[2003-04-25] このページの内容について問い合わせいただいたドクさん、
メールをお送りしようとしたのですが、Yahoo! BB のメールサーバにはねられてしまいました……。
メールボックスの空き具合などを確認のうえ、再度ご連絡いただけると嬉しいです。
『ガープス・ベーシック』の原著にあたる GURPS BASIC SET を独自に翻訳している caine さんは、不利な特徴「Pyromania」を訳して「おや」と思いました。原文では、
Pyromania:-5points
You like fires! You like setting fires,too. For good
roleplaying,you must never miss a chance to set a fire,or to
appreciate one you encounter. When absolutely necessary,make
a Will roll to override your love of flame.
となっています。caine さんによる訳は、次のようになりました。
?: 5CP
炎が大好きです、そして火をつけるのも大好きです。 良いロールプレイのためには、火をつける、あるいは 燃えている炎を観賞するチャンスを逃してはいけません。 もし必要ならば、炎への愛を抑え込むために意志判定を 行なわなければなりません。
ところが、出版されている『ガープス・ベーシック』(日本語版) では、
放火魔: 5CP
あなたは炎を見るのが大好きです。そして、火事をおこすのも好きです。 放火魔をうまく演じようと思ったら、誰にも気づかれずに放火ができる機会は 見逃さないでください。また、火事にであったらじゅうぶんに堪能してください。 火事を無視したり、放火の絶好の機会を逃したりするには、意志判定が必要でしょう。
原文にかえってみても、犯罪を起こせと言っているようには思えないんだけど---と、 caine さんは ML のメンバーに意見を求めました。そのやりとりをリプレイ風に紹介しましょう。
結局「専門家に聞こう (by まんがサイエンス)」ということで、caine さんは GURPS のルールマスターである Dr. Kromm にメールで質問しました。 すると、出して 2 時間ほど (!) で次のような返事が帰ってきたのです。
引用ここから (ヘッダなどは省略させていただきました) -----
On 10 Oct 98 at 15:56, Junichi Hoshi wrote:
> If "Pyromaniac" Character have a chance to set biulding,forest
> etc... on fire, does he do such criminal act?
When and where a pyromaniac will set fires will depend on his morality.
If he's a basically honest person, he won't go around committing arson
(at least not on purpose); he'll confine his fire-setting to targets he
thinks are "safe." That said, he most likely will eventually set a fire
that gets out of hand.
SP.
Sean M. Punch o E-mail: o 4122 rue Rivard (a.k.a. Dr Kromm) | At SJG: kromm@io.com | Montreal, Quebec =-=-=-=-=-=-=-=-=-=o Local POP: kromm@cam.org o Canada H2L 4H9 GURPS Line Editor | WWW: | Home: (514) 288-9600 and Net Guru o http://www.io.com/~kromm o Work: (514) 288-9615
----- 引用ここまで
以下、caine さんによる本文の訳です。
訳文ここから -----
私 >>
>>放火魔のキャラクターは、建物や森などに放火をする
>>チャンスをつかんだら、そういう犯罪的な行為をしなければならないの?
Kromm >>
放火魔のキャラクターが放火をする時と場所ってのは、彼のモラルに依るんだ。
基本的に誠実な人なら、放火するためにいろいろと物色したりはしないな。
(もし何かを調査するにしても、放火が目的じゃないはずだ)。
こういう人が火をつける物は、彼が「安全だ」と考えたものだけ。
これはつまり、何かどうしようもなくなった物の処分に、
火をとてもよく使う...それで解決するってことなんだ。
----- 訳文ここまで
というわけで、やたらめったら放火するとは限らないんですね。
実は僕 (夏鰯)、「放火魔」を取ろうとしたことがあるんです。そのときは 「そんなの取ったらゲームにならなくなる」と言われて断念しましたが、 PC が「放火魔」でもすぐに破綻するわけではないとわかって、安心 (?) しました。