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神津島採集の風景
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◆2005.5.7(採集3日目) 3日目の朝が来た。相変わらずの雨模様。この日は6:00に起床して、6:30には山に行った。もちろん一番乗りである。 しかし、雨足は強くとても道路で拾える状況ではなかった。道は川のようになっており、とてもミクラミヤマが歩いて出てくる状況では無かった。どうもこの日の主役はカタツムリ達の様だ。 トラップは昨夜からの雨で無駄だとわかっていたので、ベイトに水が入っていないかだけを見て回った。 |
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道路でのルッキングが無駄なので林床や発生源の所で出際を押さえようと試みたが全く駄目である。 皆、土の中か積もった葉の下で潜ったまま出てきてくれない様だった。ならばと、枯れ葉を掻き分け探しているとノコギリクワガタの亡骸が出てきた。しかし、ミクラミヤマを探し出すことは叶わなかった。 午後になると雨も小降りとなってきた。雨宿りしていた綺麗なカラスアゲハを見たのもこの時だった。思わず撮影後採集してタバコの空き箱に入れて持ち帰ることにした。 15:00頃には空も晴れて来た。ノコノコ出てきてくれないかと気を取り直し、期待してあちこち回った。 あの不格好なツチハンミョウも活動しはじめて来た。ゴミムシなどの甲虫もポツポツ活動してきているが、ミクラミヤマは依然さっぱり音沙汰無しの状態である。時間ばかりがいたずらに過ぎて行く・・ そして、17:00を過ぎ、日もそろそろ傾きだしてきた。もはやこれまでとこの日の採集を終えることにした。 |
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眺めの良い丘に立つ十字架があった。 ジュリア終焉の地の顕彰碑だった。ジュリアとは秀吉の朝鮮出兵の折りに小西行長が連れ帰って養女にした女性である。徳川政権下でのキリスト教弾圧で最終的にこの地へ流刑されたのだった。 つい先日まで日本では最も韓国に近い対馬へ行っていた私は彼女の望郷への思いを考えさせられずにはいられなかった。 この大きな十字架の空は晴れ渡ってきており、明日の最終日への僅かな期待をさせてくれるものだった。 この後はいつもの温泉保養センターへ向かった。その後食事を済ませ、晩のトラップチェックに回るが成果無し。 海岸線は波高く、道路に飛沫が落ちてくる程だった。どうもこの日の熱海〜神津島航路は休止していた模様。明日は運行してくれないと大変困るのだが・・ 車で3泊目となる今夜は、冷え込みが一段と厳しかった。夜空には星が沢山輝いていた。 |
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