしまい、コンツェルトハウスまで小走りで向かうことに。で、もうすぐ到着というところまで来た時に、ホルンのケースを抱えて、今から会場入りしようとする人物を発見。ん?あれってトムベック大将では!? 私が発したその言葉を聞くやいなや猛ダッシュで駆け出したのは、誰あろうN氏(^^;。氏は、トム大将の楽器(父君も使用していたゲノッセンシャフト)を譲り受け、また数年前の来日公演時にはレッスンを受けたこともある間柄なので、ここで挨拶しなくては!と使命感に燃えて(笑)駆け寄ったという次第なのだ。にこやかに談笑する2人(いい絵だ^^;)。そこに遅れて我々も合流し、「我々は東京ウィンナホルン協会です!」と高らかに宣言(爆>トム大将は苦笑>苦笑^^;)。固い握手を交わしてお別れし(氏は後半からの出演なので時間に余裕はあったけど、我々がこのままでは遅刻してしまう)、再び小走りで客席へ。よって汗だく状態となり(笑)、なかなか汗が引かないまま鑑賞することとなってしまったのだった。
そんな悪コンディションの中、さらに問題が発生。当日は「プロムス」という形式の演奏会だったため、アーノンクールのかなり詳細な"解説"も入り、終演が6時頃になる事態になったのだ。なぜこれが"問題"かというと、この後のオペラ「ばらの騎士」が6時半に始まるわけで、いつもの立見席確保のことを考えると、ちょっと焦る時間だったと>ちなみに同行の2人はしっかりと座席を確保して、余裕の移動(やられた...^^;)。で、この焦る人たちは私以外にもいたわけで、そう、当日掛け持ちをするオケの面々(笑)。こういうスケジュールだから掛け持ち組は少ないかと思いきや、オーボエのホラーク、トランペットのエダーおよびジンガー、トロンボーンのキューブルベックなど、"主要"なメンバーも結構いて、これには驚く。2時間半の演奏会を終えて、30分後に4時間のオペラ公演。いやぁ、大変な仕事ですなぁ...。というわけで、またしても小走りに国立歌劇場へ移動したおかげで、またしても汗だく状態(笑)。でも、おかげで"いつもの場所"は確保できたから何よりだったけどね。それにしても、この夜の「ばらの騎士」は、今回の巡礼の白眉でありました。巡礼初日に観た時よりもさらに良かった。よって、これについては別項にて。
終演後、またしてもアウグスティナーケラーで一杯。ただ、本当はヴォルフィ君が合流するはずだったのに姿を見せず、それがなんとも残念(LMSが携帯に電話してくれたのだが、電源OFFで通じず...)。また、日中、旧居からの荷物移動をしていたというLMS氏はかなりお疲れの様子で、そんなこんなもあり、ほどほどのところで切り上げる。これで氏とはお別れになるため、これまでのご厚情に対して御礼をするとともに、またの再会(来春の予定)を誓って散会。
9月29日(日)
帰国日になって快晴に。誰の行いが悪いのやら...(苦笑)
午前11時からの当団演奏会(前日と同内容)に出向くわけだが、今度は汗だくになりたくないので(苦笑)、余裕を持って出発する。実は、セバスチャン(マイヤー)にまだ会っていなかったので、開演前に楽屋口でつかまえて挨拶をしておきいという目論見もあっての早出だったのだが、彼、なかなか現れない。開演15分前になっても姿を見せないことから、こりゃもうすでに楽屋入りしているな、と判断。で、そのまま諦めたかというとさにあらず。その時楽屋口にやってきたトランペットのジンガー氏をつかまえて、「セバスチャン・マイヤーに、ササキが待っていると伝えていただけませんか」とお願いしてしまったのだ。大御所団員をつかまえて「子供の使い」をさせるという行状、誠にもって申し訳ない限りだったのだが、おかげでセバスチャンに会うことができて、これはもう、ジンガー氏に感謝感謝。セバスチャンは翌10月に来日するので、その時の再会を約束して別れる。
というわけで、会うべき人にはすべて会って、最後、アーノンクール指揮の演奏会を前半まで聴き、休憩時間で外に出て、タクシーにて空港へ移動。再びオーストリア航空直行便に乗って帰国したのでありました。ふぅ、長々失礼...(苦笑)
(02/10/01記:02/12/09一部修正・追記)
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