003 岡部の祖 1998.05.30

岡部家の系図のはしがきによれば、岡部六彌太忠澄の祖父岡部六太夫忠綱が岡部姓の祖とされている。
敏達天皇から六太夫に至るまでの流れを調べると意外なことがわかった。

『全国名字辞典』(著:森岡浩、発行:(株)東京堂出版[1997])によれば、岡部の主なルーツは2つあるらしい。

猪俣党
藤原南家

件のはしがきと照らし合わせても猪俣党の岡部氏の流れであるといえる。ちなみにはしがきにある四三島(しそじま)は福岡県朝倉郡夜須町にあり、岡部の密集地である。曾祖父の代あたりに上京したらしい。距離的なものを考えると長門の岡部氏の支流かもしれない。

『新訂寛政重修諸家譜第10』(編:高柳光寿、岡山泰四、斎木一馬、発行:(株)続群書類従完成会[1965])で岡部忠綱を調べると、寛政重修諸家譜第594小野氏の項にあった。筆頭は敏達天皇第7の皇子、春日皇子とある。おっ、一歩近付いた。でその子は...

妹子 大徳冠
推古天皇の朝につかへ、詔をうけたまはりて隋に使す。

げっ、オノノイモコだ。こんなところでお目にかかるとは。

でさらに小野氏系圖を辿っていくと、春日皇子の15代後に猪俣を称した時範がおり、その孫に岡部を称した忠綱がいる。
面白いように点が結ばれていくと思いきや...


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