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9月28日(土)曇り時々晴れ

11:00 起床。良く寝た。ランブラス通りは朝からうるさい。窓の防音はほとんど皆無に等しい。寝るのに支障はなかったが。

12:20 街へ。まずはグエル邸[Palau Guell]へ。目立った装飾はない。前の通りが狭いので十分な距離も取れず、屋上の塔がわずかに見えるだけである。ガイドブックによると、邸内は博物館で、この時間は開いているはずなのだが、なぜか開いてない。

グエル公園[Parc Guell]へ向かう。メトロのL3でVallcarca下車。地上に出ると方向感覚がまったく無い。山の上にお城のようなものが見える。グエル公園はここから海側にあるはずだ。反対側、つまり海側に歩き出す。やがて左手に地上だというのに巨大なエスカレータが出現。何でこんなところに?グエル公園に行く人のためだろうか?しかし人通りは少ない。ともかく、あれで上まで行けるならかなり楽だ。しかし、その考えは甘かった。下から見た限りでは一番上まで続いていると思えたエスカレータも途中は結構抜けていて、自力で階段を登らなければならない。

ようやくグエル公園へ。未来の住宅地を構想して造られ始めたものの、資金難で中断され、今のような公園となったらしい。山の斜面に造られているため、坂や階段が非常に多い。太らないように、未来のスペイン人よ歩けということだろうか?

ガウディの建築には曲線の多用が目立つ。直線のほうが設計は容易と思えるが、そこに敢えて曲線を持ち込み芸術と建築を融合させたというところだろうか? 建築を芸術として昇華させたといえるかもしれない。そんな世界中の人が何十時間もかけて訪れる公園の周りも普通の住宅街だ。普通の人々が普通に生活している。ここに生活している人にとってはグエル公園もただの公園だろう。こんなところで生まれ育てば、芸術的センスも磨かれるかもしれない。

グエル公園を後にしてメトロのLesseps駅まで歩く。かなりの距離がある。ガイドブックによると20分とのことだ。帰りは下りだから良いものの、上りは大変だ。

メトロのL3でEspanyaで降りる。丘の上にカタルーニャ美術館[Museu d' Art de Catalunya]らしき建物が見える。そこに向かって歩く。この辺りは展示会などに使われる場所のようだ。30日からの展示会に向けて今も準備の人が忙しく動き回っている。丘の上に見えたわけだから、当然カタルーニャ美術館も丘の上。モンジュイックの丘という。エスカレータもあるが、やはりすべてというわけでなく自力で階段を上る。今日は上ってばかりだ。疲れる。しかし、上まであがると、バルセロナの街が一望でき素晴らしく気持ちよい。

カタルーニャ美術館の裏手に回ると、オリンピックスタジアム[Estadi Olimpic]が見える。その横の大きな体育館に大勢の人が向かっている。何かあるのかな?どうやら、Super Crossが開催されるようだ。オリンピックスタジアムは観客席の一部が開放され中を覗くことができる。草サッカーをやっている。

スタジアムの一角にオリンピック記念館[La Galeria Olympique]があるはずだ。しかし、見つからない。かなり歩きまわってようやく見つけた。スタジアムの入り口の真裏が入り口になっている。しかし、普通にスタジアムの裏に回ったのでは見つからない。それでは、記念館の入り口の上に立つことになってしまう。この下に降りるには、スタジアム右手の道から行ければ良いのだが、ここは柵で閉じられている。普段は開いているのだろうか?となると左手の道路をまわるしかないのだが、これが非常に遠回りになる。何か来てくれるなと言わんばかりの配置である。案内板もほとんどない。入場すると、案の定、他に客はいない。展示スペースも狭い。

カタルーニャ美術館の近くまで戻り、スペイン村[Poble Espanyol]へ向かう。来た道を戻るのは面白くないので、ちょっと遠回りになるものの、モンジュイックの丘の中の道を進みスペイン村の裏側からまわってみる。これが思いのほか距離がある。何よりも雰囲気が良くない。止めておけば良かった。

何とか無事にスペイン村に辿り着く。チケットを買う。ちょっとむかつく。なぜかって?こちらの窓口でよく見かける光景だ。小銭でチケットを買う人がいると、窓口の人はそれをそのまま、次の客のお釣にする。例えば、950円のチケットを買うとき、100円玉9枚と残りの50円を1円玉交じりで買う人がいる。すると、窓口の人は100円玉は中へしまうが、残りの50円分は積み上げて窓口に残すのだ。そして、次に1000円札でチケットを買う人がいると、その1円玉交じりの小銭をお釣にする。ちょっと待ってよ。個人でそんなに小銭は持ちたくないのは分かるけど、別にあなたのお金じゃないんだから、チケット売り場で引き取りなさいよ。って、言ってやりたいのだが、そんな語学力はない。仕方なくその小銭を引き取って、ちょっとむかつくわけである。

出だしでケチが付くとこんなものか?中も面白くない。スペイン各地の有名な場所を真似しているわけだが、レストランや土産物屋がただ並んでいるだけという印象である。マドリッドのマヨール広場も全然マヨール広場じゃない。アンダルシアの家並みも実際に行ってきたばかりなのだから、今更偽物を見ても仕方ない。30分も時間を潰すことができなかった。

スペイン広場からメトロL1に乗ってCatalunya下車。El Corte Ingresで買い物をする。

20:40頃 ホテルへ向かう。何か妙に人が多い。道を間違えたらしい。教会が見えるがどこだろう?それにしても、何なんだ、この人ごみは?まるで、東京の朝のラッシュだ!こんなところですりにでもあったらおしまいだ。リュックを背中から下ろして手に持つ。確かに、手に持ってるほうがひったくるのは簡単だ。ただ、気づかないうちにリュックを切られて何かを持っていかれるくらいなら、ひったくられる方がましだ。ひったくった方もこの人ごみでは簡単には逃げられまい。とにかくしっかりとリュックを握る。太鼓が鳴っている。

教会前を抜けると、ラッシュは収まる。それでも、凄い人波だ。花火が上がっている。海岸まで出てしまった。やはり道を間違えたらしい。ランブラス通りまで出てホテルへ戻る。

21:30頃 ホテル着。テレビでサッカーを観戦。

22:10過ぎ 再び街へ繰り出す。ランブラス通りは相変わらずの人波だ。スプレーで絵を描いている。白や青のスプレーを白いプラスチック版の上に重ねて吹き付ける。それを新聞紙で一見適当に吹く。お皿をかぶせてその周りにさらにスプレーを吹き付けていく。お皿を取ると、宇宙空間にきれいな惑星が!1枚2000pts.欲しい。持ち帰りのことさえ考えなくて良いなら欲しい。ランブラス通り沿いには何人か同じ手法で絵を描いている人がいたが、最初に見た人が、手際も鮮やかで、描く絵もシンプルで一番良かった。

0:30頃 ホテルへ。

2:00 窓からランブラス通りを見下ろせる。この時間になっても、ほとんど人波は変わらない。雨が降ったようだが、おかまいなしだ。遠くから歓声も聞こえる。カフェテラスにもまだたくさんの人がいる。

2:20 就寝。

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