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9:00 起床。あれ?もうすぐ7:30だと思ったのにいつのまに・・・。アラームに気づかなかったなぁ。 9:40 チェックアウト。12,600ドラクマ。 9:45 坂道を下って下の広場でタクシーを拾う。タクシーは広場の前のタクシー乗り場のようなところにたくさん停まっている。 9:55 バスステーション着。やはり昨日のところだ。ドライバーが横にあるカフェを指差す。おっ、カフェのガラスに小さくKTEΛ(クテル)と書いた紙が貼られている。ここで良いようだ。タクシーはメーター制で358ドラクマ。500ドラクマ払ったらおつりを渡すそぶりもない。まあ、そのつもりだったけど。 クテルとはギリシャの長距離バス組織のこと。国営ではなく私営だ。組織と言うのは、JRのような1つの会社(グループ)ではなく、各地域のバス所有者が共同で全国網を作り上げているからだ。 タクシーを降りてカフェに向かう。ここカフェだったのね。昨夜は真っ暗でまったく気づかなかった。中に入るとおじさんに「デルフィ?」と声をかけられる。「Yes」というがそのまま放っておかれる。うん?しばらく待ってれば良いのかな?デルフィ行きのバスは10:40、12:45、19:00の3本。カランバカで見たとおりである。 どうやら無事デルフィへ向かえそうだ。もう1人欧米の旅行者風の人もバスを待っているようだ。意外と簡単だったね。案ずるより生むが易しか? カフェの椅子に腰を下ろしのんびりする。このバスはラミア発のAMΦIΣΣA行きのようだ。AMΦIΣΣAがどこだかわからないが、ラミア発ならとりあえずここでのんびりしていても、バスが通り過ぎてしまうことはないだろう。ところで、ここでおしゃべりしている3人のギリシャ人の誰かがドライバーなのかな? 10:20 3人のうちの1人がカウンタに行きチケットを売り始める。こっちへ来いという感じでちょっと横柄な態度だが、なんとなく恐そうな人なので大人しく従う。チケットには1,700ドラクマと書いてある。2,000ドラクマを出したら、お釣りに200ドラクマしか返さない。そして、目も合わせず、「行け!」という感じのジェスチャをして、次の客へチケットを売ろうとする。態度からして怪しいが、税金とかがかかることもあるので、間違いかどうか判断のつかないままカウンタを離れる。しかし、良く考えてみるといままでバス代でチケットに書かれた以上の金額をとられたことはない。あの態度からしてやはり怪しい。とはいえ、この手の話は一度カウンタを離れてしまうと切り出しにくい。だいいち、この人なんとなく恐い。確信犯だとしたら余計に恐い。ということで、100ドラクマは捨てることにする。まあ、カフェの中で何も飲まずに過ごしてるんだから、ここは穏便に済ませよう。それにしても、たかが100ドラクマをくすねたいかねぇ? 10:30 バスに乗り込む。やはり不思議だ。ここでもギリシャのおじさん、おばさんは、後ろの席がガラガラなのにもかかわらず、前のほうの人の座っている隣の席に座る。この調子だと、また隣に座られるなぁということで、前から3列目に座っていたが、後方のガラガラの席へ移動する。 標識が見えるように右側の席を選ぶ。この方がデルフィまでの距離が分かって良い。ドライバーにはデルフィって言ってある。そもそもカフェで最初に「デルフィ?」って聞いてくれた人がドライバーだった。他にもデルフィ行きのチケットを買っていた人がいたから、降りる場所はそんなに気にしなくても大丈夫だろう。 10:50 このバスのドライバーのおっさん・・・ラジオガンガンだな・・・。 12:15 どこかに着く。どこだ?バスを降ろされる。どうやら乗り継ぎのようだ。別のバスで13:00に出発するらしい。バスステーションに入る。あー、ここがAMΦIΣΣAかぁ。ローマ字つづりだとAMFISSA。アムフィッサと読めばいいのかな?なるほど。バスステーションのタイムテーブルにもちゃんと13:00発のデルフィ行きのバスがある。デルフィが終点かな? 12:55 バスに乗り込む。もう、どのバスだか分からなくて大変。誰が係員だか分からないから、誰に聞いて良いのか分からないし。じっと眺めてそれらしき人を見つけて聞く。これしかないね。でも、時間間際にならないと、それらしき人は現れないんだけどね。まあ、バスのほうも時間ぎりぎりにならないと現れないことが多いけど。結局、時間ぎりぎりまでのんびりして、時間が近くなったら適当な人に声をかける。これがこれまでに学んだギリシャでのバスに乗る一番良い方法かなぁ。結構不安だけどね。 バスはかなり混んでいる。地元の子供も多い。