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9月22日(日)

8:00 起床。シャワーを浴びるがなぜかお湯の温度が上がらない。寒い。昨日の洗濯物は乾いていない。一晩で乾くという地球の歩き方の記述は相変わらずいい加減だ。信じちゃいなかったけど。今日は闘牛もあるし、バスでの移動もある。寒さ対策として久しぶりに靴下をはく。

9:00 check out。おばさんはLopezがどうこう言っている。はじめは、Lopezで支払うのかと思ったが、どうやら、Lopezで値段のことを言われてるということらしい。結局1泊3,500pts。安い!

9:15 出発。Anton MartinからメトロでAtocha RENFEへ。Segovia行の列車を電光掲示板で確認するとREGIOの文字が。これはRegionalの略ではないかと思い、Sin Reservaの窓口で聞いてみる。I'd like to go to Segovia.で下の様に紙に書いて見せたら簡単に買えた。1,330pts。

Madrid Atocha(10:03)->Segovia(12:05)
Madrid Atocha(16:51)<-Segovia(14:55)

切符に時刻は入っていない。どうやら完全なローカル線だ。窓口の人は、Platform 2と親切に教えてくれた。

コインロッカーに荷物を預け、改札へ。すべて自動改札。しかし買った切符は磁気でない。うーん、と思ったが良く探したら、磁気でない切符用の入り口があった。

切符を眺めるが、どうやら往復切符と思って良さそうだ。IDAが往路、Vueltaが復路。I/V REGIONALがそれらし。下の方に復路の規約も書いてあるようだし。1,330の下に665とも書いてある。総合的に判断して往復切符!

10:03 Segovia行き定刻通り出発。2階建て車両でトイレもある。シートは通路をはさんで2人がけと3人がけがそれぞれ向かい合わせになっている。通路はいす1つ分くらい。10分あまりの間に3駅も止まったが、郊外へでると駅も減りスピードも増す。

10:49 回札にきた。車掌さんはスイスのように愛想は良くない。外はどんどんひどい天気になってきた。外気温もMadrid出発時には19度あったのに10度まで下がってしまった。そうそう、この電車なぜか気温の表示がある。車内の気温が変わってるとも思えないので、まず間違いいなく外気温。

12:05 まさに時間通りSegovia着。気温はちょっともちなおして13度に。駅を出ると右手にそれらしきバスが止まっている。City Centerと書いてあるそのバスに乗り込む。運転手に値段をきいたら100pts。cienが分かると助かる。バスが出発。アソゲホ広場(Plaza del Azoguejo)まで2kmくらいと地球の歩き方に載っていたので帰りは歩こうと思って道を覚えようとする。 それほど複雑でもなかったが私にはちょっと難しかった。それに2kmといったら徒歩30分の道のり。ちょっとある。

水道橋が見えたのでその前で下車。なかなか見事だ。右から左から写真をとる。バス停から水道橋をみて右手の方にはちょっとした展望台がある。一応ここは押さえておくべきだろう。水道橋前の広場ではローラーホッケー、バレー、バスケに新体操まで、街の人たちが様々な競技に興じている。こういう風景が見れるのが日曜日の観光の良いところだ。それにしても石畳の上に薄い布1枚ひいただけで新体操だなんて、どこでだってやる気になればできるもんだ。この街の人たちにとっては壮大なローマ時代の遺跡も見慣れた街の風景の一部でしかないんだろうなぁ。 

小さな街だからなんとかなるだろうと、カテドラル(Catedral)、アルカサール(Alcazar)を目指して歩き出す。人の流れができていて、それに合わせて歩くと間違うことなくついた。

Catedralはまさに大寺院。こんなに大きな教会は初めてのような気がした。ミサをしている回りを観光客が平気で歩き回っているのも初めて。

Alcazarは白くない。白をイメージしていた。375pts。まわりは広陵とした大地。白雪姫はどの森で小人と遊んだんだ?モデルになったのはあくまでお城だけか。塔の上にも登れるようだが、時間がない。後ろ姿こそ白雪姫のお城なんだろうけど、それも見れずに残念。といって、2時間前の電車には乗れないから仕方ないか?

14:00頃 水道橋へ戻り始める。10分程度で水道橋着。結構近かった。着たときにバスを降りたところと道路の反対側でバスを待つ。一応バス停にはなっているが、ここに駅行きのバスが来るのか多少不安。いくつかバスは来るもののRENFE行きではない。歩き出すか迷ったが、道が確かでないだけにそれも躊躇する。

14:33 もう歩いてでは電車に間に合わない。待つしかない。と思っていたら、来た。Estacion Renfeと書いてある。間違いない。

14:40 駅着。お腹がすいていたので、パンか何か買いたかったが、駅前にほとんどお店はない。Barはあるものの入ってる時間はない。ちょうどあったパン屋は14:30で閉まったところだった。

