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2004/03/27

場所: 伊豆 川奈
ポイント: 川奈ビーチ
天気: 晴れ
気温: 16度
水温: 14度
スーツ: ドライ
カメラ: PowerShot G1

ヒメイカ
ヒメイカ
アナハゼの幼魚
アナハゼ
ウミナメクジ
ウミナメクジ

今週はダンゴウオが見られるらしいという事で川奈へ。以前はダンゴウオといえば冬の八幡野ナイトだったのですが、最近は諸事情でやっていないらしい です。代わりに川奈や海洋公園で日中でも実は見られるという事が判明、この時期の定番になりつつあるようです。ところが日中見つけられるのは海藻に付いて いる幼魚、サイズはミリ単位らしいで私のデジカメでは明らかに限界を超えているんですが、、、

この日は平日の悪天候が嘘のように晴れ上がり、風も落ち着いて絶好の行楽日和、開花が始まった桜の花見か朝の伊豆急行も満員でした。海へ行ってみると波もほとんどなく上から見た感じ透明度も良さそうで期待も高まります。

一本目は浅場の砂地でダンゴ探し、ガイドさんが砂地に生えている海藻をめくって探して行きます。結構早めに見付かって見せてくれたんですが、、、

小さすぎ!!

去年海洋公園で見たものよりさらに小さくてほんの数ミリ、写真もクローズアップレンズの助けで一応撮りましたがまあ「ただ撮れた」というだけでした。

という訳でダンゴ写真を早々にあきらめた私は他の人が撮影している間に近くにあったアマモ地帯へ、アマモとは上の写真全てに写っている緑の海藻で、 川奈ではビーチポイントのあちこちに生えています。他では城ヶ島の梶の浜で群生しているぐらいであまり見かけませんがとても奇麗です。今回の写真も全てア マモの林から、白い砂地に透き通るような緑の海藻がとても奇麗ではありませんか。

いつもタツノイトコがいるので今回もいないかと思って探していると写真の生き物達が次々と見付かりました。まずはヒメイカ、こちらは数センチの小型 のイカでペアで寄り添っていたのを撮りました。それからアナハゼの幼魚、こちらもアマモにくっついてひそんでいる感じを出してみました。それからアマモの 葉を丁寧に見て行くと写真のウミウシが、奇麗な緑色だったので写真に撮って後で名前を調べてみると「ウミナメクジ」、、、

可愛そうな名前つけたるなや。

まんまやん。この日は他にもコノハミドリガイ、ミドリガイの仲間など緑のウミウシがたくさんいました。

この日は浅場のゴロタでもクロヘリアメフラシや普通のアメフラシがたくさんいてアメフラシの卵、「海そうめん」もそこかしこに見られたのですがこの アマモの林の中でもクロヘリアメフラシが5、6匹まとまって交尾、産卵していました。小さいアメフラシですが固まって海そうめんを出しているのは結構無気 味な迫力が。しかしこのアマモの林、ほんの数m四方に何種類もの生き物の命を育む事ができるとは、ダイバー達に荒らされて無くなってしまわない事を祈るば かりです。

他にも1本目にはキヌバリの幼魚等も見ました。透明の体に成魚と同じ黒の縞が付いていて反対側の縞が輪っかになって見えました。

2本目は砂地の奥へ、前回は透明度も天気も優れず、暗い中でキアンコウを見たのですが今回は透明度も天気も良くてまるでサイパンのような青い海が広 がっていました。こちらにも成長したアマモの林があり、そこに今度はなぜかハリセンボンが何匹も、一見何の防御にもならなさそうな海藻なんですが。

そのアマモの下には大きめのアメフラシがうねりにあおられてふらふらしていました。その様子を面白いと思って撮っていると手元で何か動く物が、、、よく見ると岩に擬態していたサツマカサゴでした。面白かったので今度はアメフラシとサツマカサゴの2ショットを撮ってみました。するとそれを見ていたバディがアメフラシをサツマカサゴの方へ、私もどうなるかと思ってサツマカサゴをちょっと押してみたんですが、、、

アメフラシ乗っちゃったよ、、、

完全に岩だと思ったアメフラシに対して最後まで岩になりきったサツマカサゴ、その職人ぶりに感動しました。

その後、何かいないか探しながら砂地を移動していると再び岩のような魚のような何かが、、、こちらも擬態している大きめのイザリウオでした。川奈 ビーチでは砂地にイザリウオが落ちていて簡単に見つけられたりします。20cmぐらいの黒っぽい個体で体全体に毛が生えてもじゃもじゃ、あまり被写体とし て奇麗ではありませんが面白い形でした。

その近くでは砂地の上にちょこんと座るようにしている変なタコを発見、雑誌とかで見た「ミミックオクトパス」に似ていたのでガイドさんを呼んで何か に擬態したりするか囲んで観察してみました。結局一回体全体で伸び上がって威嚇?しただけで最後は砂に潜ってしまいました。後で調べてみるとやはりミミッ クの親戚でスキンヘッドオクトパス(仮称)と言うらしいです。

最後は1本目と同じアマモ地帯に戻って放置撮影、エアが減ったせいか浮き気味だったのと他にもカメラマンがいたのであまり撮影に専念できず、帰る事に。帰りかけに水深2mのゴロタを移動しているとうねりの中でふらふらと浮遊している物体を発見、よく見てみると、、、

アメフラシか!!

先ほど交尾を見たクロヘリアメフラシでした。背中のひだひだを目一杯広げてまるで翼を広げている様でした。それからエアが切れるまで、うねりの中行ったり来たりするアメフラシを撮影、ピントが全然合わず苦労しましたが何とか数カットものにできました。

季節はもうすぐ春、海の中でも冬は終わり新しい生命が生まれる準備が着々と進んでいるのを感じました。というか今回はアメフラシの不思議なパワーを感じた1日でした。


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