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ウミウシという生き物を御存じでしょうか、近年ダイビング雑誌などで頻繁に取り上げられるようになっているため、その姿形だけなら知っているという人も多いのではないでしょうか。
「カワイイ」、「キレイ」という理由で人気を呼んでいるこのウミウシですが、古くから人間と関わり合いがあったことについてはあまり知られていません。今回はそんなウミウシ達と生活を共にする人々の暮らしに焦点をあててみたいと思います。
ウミウシには様々な種類があり、色・形共に多種多様ですが、平均的には体長 2〜3m、体重は 500kg〜1t になる大型の水中生物です。陸上の牛と同様に草食で海草を主に食べ、胎生で子牛を牛乳で育てるなど、正に「海の牛」と呼ぶにふさわしい生き物です。
昔から人間との関わりも深く、牛乳を目的として江戸時代中ごろから始まった酪農業は現在でも日本全国で行われています。
写真 : ウミウシの世話をするダイバー達
ウミウシ牧場は水深5〜20mの海底にあり、酪農家達が写真のようにスクーバ・ダイビングの装備でウミウシ達の世話を行っています。
今回、神奈川県三浦半島のとあるウミウシ牧場に勤務している女性酪農家にインタビューすることができました。
写真 : ウミウシ牧場勤務の女性
「ウミウシの世話はとても大変です、いつも潜水病の危険があります。でもウミウシ達はとてもかわいいのでつらくはありません。毎朝の乳搾りも欠かしたことはありません。」
しかし陸上での牧畜に比べ、体力や泳力を要求するウミウシ牧場の仕事にはなり手が少なく、近年の日本人の牛乳離れと相まって、各牧場は厳しい経営状態を強いられているという事です。特に若者達の酪農離れによって高齢化が進むことによる潜水事故の危険性が指摘されています。
いかがでしたか、今度スーパーで牛乳を購入する時など、ウミウシのものを選んで購入してみてはいかがでしょうか。
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