愛ちゃんのこと
春、初めてあった君は明るかった。この店のナンバーワンになる・・・
そう言って笑った君の瞳は輝いていた。
僕のなかに少しだけ君が入り込んだ。
夏、僕の思い人が去った。
私に逢いにきてくれたらがんばるよ・・・そう言った君は少しすり切れはじめていたけど、
本当にがんばってくれた。僕はなぐさめられた。
僕は浮気をするよ。
君だっていつかいなくなるだろ・・・そのときさみしいのはいやだから・・・
僕がそう言ったら、君はいやんといって僕に抱きついた。
君は僕に元気をくれた。
秋、僕は本当に浮気をした。
君は強がって見せたから、僕は黙っていたけど、やっぱり後ろめたかった。
たくさん逢いに来るからと心で思った。
君への思いは強まった。
冬、突然君に逢えなくなった。
僕は君をさがしたけど、君の行方はわからなかった。
元気にしてると思うけれど、
笑顔でがんばってると思うけれど、
僕の心は凍ってしまった。
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