なんか山間の街に入ってきている感じだ。 13:03 出発。即チケット売り。ほとんどローカルバスだ。僕はデルフィまでのチケットを持っているのでチケットを見せるだけで・・・と思ってチケットを出していたら、見ずに行っちゃった。 そういえば、デルフィで降ろしてって言ってないけど大丈夫かなぁ?本当に終点なら良いけど。車掌さんには乗るときにデルフィって言ったけど、ローカルバスの車掌さんなんて途中で降りちゃうしなぁ。 2つ目くらいのバス停で大量に人が降りる。この辺まではローカルバスって感じね。 13:20 デルフィまで4kmの標識。ちなみにアテネは183km。もう、あっという間だ。やっぱり、山のほうから回ってるんだなぁ。完全に山道走ってる。 デルフィ着。デルフィには街の両端にバス停がある。ここはラミアよりのバス停だ。どっちでも良いのでここで降りる。ちょっと歩いてHotel Apollo発見。朝食抜きなら8,000ドラクマ。ここに決める。110号室。部屋はちょーせまい。でも、きれい。テレビもラジオも電話もエアコンもある。バスタブもあるし、ドライヤまである。まさにフル装備。部屋に貼られている料金表だと年中15,000ドラクマ。朝食は1,920ドラクマ。一応ダブルベッドだから定員2名なのかなぁ? 「Hotel Apollo」 110号室の部屋の中。屋根裏部屋と言う感じで部屋はせまい。奥のほうは天井がかなり低く、狭さに拍車をかけている。ベッドのある辺りはまっすぐ立つことができるが、テレビのある辺りは腰をかがめないと頭がぶつかる。設備はフル装備でとても清潔。 早速出発。眼下に広がるオリーブの森を眺めながらデルフィの遺跡に向かう。 「オリーブの森」 デルフィは山の中腹にある小さな街。眼下の谷には一面のオリーブの森が広がる。その先にはコリンシアコス湾が望める。 遺跡の入り口にたどり着く。遺跡の入場料は1,200ドラクマ。博物館とセットだと2,000ドラクマ。当然こちらを買う。この時期は19:00まで開いているようだ。 紀元前6世紀頃に最盛期を向かえたデルフィは、ギリシャの聖域の中でも最も崇拝を集めた場所で、世界の中心と考えられていた。灰色の山肌を背にし、眼前の谷にはオリーブの森が広がる。そのオリーブの森にはうっすらと霧がかかる。聖域と呼ぶのにふさわしい雰囲気をただよわせている。 「アポロン神殿」 紀元前370年頃に建てられた横23m、縦60mの神殿。かっては38本のドリス式の柱が立っていた。現在、デルフィ博物館に展示されている「大地のへそ」と呼ばれる石も、この神殿に置かれていた。国の運命を決定する神託が、まさに授けられた場所だ。 「劇場」 アポロン神殿より1段上がったところにあるデルフィの劇場。紀元前4世紀に作られたこの劇場では、夏になると現在も公演が行なわれている。美しい円形の劇場から、アポロン神殿、オリーブの森までが一望できる。 15:00 劇場をさらに上に登り競技場へ。山の斜面にあるデルフィの遺跡の見学は少し疲れる。競技場で休んでいると日本人に声をかけられる。アテネから日帰りできているようだ。帰りのバス停が分からなくて困っているようだ。ラミアからのバスが止まった場所で良いような気がするが、確かにあそこで目印になるようなものは見かけなかった。 15:35 遺跡を出る。街へ戻る途中に博物館がある。博物館へ戻るつもりだったが、1つの看板が気になる。「SANCTUARY OF ATHENE PRONAIA(アテナの聖域)」。街とは反対方向を指している。そういえば、アテネでデルフィの絵葉書として良く見た円形の神殿が今の遺跡にはなかったな。良し行ってみよう。 アテネの聖域に向かって歩いていくと歩道もなくなる。2組ほど戻ってくる人を見かけたが、足を伸ばす人は少ないかもしれない。 ようやくアテネの聖域の入り口に着く。街からは相当離れたなぁ。入り口からさらに山の斜面を下る。これは帰りが大変そうだ。どうやら入場料は無料のようだ。 坂を下っていくと、やはりあった。円形の神殿。珍しい。ギリシャでもここでしか見ていない。他にもあるのだろうか?「歩き方」にも載っていなかったし、あの看板に気づかなかったら、あぶなく見逃すところだった。デルフィまできてこれを見逃していたら大変だ。一休みする。 「アテネの聖域」 アテネから1日観光で訪れることのできるデルフィの絵葉書はアテネでも良く見かける。その中でもデルフィといえばこの神殿というくらい、この神殿をモチーフにした絵葉書は多い。デルフィの遺跡から少し離れているが、珍しい円形の神殿は必見だ。入場料は無料。 16:00 聖域を後にする。 16:17 博物館に入る。開館時間は7:30-19:00。日曜は12:00-18:30。