001 電波少年/雷波少年 1998.05.24

近頃、讀賣ジャイアンツの成績が気になります。
試合内容云々ではなく、勝ったのか、負けたのか。
というのは、生活がかかっているのです。もちろんわたしではなく、名も知らぬ若手芸人の。彼は開幕と同時に多摩川上流で独りキャンプイン。(テント暮し)
試合に勝てば出前が届く。
負ければ、勝つまで食事抜き。
さらに、照明・水道ストップ。
さらに、丸坊主。 ジャイアンツ優勝で晴れて素顔を公開。
あまりにも馬鹿々々しい。これが日曜の午前10:55から日本テレビが放送している電波少年ならぬ、雷波少年という番組の1コーナー『熱狂的巨人ファン』です。

試合がしばらく続くと相当数の連敗以外に観る価値がなくなってくるのだか(もともと観る価値があるかどうかはおいといて)、そうなると視聴者の期待がジャイアンツの連敗となり、日本テレビ的にはよろしくないからか、先日勝った場合のルールが変更された。
勝つとラーメン。
2連勝でラーメン+ライス。
3連勝でラーメン+ライス+餃子。
4連勝でラーメン+ライス+餃子+プリン。
5連勝でラーメン+ライス+餃子+プリン+コンソメパンチ(ポテトチップス)。
さらに、親に電話、顔を斜め45°公開、相方に電話、アイドルからの慰問、名前公開などが続き、10連勝以上は車(勝つごとにグレードアップ)で15連勝で目黒のマンションという御褒美がもらえる。

同曜日の夜10:30放送の進ぬ!電波少年も以前(進め!電波少年)のアポなし取材やゲストにこれをやってくださいというものは松村邦洋氏とともに廃除され、サバイバルものオンリーとなった。
ユーラシア大陸横断の猿岩石、南北アメリカ大陸縦断のドロンズに引き続きアフリカ〜ヨーロッパを縦断する朋友(パンヤオ)のヒッチハイク生活。
人間は懸賞で生きていけるかということで、素っ裸から懸賞の総額が100万円になるまで懸賞し続けるという若手芸人なすびの電波少年的懸賞生活。
若手お笑いコンビのR(ロッコツ)マニアが自力で無人島から脱出するという電波少年的無人島脱出。

同じくだらなさだったら、コントやゲームを楽しみながらやってギャラを貰っている芸人さんよりも、彼らの方がよっぽどエンターテイナーですね。
ちなみに件の雷波少年のメインコーナーでドロンズは毎週テーマを与えられ、6日間取材をし、7日目に街中でコントするという生活をしています。しかも、アパートは解約されており、コントの収益金が生活費とのこと。
恐ろしい番組だこと。


好古好新 | 002


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