14:55 定刻通り列車出発。今度は1階建て車両。向かい合わせの4人掛けが通路の左右にそれぞれ配置された昔の東海道のようなタイプの車両。行きよりあきらかに旧型だが、座り心地は良い。暖房はちょっと強い。そうそう、確かに暖房が入ってる。やはり外は寒いんだ。

16:51 予定通りAtocha駅着。駅でサンドイッチをちゃっと食べてメトロで闘牛場へ向かう。

17:30過ぎ 闘牛場着。当日券も売っているようだ。あたりには露店とダフ屋がたくさん。稼ぎ時だ。中にはいると係りの人が席へ案内してくれる。チップが気になったが、いらないようだ。そんな間もなく次の客のために戻っていく。他の人たちもあげてない。この時点でざっと見渡すと席は3分程度しか埋まっていない。でも、自分のいる方は開始時には6〜7割程度埋まっていた。

18:00 闘牛士の入場。Sol側はまだ陽が当たっていて暖かそう。でもまぶしくて見づらそうではある。

闘牛の段取りはだいたい以下のようだ。まず、牛が出てくると、何人かの闘牛士(見習い?)がピンクの布?を使って牛を呼び合って少し走らせる。続いて馬に乗ったおじさんが出てくる。このおじさんのことをピカドールというらしい。ピカドールは馬の上から槍を使って牛をさす。たぶん、こうやって牛を弱らせてるんだと思う。おじさん(ピカドールと言うよりおじさんと言う感じだ)は3度ほど牛と格闘する。なぜかここがやけに盛り上がる。

おじさんが退くと真打ち登場(まだ真打ちでないこともある)。両手に飾りのついた弓矢の矢程度の長さのナイフのようなものをもってきて、向かってくる牛をよけながらその背中に一気に突き刺す。うまく両方刺さらないとブーイングがおこる。実際ここで出てくるのはバンデリリェロと呼ばれるもので、闘牛士(マタドール)の配下らしいが、この日はこの段階でマタドールが出てくることもあった。

そしていよいよクライマックス。一対一の戦いである。このときマタドールの持つ布?はそれまでのピンクから真紅に。何度かいわゆる闘牛らしいオーレーを繰り返し、最後に牛と正対し、サーベルを背中に一突き。1メートルはあろうかというサーベルが一気に根元まで突き刺さる。後は、3名ほどで取り囲んでピンクの布で右へ左へと牛を回すとそこでバタリ。最初みたときは「えっ」という感じ。心臓を貫いたんだろうか。 

しかし、実際はそううまくいくとは限らない。一突きでしとめたのは3人中1人。 この人は2回とも1突きだった。一突きで倒せないとさらにとどめを刺すことになる。牛の後頭部をぐさっと。これもなかなかうまくいかない。あまりに何度もやってるとブーイングも起こる。うまくいくと牛は突然ばたりと倒れる。脳なのだろうか?それにしてもあんなに突然逝ってしまうものなのかと命のあっけなさに多少呆然ともする。牛が倒れると皆立ち上がり、牛が馬に引かれて出ていくのを見守っている。

この牛との対決を3人の闘牛士が2度づつ。合計6頭の牛が倒されることになる。しかしどれも同じパターンで、飽きが来るというのが正直なところかもしれない。たまに見るのは良いが何度も足を運ぶかと言えば?である。

3番目の闘牛士は2度目の戦いで胸をさされて1回転したりさんざんだったけど、そういうシーンが一番盛り上がってしまうと言うのは何か皮肉。2番目の闘牛士が一突きで牛を倒したときには皆白い布(ハンカチ?)を振っていた。賞賛の現れなのだろうか?

20:00 終了。個人で持ってきているかと思っていた座布団を皆そのまま置いて帰る。どこかで借りられるみたいだ。石のいすはお尻が冷える。2時間も平気で座ってたんだから、それなりに魅了されてたようだ。

地下鉄でSolへ。Mayor広場やシーベレス広場を散策。Anton MartinからメトロでAtocha駅へ。移動前だしあまり食事はとりたくない。売店でパンと自販機でジュースを買う。

23:50 ロッカーから荷物を出して荷造り。もうしばらくロッカー前で時間を潰すことに。ここには警官もいるし。

0:13 その警官に声をかけられる。A la una, estacion〜。スペイン語だ。どうやら1時に駅は閉まるらしい。その前に寝るところを探せとのことらしい。

0:30 駅を出る。さすがにこの時間にバスターミナル付近を歩くのは緊張する。しかし何事もなく10分程度でバスターミナル着。南バスターミナルは若者でいっぱい。

1:30 少し前。バスに乗り込む。チケットには座席番号らしいものが書いてあるがバスの中には見あたらない。乗り込んできた女性が教えてくれた。番号はシートの裏に書いて合った。バスは2分ほど遅れて出発。バスの中はなかなか暖かい。と思っていたが明け方はやはりちょっとだけ冷え込んだ。

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