|
対馬國採集の風景
|
◆2005.5.3(採集5日目) 対馬での採集最終日となる5日目の朝が来た。世話になった民宿もこの朝でお別れである。宿の主に見送られて我々は一路北を目指した。 この日は当初流動的に何処とは決めていなかったが、2人が下県というと思い、私は単独レンタカーでも半日借りて1人上県へ行こうかと思っていたが、2人が上でも良いと言ってくれたので3人で北を目指すことになった。とはいっても3人ともそれぞれの目論見があり、私は某所へ、K氏は某山へ、そしてI氏は新規ポイントの開拓にとバラバラであった。 K氏を某山の麓で降ろしたあとI氏と私は近くのアカメガシワの樹液をチェックに向かった。やはりまだ何も付いていない。そして某所で私は降ろしてもらい沢から山腹へと分け入った。初めて入る所だったが数頭のキンオニを回収したところで沢は途絶えて植生もすっかり低木中心になってしまったので引き返さざるをえなくなってしまった。まだ1時間強しか経過していないのでI氏への連絡の合図に隣の場所に入るべく目印となるものを置いて次の場所へと向かった。次に入った場所ではそこそこのキンオニを回収することが出来満足する結果となった。待ち合わせの時間も近づいたので山から降りてしばらくするとI氏とK氏が乗ったジムニーが迎えに来てくれた。K氏の方はあまり良い立ち枯れもなく山歩きに終わった様子だった。I氏の方は新たな山でキンオニのポイントやトラップポイントを見つけたようだ。このことは次回に繋がる成果といえるだろう。 |
|
その後はI氏が見つけたポイント方向から今まで一度も通った事のないルートで回ることにした。 そんな中、旧道や農道ではあちこちでクヌギやナラの林を目にする。めぼしいところで割ってみたがやはりコクワばかり。そんな中、1頭だけキンオニが混じって出てきた。 対馬は下上問わず案外広範囲にキンオニは分布しているようである。 その後は良質な桜のカワラ材を見つけ皆で叩いてみたがこれもコクワしか出なかった。途中の山ではツシマヤマネコに遭遇。カメラに収めようとするが、上手くいかない。 こうしているうちに日も傾きだし厳原の町を目指して戻ることになったのである。 |
|
厳原へ戻り夕食を何処にするのかで迷った挙げ句、ある焼肉店へ入ることにした。 出港は明け方の4:00過ぎなのでゆっくりくつろぎたい。 初めて口にする豚タンはさっぱりとしたものでなかなか美味しい。 店を出たあとは車へ戻るが外は案外冷え込んでいた。暫くしてようやく出港の時が迫り港に移動した。 さすがに軽自動車に3名+荷物では誰も車で仮眠は出来なかったようである。 |
|
◆2005.5.4(最終日) 港で待っていると船が着岸したようだ。降りてくる人の中を掻き分けて乗船口へと向かった。I氏のみは車と共に外でまだ並んでいることだろう。少し待たされたあと、ようやく乗り込むと出港と共に我々3人は毛布にくるまり眠りに落ちたのであった。 私はぐっすり眠っていたので、目が覚めたときは博多の街がもう近くに見えていた。ほどなく着岸し下船すると港では博多どんたくのイベントが行われていた。そんな祭りも見ることもなくそそくさと高速に乗り渋滞の予想される関西を目指したのであった。しかし、高速道路は思った程の渋滞にもはまらずにすんなり兵庫県まで抜けてこられた。 |
|
その後、Y氏が待つ能勢の某店へ向かう事になった。 ここでは丁度、イベントが行われており、その傍らでY氏、H氏と歓談。お土産に対馬の虫をお渡してお別れをした。 その後は真っ直ぐ帰ればよいものの、2人は樹液採集がどうしてもしたいらしく、数カ所のポイントを回り、コクワガタが出ている事を確認し、ようやく帰宅の途についたのであった。 |
|
|
|
今回の対馬採集では当初の目標通り、オオクワ採集とキンオニ採集を満喫することが出来た。 しかし、3人の思惑が必ずしも一致しない中でのエリアの選定や、時間の設定などどうしても譲りあわなければならない点も多々あった。 この辺りは致し方ないところであるが、複数名での採集では常に抱えるの課題点なのかもしれない。 けれども今回は運良く天候にも恵まれ、尚且つ成果にも恵まれたものとなった。 これは各人が己の限られたフィールドで力を出し切った結果なのだとも思う。 ◆今回の採集成果(5日間):オオクワガタ成虫4+幼虫4、アカアシクワガタ成虫3+幼虫15、 ツシマヒラタ成虫1+幼虫27、スジクワガタ成虫1+幼虫17、コクワガタ成虫18+幼虫279、 キンオニクワガタ幼虫227、ネブトクワガタ幼虫4、マダラクワガタ幼虫15、マメクワガタ幼虫8、カブトムシ幼虫1 Total:624頭 |