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越後高山採集の風景
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朝の明かりで目を覚ましたが、眼鏡が無い・・。頭の上に引っかけておいたのだが何処にいったのやら。私が慌ただしく探しているとI氏も目を覚ました。程なく無事に見つかり早速車を出すことになった。 この場所は何回も来ている旧知の場所。どの木で採れるかまで知り尽くしている。ポイント近くで着替えと朝食を済ませて準備完了。いよいよ林道へと向かったが、少し早いようで朝露に樹皮まで濡れている。ここは焦っても仕方がないので少々時間調整することにして林道に横たわった。すると、雲一つない澄み切った空の青さと、背中で感じる大地の冷たさが身にしみた。 さて、そろそろ頃合いかと再出発である。早々に枝先に虫の影を認め、網を差し込む。間違いなくこんな枝先はアカアシと思ったが、ネットインしてみるとヒメオオ♀だった。続いてI氏も枝先の個体を採集するとやはりヒメオオ♀だった。その後も小型♂を追加するが、その後はピタリと虫の気配が無くなってしまった。その上柳もだんだん状態が悪化してきていた。かつての御神木も壊滅状態だった・・ |
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林道終点を前にしてあまりにも酷くなってきた状態を憂慮して、ここは折り返すことにした。同時に♀は全てリリースした。 その後も暫くは虫の気配が無く行きに採集した辺りまで下りてきてしまっていた。その時、ようやくブナを囓る♀を見つけた。ブナを歩いているのは数回目撃しているが、囓っているのは初だった。 続いて、行きに採った木に今度は大型の♂が付いていた。やっと目的だったそこそこの♂に会えたのは嬉しかった。手にするとやたらと大きくみえたが、後で計測すると51mmだった。 しかし、この林道もここまでで、後は追加の無いまま車へ戻ることになってしまった。少し車で移動した別のポイントでもアカアシ♂1頭と完敗に近い状態だった。それとこの日は蝶がほとんどいなかった。いつもはカミキリや蝶などいろいろ見られる林道なのだが・・ |
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それにしても、昨日に続いて今日も苦戦を強いられるとは想像していなかった。過去を振り返ってもこの時期(※例年の最盛期)での苦戦はそうそうない。いつもは最盛期を石川に充てていたので、この地へは少し早い時期か、遅い時期に訪れるのが多かった。でも今日よりは善戦していた。 気を持ち直し、予定していた別のエリアへ向かった。標高的にもここより下がるので、木の状態はよくなるだろう。昨日の様に流しの方が好転するかもしれないし。 しかし、現実はそうではなかった。柳や回りの木々はより深刻な状態であった。まるで除草剤でも撒かれたかのような・・ 後々考えると、標高も低いのに紅葉が進んでいるはずも無く、これらの現象は猛暑の影響も考えられるが、台風と豪雨の影響が強かったためであろう。もしかしたら塩害というのもあるのかもしれない。 |
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この地での採集は半ば諦め、時折木をチェックしてゆくが、流して通る事にした。我々はここで粘るよりも、もう一度エリアを変えて、違う山を目指したのだった。 向かった先は、先年実績のある場所なのだが、いつも夕方にバケツをひっくり返したような大雨の洗礼も受けていた手厳しいポイント。 ここは木々の状態もよく期待できそうだった。車から降りてチェックすると早速♂を見つけることが出来た。その後もポツポツと見つかり、ヒメオオ4♂とまあまあの成果を得ることが出来た。 この日は遅くとも晩のうちに帰宅したい為、あまり遅くまで粘れない。 15:30頃には上がることにした。早々に着替えを済ませ、我々は帰宅の途についたのだった。 |
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今回採集した個体 2名での採集結果です。 |