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大隅半島採集の風景(中国・九州遠征2日目) 採集地:鹿児島県南部 2004.5.1 |
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昨夜20:00過ぎにKボンバー氏の家へ到着し、虫部屋を見せてもらったりした後いよいよ九州の最南端、北緯31°線の佐多岬を目指して車を走らせます。 九州自動車道で鹿児島県までは順調に。 しかしそこからが遠いのが佐多岬。 大隅半島はいまいち地理感覚のない私には最南端までがやたらと遠く感じた。 眠気をごまかしやっとの思いで佐多まで来て夜明けまでの僅かな仮眠を取ることが出来た。 朝が来ると夜ははっきり見えなかったが桜島がよく見える。 やっと最南端まで来た気分がしてきた。 |
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有料道路の入口まで来るとまだ閉まっていた。 8:00にならないと開かないようだ。 まだ2時間はあるので時間まで近くの林に入る事にしました。 材は転がっているが、クワガタはなかなか見あたらない。 それでも湿度のある良さそうな材からはサツマゴキブリやジュウシチコガネが出てきます。 あとは大きなムカデ・・色のバリエーションも豊富でまるで南西諸島の様。 |
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そうこうしているうちに時間も8:00となり、通行可能に。 あっという間に駐車場まで辿り着き、いよいよこれからが本番です。 |
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みた感じでは植生も悪くはない。いよいよ、斜面から林内に突入して材を探します。 道沿いの付近はゴミが散乱して実に見苦しい。観光地だから仕方がないのだろうか・・ そうこうしているうち、程なくKボン氏がなにやら発見したようです。 マメ・・いや、ルイス・・?角もあまりない小さなルイスでした。 その後も彼はルイスの大コロニーを見つけます。 |
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私はというと・・・なかなか当たりが出ない。 ちょろっと出る材はあってもルイスのコロニーにはなかなか当たらない。 今度はマメらしき幼虫が出てきました。このサイズはたぶんマメであろうと思い更に砕くと成虫も出てきました。 これ以降も何故か私の叩く材は表面にマメが多くルイスは同じ材の中心部にいたりした。 そんなときひときわ大きな黒い虫が出てきて一瞬何だろうと思ったらヒラタの♀でした。越冬成虫がこんな所に潜り込んでいたようです。 |
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2人共、成果がそこそこ順調だったので昼も近づいて来たので切り上げることにした。 たまたまこの時期に九州遠征を計画していたのとその直後に閉鎖という情報が入ってきたので今回は無理をしてでもここを訪れておこうと思った。 採集成果も短時間の割には目的種を確保できたので当初の予定通り午後からは未知なる大隅の高山を目指す事となった。 |
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◆午後の部◆ | |
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大隅半島は九州の中でも陸の孤島と言われているようでほんと何もなく、まだ新しいきれいな道が山間部を縫って走ってます。 約2時間程で目的の山の麓に到着。ここから登山の始まりです。標高1000Mに満たない山ですが、山頂までは1時間半はかかるようです。往復の時間を考えるとあまり時間はありません。山を登り出すと上では雷が鳴ってきました。気圧もどんどん下がっていく・・このままでは雨だな・・・そんな事はお構いなしにKボン氏は飄々と登っていきます。 途中で何カ所も良さそうな木を見つけては叩くのですが、オニはおろかクワガタが全く入っていない。そんなときやっとコクワの幼虫?が出てきました。オニはもっと上なのかと更に上を目指すことに。しかし相変わらず何も出ない・・そんなときやっと何かいました。 一瞬ルイスかと思ったらなんとネブトの♀成虫。標高はもう800M以上なのにこんな所にもいるのですね。同じ木からコクワの♀成虫も出てきましたが、やはりオニの姿は無し。気が付くともう山頂まですぐそこまで登って来てしまいました。 |
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Kボン氏と登り切る事に決め、一旦山頂へ。ガスがかかった隙間から雄大な景色が眼下に広がります。このまま空振りで下山も虚しいので途中の植生の良かった所から今度は山腹に分け入ることに決め、足早に山頂を後に移動しました。 ここら辺からと急斜面を滑り落ちながら進んでゆくと苔生したいかにもオニがいそうな所へ入り込みました。材を叩くと今度はスジクワの♂が。後で聞いた話ですが、九州でも南部での初ものらしい・・ そのころ先を行くKボン氏が良さそうな材を見つけました。この山には広葉樹の倒木が意外に少なく、やっと状態も程良い材でした。そして、やっとオニグワガタの幼虫が出ました。私も自力で探そうと先へどんどん進むが材が無いおまけにもう日没まで時間がない。あたりはだんだん薄暗くなってきました。 先程の材で回収した彼と合流してもう引き上げようと決め歩き出したとき右方向に広葉樹の倒木が目に入りました。これならオニがいそうだ。仕舞った斧を取り出して叩いてみるとやはりいました。2人でどんどん解体するが時間がない焦りからか結構潰してしまった。 回収し終わると今度は林道を探さないと。初めての山の山腹で真っ暗になってしまってはいくら懐中電灯を持っていても遭難しかねない。この方向だと思う・・それだけを頼りに歩き、しばらく歩いた所で林道に戻ることが出来ました。車へ辿り着き思ったのは、最後の最後に南限でのキュウシュウオニクワガタが採集できたのが感無量でした。とりあえず温泉や食事の出来る街を目指してこの山を後にします。そして、そのまま宮崎県某所で明日のご同行者の方々と待ち合わせをしているポイントまで移動しなければ・・ しかし、私の体力は昨日の広島の登山と本日の採集、そして長距離の運転も相まって九州初日にして早くも限界にきていた。 |
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今回採集した個体 2名での採集結果です。 佐多岬 ○○○岳 |