讃岐採集の風景

採集地:香川県

2005.11.19

11/19(土)

香川初日のこの日は朝7:30に起床した。宿の用意してくれる朝食は朝から湯豆腐と晩飯の様なものだった。前日は焼き肉を腹一杯食べていたので、あっさりとした朝食で丁度よかった。食事を終え、支度も整え宿を後にした。この日、向かうのは香川でも一番オオクワの濃いと思われるポイントである。だが、私はオオクワ採集というのは正直自信がない。清水氏にも予め申しあげていたが、香川は台場クヌギが殆ど無いのでとにかく歩いて材を探すしかない。しかも意外な材にも入っているので運が無ければいくら歩き回っても坊主の可能性は大なのである。しかし、採れるときにはあっさり採れるというのが香川の魅力なのかもしれない。

流して何処へ入ろうかと思案しているとき、道端に菌糸の回った根株があったので車を止めて叩くことにした。清水氏がその材を叩いている間に私は斜面をあがり、少し林を散策。すると菌糸が回って倒された倒木が転がっている。早速斧を入れると食痕が現れる。続いて出てきたのはコクワ3齢幼虫だった。清水氏もやってきてもう一本の倒木を叩いてみたがやはりコクワだった。しかし、私の方からは今度は2齢だが頭の赤い先程とは違う幼虫が現れた。体型的にも顎や頭の形からもオオの様である。いきなりの事で少々拍子抜けであるのと、あとでぬか喜びの可能性もあると思い、とりあえず他にもいないか叩いたがもう食痕は現れなかった。その後は清水氏がその材を叩いて私は他を探して散策したが、ここでは追加は獲られなかった。

車へ戻り、再度流すことにした。別々に斜面へ入ってゆき結構進んだ所で私のすぐ後ろでなにやら蠢くものがいた。焦って振り返ると大きな猪が罠に掛かっている。罠に監察は付いていたが、我々も迂闊に歩き回って罠に掛からぬように注意しなければならない。

その後、清水氏と合流し、再度深い竹藪への突入である。斜面をあがったり降りたりして奥へ奥へと歩いていった。奥には菌糸の付いた桜がいくつもあったが、どれも時期的には少々早いものか、終わっているものばかりで虫の入っていそうな材ではなかった。更に奥へ進んだ所で最近割られた倒木が転がっていた。ここでは清水氏が叩いてコクワ幼虫を追加し、一旦車へ引き上げる事にした。

やっと車まで戻った所で、清水氏がタッパーを落としたことに気が付く。かなりしんどいが、また車から降りて林内の通った所を探して歩くことにした。また最奥部までやってきたが、見つからない。ルートは殆ど間違っていないはずなのに。もう諦めかけていたが、再度車の近くまで来た所でようやく見つかった。体力と時間を多少無駄にしたが、とりあえずは良かった。

早速怪しい幼虫が出てくる・・
コクワガタ幼虫こういった根株は要チェック罠に掛かった猪
いきなり大きな幼虫が現れる 時間的にはもう13:30を回っている。早い物である。ちゃんとした昼食は抜きで続けることにしてエリアを移動しながら流してゆく。あるところまで来たところで、何となく入ってみたいと思ったので、車を止めて歩いてゆくことにした。しかし、少々雰囲気的に良くない環境だった。しばらく歩いたが、やはりいまいちで叩く材さえない。やむなく引き上げて来た所で、ふと右の方へ行ってみたくなり歩いてゆくと前方に倒木が転がっている。細い材で最近倒れたような感じの材だった。なんかいるかな〜と軽く一刀入れてみるといきなり大きな3齢幼虫が現れた。このサイズは・・オオクワガタの幼虫だろう。これにはさすがに驚いた。その後も割ってゆくとまたも3齢幼虫が続いて出てくる。まだ入っていそうだし、清水氏に交代して叩いてもらうとやはりまだ出てきます。結局この材から2齢2頭、3齢3頭という貧弱な材にしては大当たりな結果である。正直やっと満足する成果を得られてほっとした。
2齢幼虫も・・
更に3齢幼虫が・・
その後は別な近くを散策したが、カブト幼虫が出たくらいでこの日は打ち止めにすることにした。徳島の山で風邪をひいたのか、頭痛も酷くなってきていた。山から降りるとお腹も空いていたので遅い昼食代わりにうどんを食べてゆっくり宿へ戻ったのである。もちろん宿でも夕食はたっぷり頂き、おなか一杯な夜だった。

◆本日の採集成果:オオクワガタ幼虫6、コクワ幼虫15、カブト幼虫3


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