肥後採集の風景
(九州・四国ツアー3日目)


採集地:熊本県

2007.1.3

■1月3日

この日も7:30頃に目を覚ました。昨日同様に霧が濃い。まずはコンビニで食糧を調達し、車を走らせ目的の山を目指した。

やがて標高も上がってゆくと眼下に朝霧に包まれた町の景色が目に入った。こういう景色というのは写真では伝わりにくいのが残念だが、なかなか幻想的な風景である。

車止めのスペースに車を寄せ、準備も整えいよいよ山に分け入った。歩き出すと思ったより寒くはなく、下草も少なく歩きやすい。

早速倒木を叩いてみるとスジクワガタの幼虫が現れた。続いてはクロツヤムシも現れ、いやおうにも九州の高山という気にさせてくれる。また別なブナの倒木をひっくり返して叩いてみるとオニクワガタの幼虫もみられた。

ここまでのところ、有望な立ち枯れには遭遇できていなかった。こればかりは歩くしかない。更に上へと歩き続け、標高もいつしか1400m程まで来ていた。

スジクワガタ幼虫クロツヤムシアカアシクワガタ幼虫
アカアシクワガタ幼虫

このあたりまで来るとブナの巨木が多くみられるようになってきた。視界の先に横たわったブナが目に入った。

倒木はまだ堅そうだが、立ち枯れた根の方は見るからにいい感じだった。斧を出す前におむすびを食べて一息いれてから取り掛かる事にした。

まもなく程良い朽ちかたの部位から食痕が現れた。幼虫もポツポツと出てくるが、次にアカアシクワガタの♀成虫が現れた。更に続けて現れたのはたいそう大きい♂だったが、またしてもアカアシである。

アカアシクワガタ♂55mm
蛹室から取り出すといままでルッキングでも採集したことがない位立派なサイズなのには驚いたが、これがキュウシュウヒメオオならいう事はないのだが。

どうにもアカアシばかりなので、この立ち枯れは諦めて別な木を探して歩く事にした。

結局山頂まで登り、戻りつつ探して歩いたがヒメオオには巡り逢うことはできなかった。

だが、こればかりは仕方ない。まあ、自己最大級のアカアシ♂が採れただけでも良しとしなければ。

熊本城

山からあがると、近くの温泉へ向かった。この日は久々にそこそこ歩いたので、足腰にきていたのだが、温泉の湯が実に気持ちいい。

湯からあがり疲れも癒されると、一路熊本市内方面へ向かった。熊本の市街地へ着いた頃にはすっかり晩となっていた。やはり、田舎の町とは違い若い人も多く、繁華街も賑やかだった。

この時間でもまだ熊本城がライトアップされていたので行ってみると、加藤神社が若者達で賑わっていた。私も清正公に頭をさげるつもりでお詣りをしてきた。今年はいい事があるだろうか・・。

◆本日の採集成果:アカアシクワガタ、スジクワガタ、オニクワガタ、クロツヤムシ