Macintosh(以下マック)は、邪道の王道であると思う。
コンピュータそのものでありながら、コンピュータらしくないコンピュータであると思う。
世界で一番多く「かわいい」と評されているコンピュータであると思う。
そもそも、パソコンなんて何に使うのか?
わたしが、抱いていたパソコンに対する、あるいはパソコンユーザーに対する素朴な疑問。
ある程度の作図が可能なワープロ専用機を利用していたわたしはそれで満足していた。
1993年の春までは。
その後、かつて抱いていた素朴な疑問は微塵もない。しかし、その疑問の答は未だ見つからない。
勿論仕事や趣味で使っているので道具や手段としての箇々の目的はある。しかし、マックを使う目的の本質ではない。
専用機や他のパソコンで代用できない抽象的な意味を持っている。
少なくともわたしにとって。
同名の連載マンガから、俗に言う「マックな人」つまりマックに魅せられたマックユーザーは、かなりの確立でエヴァンジェリスト(宣教師)となる。初めてパソコンを購入しようとしている友人がいれば、マックの素晴らしさを説き、購入を強く薦める。購入後もメーカーや販売店以上に献身的なサポートを行い、エヴァンジェリストに成長させる。
時に、狂信するあまりWindowsの批判に撤する過激派をも産み出してしまう。
インターネット上の掲示板などで、一旦、Mac vs. Win論争が始まると収拾がつかなくなる。
邪道は王道と比較する意味を持たない。