第3章 犬女と猿魚プロジェクト

“魚座戦隊、ぎょぎょぎょ”を断念したTだったが、ここで猿軍団の傀儡ボスBが一か八かの奇策を提案した。

こうなったら、人魚に対抗して猿魚とか、半魚人に対抗して半魚猿とか...

案の定、蠍軍で猿軍団調教師Sが対抗してきた。

「ぎょぎょぎょ」に対抗!「さそさそさそ」口まわらん..!

しかし、ネーミングに助けられ、難を逃れる。
この機会を逃さずに、TはBに同調した。

B>猿魚はちょっと素敵かも

調子にのったBは猿魚の構想を練りはじめる。

猿魚は下半身が魚で上半身が美しい猿なのです。(逆でもいいけど)
惚れちゃだめよ。

“惚れちゃだめよ。”と発していることから、この時すでにBは猿魚に惚れていたと推測される。
どうやらBはかなりの妄想癖があるようだ。
ところで、ここで思いもよらぬ言葉がSの口から発せられた。

陶芸で、”犬女(いぬおんな)”なら作ったことがあるぞ!
上半身は16〜17歳の女体で、下半身は 柴犬 をイメージして作成。
これは我が母親のリクエストで作らされた。柴犬らしさを下半身だけで表現するのがたーいへんだったんだよ!
この作品のお陰で、教室の有名人になったさ!

一瞬耳を疑った。正確には目を疑ったのだが、ここではどうでもよいことである。何を隠そう、犬女である。しかも母親のリクエストである。遺伝とは恐ろしいものである。Sにはゲージツ家の血が脈々と逆流でもしているのであろうか。凡人には到底理解できないであろう。
もちろん、“猿魚”を想像して惚れてしまうような輩にこんなこと言う資格はないのかもしれないが、もう言ってしまった。
ちなみに、Mcはこのような前向き?な評価をくだしている。

S・・・・。
犬女。強烈だ。
笑えるのか、笑えないのか。Mcの思考回路では処理できない。
微妙なところですな。
でも、その作品一見の価値あり。

犬女に負けじと、猿魚プロジェクトとしてBはなんとディズニーにアニメの製作を希望するのであった。

猿魚は是非ディズニーあたりにアニメを作って欲しいなぁ。
『リトル・マーモンキー』。
別に、『犬女と猿魚』でもいい。(ホラーみたいだけど)(^_^;

しかし、この案はTによって一蹴されてしまう。

B>「リトル・マーモンキー」は嫌やなぁ。迷わず成仏してくれという感じがする。

これと時をほぼ同じくしてSの陶芸作品を紹介したホームページ『Sの創作の世界』が蠍軍のNによって公開されたのである。
これによって、Sの作品の幅が認められ、1971メンバーより好評を薄したのである。と同時に犬女公開の要望書が後を絶たなかった。さらに、犬女に勝るとも劣らない作品“地象”の存在が明らかになるのであった。

S「イチゴ」Sh的には、アリ.アリだね。
S的思考の原点が そこにあるような気がする。
ところで 「犬女」は?
[Sh(10/10)]
N、新ネタみました。前に新宿で話してた件ですね。
いいかんじじゃないですか。Sのページ。
Sh:ところで 「犬女」は?
うん。気になる。
[B(10/10)]
N、HP見たよ。いい考え!
S、犬女公開して〜!
[Ki(10/11)]
>S
例の陶芸作品ですな。
でも、ゾウさん(だったよね?)がいないよ。。。
もっと恐ろしい物、期待してます。(笑)
ところで作品は売ってるの?
[Hi(10/12)]
S!
「Sの創作の世界」見ましたよぉ〜(^○^)
ん〜すんばらしい!(>_<) 実物が見たくなっちゃいましたよ
[H(10/14)]

絶賛を受けたSは、犬女の製作秘話や地象の真相について、重い口を開いた。また、これらを公開しなかった理由にまで言及したのであった。

「犬女」、顔の絵付けがね、流れていてね..スリラーになっていて、なかなか良いよ。
焼き上がった「犬女」を取り出した先生が「ぎゃあああああ!こわい!」と叫んだもんだ。
「地象」はねー、象の鼻を持ったお地蔵様。すっごく可愛いんだから!赤いよだれかけも自分で縫ったんだよ!いつか公開しませう(^^)。
最初に「犬女」と「地象」公開しちゃうと、そーゆーのばっかり作ってると思われる可能性が大だから、やっぱオーソドックスなのを先に載せて正解だったかも..うんうん

一方、Bは、餃子の乱の場所の件でTに反発を招くことは避けたい考えもあり、猿魚のディズニー進出は断念せざるを得なかった。
しかし、猿魚プロジェクトそのものを終結するわけにもいかず、さり気なく意外な人物との接触に試みたのである。

S、今度、リトル・マーモンキーじゃなかった猿魚を製作して、犬女との2ショットをのっけてくださいな。(^_^;

この、Bの一言がSを猿魚プロジェクトに参加させる切っ掛けとなった。

猿魚もつくるか...(^^;)  「リトルマー..」小さな海の冥土のみやげ?

しかし、Bは“マーモンキー”という安易につけたネーミングで自分を苦しめていたのである。
後に、Kによって命名される“まー騒動”である。


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