博物館のみの入場料は1,200ドラクマ。遺跡と別々に買うと合計2,400ドラクマだ。セットが2,000ドラクマだから、セットで買うとずいぶんお得ね。 16:55 博物館を出る。博物館の前で腰を下ろして休んでいると、またも日本人に声をかけられる。40代後半くらいの男性で、6か月間ヨーロッパを回っているらしい。いったい何者なんだか。ユースとか安宿ばかり泊っていても、すでに6か月で150万円ほど使っているらしい。1都市1泊、首都は2泊、夜のうちに夜行で移動と、ユーレールパスの切れるまでの最初の3か月間はそんな生活を送っていたらしい。かなりパワフルだ。10年前にも2か月ほど来たことがあるらしく、今回とあわせるとヨーロッパで回っていないのは北部アイルランドとアイスランドだけらしい。「これで迷いなく生きていける」らしい。ずいぶん語るおじさんだ。そんなこと今会ったばかりの僕に語るなんて、本当はまだ迷いがあるんじゃないの?とちょっと意地悪なことも考えてしまう。それとも最近よっぽど何か感じるところがあって嬉しかったのかな?でも、なんでヨーロッパを全部見ると迷いなく生きていけるんだろうね?逆に、ヨーロッパを見ないと何の迷いがあるんだろうね?アメリカは見なくて良いのかな?アフリカは見なくて良いのかな?まあ、おじさんが悟れたんならそれでいいけどね。 おじさんは18:00のバスでアテネに戻るとのことで先に立つ。相変わらず慌しいのね。目を閉じてじっとして見えるものを見たことあるのかな? 17:20 街へ向かう。うん?日の丸入りの看板が立っている。デルフィは日本のTOGAと姉妹都市の関係にあるらしい。TOGAってどこだ?看板の横の地図でバスステーションを探す。やはりラミアからのバスを降りた場所で良いようだ。東西に1kmほどの街を突っ切って行ってみる。 バスステーション発見。ラミアからのバスを降りた目の前だ。お土産屋さんかと思った。というより、明らかにお土産屋さんだ。どうやら小さな街では、こういった普通のお店がバスステーションを兼ねているようだ。さっきのおじさんがバスを待っている。また、話し込む・・・。どんな仕事をしているのかと思ったら、自営の不動産屋とのことだ。管理だけだからそんなにすることもなく、家族にお願いして出てきたらしい。やっぱり資産持ってる人が強いのね。はぁー、羨ましい限り。 「バスステーション」 デルフィのバスステーション。小さな街ではお土産屋がバスステーションを兼ねている。 18:13 18:00発のバスがやってくる。始発じゃないとバスは遅れ気味にやってくるのかな?あらかじめ時刻表が早めに設定してあるのかな? 18:15 ホテルに戻る。 19:40 食事に出る。明日はたぶんファーストフードで済ますから、最後の晩餐だな。その前に電話探しておかないと。明日会社にかけないといけないからね。バスステーションの近くで公衆電話を発見。使っている人がいるので、コインが使えるのか確認できない。バスステーションでフォンカードを売っているようだから、最悪フォンカードを買うことで対処しよう。お店に貼ってあるフォンカードのマークからして、ギリシャのフォンカードはICカードのような気がするが違うかな?記念になるから買って帰ろうかな? 19:50 ちょっと寒いので服をとりに一度ホテルへ戻る。 20:00 再出発。適当なタベルナに入る。チーズを揚げたサガナキは相当しょっぱい。少量なら良いがたくさんは辛い。オニオンリングも量が多すぎる。手作りソーセージに期待したが、ちょっと焼きすぎ。美味しかっただけに残念。ギリシャ料理ってみんなウェルダンなのかな?グリークコーヒーはかなり濃い。そんなこんなで4,350ドラクマ。それなりに満足。 21:30 チェックを頼む。4,400ドラクマ支払ったら、ちゃんと50ドラクマをお釣りとして返してくれる。ちゃんとしたお店はお釣りもちゃんとしてるって感じね。 21:35 店を出る。 ホテル着。フロントに鍵がずらっと並んでいる。夕方何度か出入りしたときには、自分の鍵を含めて2〜3個しか並んでいなかったけど、今は20個ほど並んでいる。ちょっと壮観な眺めだ。多少無用心な感じもするが、必ずフロントに人がいるし、自分で選んで持っていけるのは便利だ。それにしても、ほぼ満室に近そうだな。そんなに泊っているとは思わなかった。それに、この時間にみんなが部屋を空けているって言うのがまたすごいね。 部屋に戻ってシャワーを浴びる。テレビでサッカー観戦。 「鍵」 Hotel Apolloの鍵。ずっしりと重量感がある。20個も並ぶとなかなか壮観な眺めになる。 23:30 就寝。 |
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